公益財団法人 国家基本問題研究所
https://jinf.jp/

今週の直言

  • HOME
  • 今週の直言

国基研副理事長・弁護士 髙池勝彦    検察官の定年延長を可能とする検察庁法の改正案が国会に提出されたことについて、反対意見がネットで拡散し、多くの芸能人なども反対し、ネットが炎上したと伝へられてゐる。全国38の弁護士会が会長声明で反対し、5月11日には日本弁護士連合会(日弁連)が反対の会長声明を出した。  今回の改正案は、「三権分立を揺るがすおそれがある」(日弁連会長)とか、...

続きを読む

国基研理事長 櫻井よしこ    新型コロナウイルスが猛威を振るう中、日本人は戦いの第一段階で感染爆発を回避し、ウイルスを抑制することができた。西村康稔新型コロナ担当大臣は5月8日、インターネット番組「言論テレビ」で「日本人の力」を賞賛した。  安倍晋三首相が緊急事態宣言を発出したのは4月7日だったが、それに先立って西村氏はどのようなメッセージを国民に送るか、首相と熱く議論したと...

続きを読む

国基研理事・国士舘大学特任教授 百地章    憲法に緊急事態条項を設けることに反対する人々は、すべて法律で緊急事態に対応できると主張する。本当にそうだろうか。なぜ法律ではなく、憲法に緊急事態条項が必要なのか、具体的に考えてみよう。  ●国会を開けない時はどうする?  第一は、法律を制定したくても国会を開けない時に備え、「定足数の例外」や「緊急命令(政令)制度」などを定めて...

続きを読む

国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力    北朝鮮の最高指導者、金正恩労働党委員長の健康状態について、様々な情報が飛び交っている。現段階で一番可能性が高いと思われるのは、最近信頼できる筋から入手した「4月12日に心臓の手術を受け、東部・元山の特閣(専用別荘)で療養している。元気な姿を公開できるほど回復してもいない」である。  ●「重篤」ではない  米情報機関は...

続きを読む

国基研企画委員兼研究員 冨山泰    新型コロナウイルスとの闘いに世界中が没頭する中で、今後の国際情勢を左右する最大の要素は、世界最多の感染者と死者を出した超大国の米国がどのように変わるかである。考察すべき点は二つある。一つはウイルス感染の大流行が半年後に迫った米大統領選挙に及ぼす影響であり、もう一つは選挙後の政権下で米国が世界のリーダーとして復活する見通しの有無である。 ...

続きを読む

国基研企画委員兼主任研究員 湯浅博    中国・武漢発のパンデミック(感染症大流行)が炙り出したのは、詫びるどころか恩に着せる中国共産党の行動様式であった。自由世界を先導してきた米国が、武漢肺炎の荒波に翻弄されているうちに、中国はその元凶であることを棚上げして、「新型コロナウイルス制圧の勝者」であることを宣伝した。米欧の悲観論者は、パンデミック危機が世界秩序を再編する転換点になる...

続きを読む

国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力    15日の韓国総選挙で、文在寅政権の与党(共に民主党、共に市民党)が圧勝し、300議席のうち180議席、5分の3を占めた。それに左派小政党(正義党6議席、開かれた民主党3議席)を加えると、189議席になる。それに対して保守系の第1野党(未来統合党)は103議席、中道野党(国民の党)は3議席だった。  韓国の国会は1院制で、本...

続きを読む

国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林 直    米海軍の原子力空母で新型コロナウイルスの感染が相次いで確認され、これまでに「セオドア・ルーズベルト」をはじめ4隻の乗組員に感染者が出た。米空母は中国、北朝鮮、イランなどの脅威を抑止するために枢要な作戦行動を担っており、米空母のウイルス感染が拡大すると、インド太平洋地域を含む世界の安全保障に深刻な影響を与えかねない。そこで、空母で...

続きを読む

国基研理事長 櫻井よしこ    東京、大阪等、諸都市の新型コロナウイルス感染拡大に直面して、4月7日、安倍晋三首相が戦後初めての緊急事態宣言を発出した。日本国の在り方が試される究極の局面だ。  欧米メディアがわが国の緊急事態宣言に効力がないと批判したのは、同宣言は政府にも自治体の長にも命令権をほとんど与えない内容だからだ。例外は臨時の病院施設を作る場合、土地所有者に要請の上、強...

続きを読む

国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林 直    九州電力川内原子力発電所(鹿児島県)の1号機が3月16日に運転を停止した。航空機によるテロを想定した特定重大事故対処施設(特重施設)の完成期限が3月で切れてしまい、運転停止命令が出される前に、自主的な運転停止に追い込まれた。2号機も5月26日に停止する。  新型コロナウイルスの感染拡大で九州経済が落ち込んでいる中、原発の運転停...

続きを読む