公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

梅澤昇平の記事一覧

国基研評議員長・尚美学園大学名誉教授 梅澤昇平    いま日本共産党が揺れている。震度は3、4くらいであろうか。余震が続いているようで目が離せない。共産党は2月6日、党首公選制を提唱した松竹伸幸氏を除名にした。元共産党政策委員会外交防衛部長で、ジャーナリストだ。この処分はやり過ぎではないかと、いつもは左寄りの論調が目立つ朝日新聞、毎日新聞も社説でかみついた。  ●なおしがみ...

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国基研評議員長・尚美学園大学名誉教授 梅澤昇平    総選挙に突入したが、甘利明自民党幹事長の発言は本質を突いている。「自由民主主義の政権と、共産主義が初めて入る政権のどちらを選ぶかの政権選択だ」と。  共産党は、初めて政権参加の可能性を秘めた選挙と見て、候補者調整で立憲民主党に大幅に譲った。共産党が目標とする比例区850万票獲得を捨てた背水の陣だ。立憲の枝野幸男代表は連立政権...

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国基研評議員長・尚美学園大学名誉教授 梅澤昇平    立憲民主党が国民民主党の大部分などと合流し、野党の大きな塊が生まれたが、旧「民主党」の焼き直しにすぎず、新鮮味に欠ける。新代表選びの討論会でも、国内に目を向けた議論ばかりで、厳しい国際情勢を睨んでの発言はなかった。同じことを同時期に行われた自民党総裁選の論議でも感じたが、日本の政治家の多くは世界の戦後体制に大変化が生じているこ...

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 今年は日本労働組合総連合会(連合)が結成されて30年の節目にあたる。ベルリンの壁崩壊と同じだ。日本社会党の解党は日本労働組合総評議会(総評)の解散、連合への移行が致命傷だったと聞く。それに共産主義の壁が崩壊したのだからダブル・パンチだったのだ。民社党も解党に追い込まれた。それは小選挙区制度導入と、労働組合の大勢がそれを指向したことと、やはり全日本労働総同盟(同盟)解散の影響が大きかった。 ...

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 「令和」の時代に不安が少なくとも3つある。一つは、戦争だ。この予測は難しいが日本の生存にかかわる。二つは、大震災だ。今後30年以内に震度7以上の大地震が起きる確率は南海トラフで80%、死者最大32万人と東日本大震災の17倍といわれる。三つは、日本共産党の政権入りだ。これは架空の話だろうか。  ●過去にも政権入り要求  第一に、過去に例がある。敗戦の翌年にそんな話が実際あった。1946年の...

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 改憲問題は今年が勝負の年だ。自民党内の論議は活発だが、カギを握るのは公明党だろう。衆参両院で「改憲派」が議席数で3分の2を超える政治状況は今をおいてないかもしれない。  自民党単独ではないから、一定の妥協なしでは、国会発議はない。その内容も残念ながらベストなものとは程遠いだろう。平和安保法制の時もそうだったが、極めて不十分なものしかありえないと判断する。「半歩」前進するかどうか。逆に将来に禍根...

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 政局は目下、めまぐるしい動きでついていけない。まだ二転三転ありそうだ。これまでの常識では考えられない滅茶苦茶な動きだ。  ●総理候補なしで政権奪取とは  その第1は、憲法には、総理大臣は国会議員から選出とあるのを、国会議員でもない人が選挙にも出ず、国政政党の代表として「政権交代を目指す」としていることだ。これでは、政権奪取は目指しませんよ、と言っていることと同じだ。無責任ではないか。 ...

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 10月の解散・総選挙が確実となったことで、民進党がまた性懲りもなく共産党との選挙協力に舵を切ろうとしている。人間の体で大事なのは免疫力だといわれるが、国民も、労働組合も、野党も、共産党に対する免疫力の低下が著しいようだ。  共産党は他の政党と、生まれも、育ちも、性格も、まるで違う。これを忘れてはいけない。猫なで声で近寄ってきても、指には鋭い爪が隠れている。  ●実体は革命目指す秘密組織 ...

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 民進党の代表選挙が行われ、下馬評通り、前原誠司氏が新代表に選出された。むしろ枝野幸男氏を勝たせて民進党を割った方がいい、という裏の声も支持団体の労組関係者にはあったようだが、そうはならなかった。  2人の候補の立会演説をテレビで見たが、訴えで決定的に欠落しているものが2つあった。1つは、北朝鮮のミサイル発射問題にどう対処するかが、ない。もう1つは、次の選挙の話ばかりで、政権への準備をどうするか...

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 野党第一党が機能していないと議会政治は空回りになる。機能とは政権準備だ。  民進党を見ていると、風まかせで漂流しているボロ船を想像してしまう。何のため、乗り合わせているのか。戦争末期に、海軍将兵は、乗っていた軍艦が沈没すると、他の軍艦に拾われ、それも沈没すると次という具合に敗残兵は、乗り移っていったと聞かされた。  民進党は今回またぞろ党首選挙となったが、多くの議員や候補者にとって最大の関心...

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 東京都知事選は、元防衛相の小池百合子氏が圧勝し、野党統一「民共共闘」の候補が次点にも届かなかった。これをどう読むか。  ここでは、参議院選挙からはじまった「民共共闘」の行方について考えてみたい。  共産党は、戦前戦後一貫して「統一戦線」を模索してきた。なんども社会党に呼びかけ、振られ続けてきた歴史といえる。この戦術は共産主義政党による国際組織であるコミンテルンの指令に基づくもの。フランス人民...

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