2025年10月の記事一覧
憲法9条解釈と文民条項導入との不可離性再論 西修(国基研理事・駒澤大学名誉教授)
日本維新の会が9月18日、憲法9条2項の削除を盛り込んだ政策提言を発表した。その前提には、同条項は「自衛のためでも戦力を保持することができない」と解釈していることがある。このような解釈が一般に流布していると考えてよいだろう。はたしてそのような解釈は妥当だろうか。結論から先に言えば、9条の解釈は字句の問題ではなく、歴史的事実の認識の問題なのである。 芦田修正の意味と極東委員会の反応 私は...
高市氏に期待するリアリズム外交 湯浅博(国基研企画委員兼研究員)
自民党の高市早苗総裁が混迷の末に新政権を発足させると、いきなりトランプ米大統領来日の試練が待ち受けている。高市政権の誕生は、外交に尻込みした石破茂政権の宿痾を断ち切り、日本の国際的影響力を復活させる戦略的好機を迎える。筆者が期待するのは、米ソ冷戦時代にサッチャー英首相が反共政策でレーガン米大統領の尻を叩き続けたひそみに倣い、トランプ大統領を賢く、かつ狡猾に対中、対露抑止へと誘導するリアリズム外交で...
トマホーク供与中止は既定路線かTACOか 織田邦男(麗澤大学特別教授、元空将)
ドナルド・トランプ米大統領は「交渉(deal)の達人」を自称するが、強い相手には容易に譲歩しがちなことから、「TACO」(Trump Always Chickens Out=トランプはいつも最後にはしり込みする)と揶揄されている。 今年8月、アラスカで行われた米ロ首脳会談の後、トランプ氏はこれまでの主張を一転させ、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に対し、「領土奪還も可能」との見...
文民統制には制服組の信頼も大切 太田文雄(元防衛庁情報本部長)
10月10日に石破茂首相は「戦後80年所感」を出した。その中で首相は、先の大戦が何故避けられなかったのかに関して「文民統制」が機能しなかったことや、世論を煽ったメディアに政治の意思決定が引きずられた点等を挙げた。 筆者は平成13年から17年まで防衛庁情報本部長に任じ、平成14年から16年までの2年間、防衛庁長官だった石破氏に仕えた。その実体験に基づき、統制される側の制服組の立場として、統制す...
北朝鮮は日朝関係を動かしたい―李イルギュ著『私が見た金正恩』書評 西岡力(「救う会」会長、麗澤大学特任教授)
10月10日、北朝鮮の首都平壌で「朝鮮労働党創立80周年慶祝閲兵式」(軍事パレード)が行われた。パレードは激しい雨の中で深夜に行われた。先月3日、中国の北京で行われた「抗日戦争勝利」記念軍事パレードでは、主席壇に習近平中国共産党総書記、プーチン・ロシア大統領と並んで金正恩朝鮮労働党総書記が立って、中ロ朝の連帯を誇示したかに見えた。ところが、10日の主席壇では習近平、プーチン両氏の姿はなく、金正恩総...
高市政権は公明より維新や国民と連立を 太田文雄(元防衛庁情報本部長)
高市早苗氏が自民党総裁に選出された10月4日の夜、公明党の斎藤鉄夫代表は、高市氏の靖国神社参拝や歴史認識、そして外国人との共生政策等で懸念が解消されることを自公の連立政権を継続する条件とした。 これに対し、5日朝のフジテレビの番組に出演した日本維新の会の藤田文武共同代表や国民民主党の古川元久代表代行は、首相の靖国参拝を問題視しないことを表明している。公明党が首相の靖国参拝などにクレームをつけ...






