公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

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2017年8月の記事一覧

 安倍晋三首相は8月29日午前、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けトランプ米大統領と約40分にわたり電話会談した。  外務省の発表によれば、首相はその中で、「北朝鮮に対話の用意がないことは明らかであり、今は圧力を更に高める時であり、日米で連携してこの脅威に立ち向かっていきたい」「全ての選択肢がテーブルの上にあるとの米国の立場を支持している」と発言した。  軍事力行使を含む「全ての選択肢がテーブ...

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 北朝鮮は29日早朝、西岸から中距離弾道ミサイルを発射、ミサイルは北海道上空を通過して太平洋上に分離して落下した。数日前には短射程の弾道ミサイルを数発、日本海に向けて発射したばかりだ。危険極まりない挑発行為であり、断じて許すことはできない。  北朝鮮は8月上旬、中距離弾道ミサイル「火星12号」4発をグアム島周辺に包囲射撃すると予告、これに対してトランプ大統領は「世界が見たこともないような炎と怒り...

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 平成30年度予算編成に向けた各省の概算要求の提出期限が今月末に迫ってきた。報道では、最大の課題を抱える厚生労働省の要求額は、実質過去最大31.4兆円に及ぶ。一方、「国及び地方の長期債務残高」は、平成29年度末に1,093兆円(対GDP比193%)に達すると見込まれている。財政健全化は、毎年、お題目のように唱えられるだけで、改善どころか悪化の一途を辿ってきた。団塊の世代が後期高齢者の年齢に達するの...

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 しかし、政府は、「中長期の経済財政に関する試算」(平成29年1月25日、経済財政諮問会議提出)で、経済再生のケースのもとで、債務残高対GDP比が、2016年度をピーク(189.5%)に毎年度低下し、2025年度には169.6%まで下がるという試算を提示している。つまり、債務残高の増加率より、GDPの増加率が大きいことが想定されているのである。  ただし、注意を要するのは、経済再生のケースでは、...

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 6月、伊豆半島沖のフィッツジェラルドに引き続き、今月21日には、マラッカ海峡で米イージス駆逐艦ジョン・S・マケインが衝突事故を起こし、多くの死傷者、行方不明者が出た。死傷した米海軍水兵には心からのお悔やみ、お見舞いを申し上げたい。行方不明者についても一刻も早い救出を望みたい。  一連の事故の原因については、サイバー攻撃の可能性も指摘されている。両艦とも最新のイージス艦であるが、航法についてはハ...

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 世界経済における日本経済のプレゼンスは急激に低下している。1990年代初頭のバブル崩壊を契機に不況に陥って以来、長期にわたって経済が低迷し、いまだに国際社会における地位は回復していない。世界の国内総生産(GDP)に占める日本の割合の推移をみると、1995年には17.6%まで高まったものが、2010年には8.5%になり、2017年には6.4%(IMF予想)まで減少し、ほぼ40年前の位置付けに戻って...

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 こうした状況で、企業の利益剰余金の蓄積である内部留保が、2016年末に過去最高の375兆円に達した。10年前の水準からみれば、135兆円もの増加だが、企業は人手不足にもかかわらず、利益を人件費に回すことはなく、2016年末の労働分配率は43%台と過去最低水準である。  内部留保は、安倍晋三政権発足後に急増し、日銀の金融緩和と企業減税などで企業は業績が改善したが、新興国経済減速に伴う世界経済の下...

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 NHKが8月13日に放映したドキュメンタリー番組『NHKスペシャル731部隊の真実~エリート医学者と人体実験~』について、中国共産党中央委員会の機関紙「人民日報」系のタブロイド紙「環球時報」は、8月16日から3日連続で取り上げるという異例の報道ぶりだった。特に16日の報道では、NHKと書かれた背広を着た人物が曇ったガラス戸を綺麗に拭っているイラスト画まで使っている。  731部隊は細菌戦研究を...

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 そこで、取り敢えずまとめてみたのが以下の改正案である。これについては、8月9日付産経新聞「正論」欄で紹介した通りだが、若干、補足した。  もちろん、本来なら9条2項を改正して、自衛隊を軍隊と位置付けるべきである。しかし、これでは公明党の賛成が得られず、憲法改正の発議さえ覚束ない。つまり、現状において9条2項改正論に固執することは、結局、憲法改正を断念するに等しい。それ故、敢えて一歩でも前進する...

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 昨年7月26日付の本欄で、「ウクライナは虐められているだけの国か?」と題して、ウクライナから中国に莫大な兵器輸出が行われていることを書いた。その中で筆者は、一昨年7月に東京で開かれた国際会議で、その事実を当時のウクライナ第一副外相、ナタリア・ガリバレンコ女史に問い質したところ彼女は「知らない」と回答を拒んだことも併せて紹介した。今回、国際戦略問題研究所(IISS)の専門家が北朝鮮の新型ICBMエ...

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 5月3日の安倍晋三首相(自民党総裁)の発言をきっかけに、一気に浮上したのが、9条1.2項には手を付けず、憲法に自衛隊の保持を明記するという新9条改正論であった。  これに対する国民の反応だが、5月段階では、朝日、毎日の調査で反対が賛成をわずかに上回っていただけで、読売、産経・FNN、共同の各世論調査では賛成が50数%あり、いずれも反対を20ポイント前後引き離していた。また、内閣支持率急落後も、...

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 政府は8月、安倍晋三政権の新たな看板政策「人づくり革命」を議論する有識者会議の名称を「人生100年時代構想会議」とし、首相を議長として9月上旬にも初会合を開くと発表した。大学教育向けの「出世払いでの教育国債」制度の新設も目指すという。  これに先立ち、自民党の教育再生実行本部は5月、安倍晋三首相が意欲を示す「教育無償化」の財源について、「こども保険」「税制改正」「教育国債」で対応するよう求める...

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 北朝鮮が、グアム島周辺の海上を狙って弾道ミサイル(火星12号)4発を同時発射する計画を検討中だと発表してから、上空通過するとされた中国・四国地方に、航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC-3)が4基、日本海には海上自衛隊のイージス艦がそれぞれ配備された。島根・広島・愛媛・高知4県の知事は13日、政府に発射への対応強化を緊急要請するため、相次いで上京した。国民は、弾道ミサイル防衛が期待通りの...

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 「郷間」と「内間」とは『孫子の兵法』用間篇第十三に出てくる5つの種類の「間」(間諜:Secret Agent)の最初の2つである。「郷間」とは現地に土着して情報を齎もたらす間諜、「内間」とは相手側に内通している間諜である。  ●『孫子の兵法』にみる「間諜」の具体例  日本は中国国内の土地・建物を取得することができないにも拘らず、日本では中国資本による国土の買収が続いている。7日から8日に...

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 野党第一党が機能していないと議会政治は空回りになる。機能とは政権準備だ。  民進党を見ていると、風まかせで漂流しているボロ船を想像してしまう。何のため、乗り合わせているのか。戦争末期に、海軍将兵は、乗っていた軍艦が沈没すると、他の軍艦に拾われ、それも沈没すると次という具合に敗残兵は、乗り移っていったと聞かされた。  民進党は今回またぞろ党首選挙となったが、多くの議員や候補者にとって最大の関心...

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