2017年1月の記事一覧
【第419回】日本は防衛責任分担を明確にせよ
国基研企画委員・産経新聞特別記者 湯浅博 予測不能のトランプ米政権下で、日米同盟はどのように生き残るのか。トランプ大統領は就任演説で「古くからの同盟を強化する」と述べ、安倍晋三首相も日米同盟を「永遠の同盟」と位置づけている。しかし、大統領は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を葬り、1980年代の古いイメージで日本の不公正貿易をなじるばかり。対中抑止に欠かせない同盟の行...
【第418回】米指導力が落ちる新世界秩序
国基研副理事長 田久保忠衛 日本のメディアも米英のメディアも一刀両断というわけにはいかないのだろう。戦後72年に及んだ国際秩序の枠組みをトランプ米新大統領はガラリと変えようとしているのに対して、トランプ政権内部には従来通りの思考で外交を続けようとする閣僚が少なくないのだから。 しかし、トランプ大統領は就任演説で、米国が戦後果たしてきた世界における指導的役割を、外国の...
【第417回】慰安婦問題でなお偏向する米紙社説
国基研企画委員 太田文雄 1月6日付の米紙ニューヨーク・タイムズは「慰安婦問題に終わりなし」と題する社説を掲載した。社説は、慰安婦問題に終止符を打てないのは日本と韓国の両方に責任があるという立場を取っているが、事実と証拠に基づかない韓国側のプロパガンダをうのみにしている。 ●事実と証拠を無視 社説は「何万人もの朝鮮人その他アジア人女性が性奴隷になるよう強要された...
【第416回】焦眉の急を要する憲法改正
国基研理事長 櫻井よしこ 安倍晋三首相は元旦の新年の辞で「自由民主党は、国民と共に、新たな国づくりを本格的に始動する」と語った。5日の自民党仕事始め式では、今年はただの酉とり年ではなく、大きな変化が始まる丁ひのと酉とりだとし、「新しい時代に相応ふさわしい憲法はどんな憲法か。議論を深め、その姿形を私たちが作っていく年にする」と決意を表明した。 自国を守るに十分な軍事力...