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2019.04.26 (金) 印刷する

月例研究会 「令和という時代~日本が歩むべき道~」 開催

 4月24日(水)、国家基本問題研究所は、定例の月例研究会を東京・内幸町のイイノホールで実施しました。
 今回のテーマは「令和という時代~日本が歩むべき道~」です。
 わが国は平成の時代を経て、いま令和の時代を迎えます。このテーマ設定は、御代代わりも近付いたいま、来るべき令和の時代を見通すうえで、これまでの時代を総括し一旦区切りをつける意味もあります。
 パネリストは、中山恭子参議院議員を迎え、櫻井理事長、田久保副理事長が登壇、櫻井よしこ理事長の司会の下、予定通り午後6時30分の定刻にスタートした。
 まず田久保副理事長が、令和を語る前に昭和の時代を回想。先の大戦に負け、ポツダム宣言を受諾する時、何とか日本の国体は守られた。それは、天皇の大権に関するバーンズ(米国務長官)回答で「subject to」という動詞を翻訳する上で、先人が英知を絞り大変苦労を重ねた。その結果、連合国最高司令官に「隷属」ではなく「制限の下」として訳出され国体が維持されたのだと指摘しました。
 それを受け、中山恭子参議院議員は、日本という国はどういう国柄なのかについて語りました。かつてのフランス留学、IMF勤務などの経験で、個人主義の欧州に比較し、日本の穏やかな共同体意識のすばらしさに気付いたという。それは、日本人には皇室という存在が心の中にあるから。欧州の王様は統治者の権力をもって君臨したが、皇室は常に国民の安寧を祈る祭祀を司るのみ。だから、人々は尊崇し、国民が団結できたのだという。
 さらに櫻井理事長は、歴史をさかのぼり、663年の白村江の戦いでの敗戦と大化の改新の事例をあげました。そのとき国が一つになって華夷秩序からの脱却を成し遂げます。その中心となったのが天智天皇、天武天皇で、様々な知恵を出しあい、皇統をつないできた意味は深いと。
 そこで櫻井理事長は会場の参加者に問いかけました。敗戦の時、辛うじてわが国の国柄は守られましたが、これから始まる令和の時代に、果たして皇室は維持できるのだろうかと。
 研究会は、その後徐々に熱を帯びていき、衛藤晟一参議院議員もフロアーから加わり、大きく盛り上がり閉会となりました。詳細は後日、「国基研だより」や国基研ホームページでお届けします。ご期待ください。
 ご参加いただいた皆様、大変お疲れさまでした。あいにくの雨にたたられ、しかも連休前というのに、想像以上に多くの方々にご参加いただいたことも、併せてご報告します。

(文責 国基研)

 
2019.04.24