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国家基本問題研究所

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米が中国・ミャンマー関係に楔 田久保忠衛

 
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第117 回:平成23年11月28日米が中国・ミャンマー関係に楔(田久保忠衛)

 

 

 

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11月25日「原発抜きで日本は生き残れるか PartⅡ」開催

平成23年11月25日(金)全国町村会館にて、「原発抜きで日本は生き残れるか PartⅡ」と題し月例研究会を開催しました。
 詳報は後日掲載致します。

 

 

中田宏前横浜市長はいかに『殺された』か 櫻井よしこ

中田宏前横浜市長はいかに『殺された』か 

 櫻井よしこ  

折に触れて取材をしてきた中田宏前横浜市長が『政治家の殺し方』(幻冬舎)を上梓した。いまさらではあるが多くのことが理解出来た。

中田氏とは、氏が市長選に出る前の国会議員時代からの知り合いである。日本の改革と国家基盤の強化という大テーマに基づいて、個々の問題の具体的解決策を勉強する20人前後の議員の勉強会に、無所属議員だった氏はほとんどいつも出席していた。

市長就任後の活躍は目覚ましかった。行政改革で実績を積む一方、国際、外交問題にも深い関心を払い続けた。捕鯨問題の理解の深さは他の議員をはるかに凌駕しており、筋が通っており、私はたびたび、氏の考えを記事にした。

だが、氏の「スキャンダル」がある時期から報じられ始めた。「まさか」と疑う内容ばかりだったが、スキャンダルはこれでもかこれでもかというほど、連続して報道された。

報道する側に立てば、どれほど取材しても間違うことはあり得る。その場合は訂正する。だが、最初から間違いとわかっていて報道することはあり得ない。虚偽の報道で記者は信頼を失い、記者生命を失うからだ。

だからこそ、「週刊現代」が都合7週間にわたって繰り返し報じたとき、根拠がなければ、これほど続けることはあり得ない、週刊現代側にはなにか確証があるはずだと、考えざるを得なかった。

それにしても、私の知っている氏の姿と連続報道の中の氏の言行はあまりにも懸け離れている。私は直接、氏にただした。氏は心配をかけてすまないと詫びたうえで「天に誓って」、報道は事実無根である、司法の場で争っていると答えた。

私はその言葉を信頼し、氏が市長を辞めて山田宏前杉並区長らと日本創新党を結成し、2009年の衆院選に出たとき、出来る限り応援をした。

そして、今回の出版である。氏が置かれた状況がいかに理不尽で、その戦いがいかに激しいものだったかを、いまさらながら知ることになった。中田氏の改革に、ラクをして不条理なほどの手当をもらい続けていた足元の市職員からどれほどの反発が続いたか。職員は市長に「バカ市長、調子に乗るな」「死ね」などというメールを、実名で送り付けてきたという。

地方公務員法で権利を守られている彼らはクビにならないのだ。「命を狙っている」と脅迫電話をかけ続けて逮捕された男も市職員だったという。

腐った精神は職員だけでなく、市議会議員にも浸透しており、既得権益にまみれた議員が少なからず存在した。

むろん、職員にも議員にもまともな人は多い。だが、「利権に群がるハイエナたち」も多い。中田氏は「ハイエナ」を建設業界、公務員、風俗業界の三グループに大別して詳細を書いた。その実態は本当に信じがたくすさまじい。ぜひ、本書を手に取って知ってほしい。スキャンダル報道も、利権を失いたくない「ハイエナ」の中心人物が背後で糸を引いたと、中田氏は考えている。目的は氏の評判を落とし、氏を追い出し、改革を頓挫させて横浜市を再び利権の巣に引き戻すことだ。

中田氏は一連の名誉毀損訴訟のすべてで勝訴した。10年10月から11月にかけて出された判決は、報道は「裏づけ取材はほとんど行われておらず、杜撰」として、中田氏の主張を全面的に認めた内容だ。だが、スキャンダルは07年11月から翌年にかけて報じられたのだ。判決までの約3年間、氏の名誉と信頼は傷つけられたままだった。スキャンダルを流す側にとっては中田氏の追い落としが目的であるから、彼らは目的を達したことになる。

このようにして政治家は「殺されていく」と氏は訴え、真実を伝えないマスコミが日本を滅ぼすと厳しく批判する。もっともだ。マスコミの一員として、氏の体験を心に深く刻み続けたい。

『週刊ダイヤモンド』   2011年11月26日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 913

川村純彦客員研究員と意見交換

平成23年11月25日(金)研究所会議室にて、川村純彦・川村純彦研究所代表と多国間シーレーン防衛について意見交換を行いました。

 

 

発言要旨はこちらから

TPP、感情論を超えて討議せよ 櫻井よしこ

TPP、感情論を超えて討議せよ

 櫻井よしこ  

 野田佳彦首相が決断し、日本は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の参加に向けた協議に入った。決断に際して「優柔不断の野田」氏らしさを見せたものの、その決断を大いに評価する。

日本の態度表明後に、カナダ、メキシコも参加を表明し、フィリピンとパプアニューギニアも意欲を示したと報じられた。

TPPは、アジア太平洋経済協力会議(APEC)が2020年を目処に構築を目指しているアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP:エフタープ)実現への道筋のひとつと位置づけられている。FTAAPにはAPECの、或いはTPPのルールが反映されると考えるべきで、このルール作りに参加することの意義は非常に大きい。

TPPという新しい機構の制度と規則作りに参加し、日本の主張を盛り込ませることこそ、国益に適う。日本が物言わぬ大国のままであってよいはずがなく、アジア太平洋経済圏のルール作りに参加しなくてどうして未来展望を開けるのかと、私は思う。「みんなの党」の渡辺喜美代表が野田首相の11月11日の決意表明について「あまりにも遅きに失した」と語ったのは、至極当然だったのだ。

日本が物言わぬ国から脱してAPEC閣僚会議の行われたホノルルで決意表明をすると、中国が敏感に反応した。中国商務省の兪建華次官補が「我々は如何なる形ででも、TPPの交渉について招待されていない。交渉参加国から招待状を受ければ真剣に研究する」と述べた。

対してカーク米通商代表部代表が即応じた。「TPPは招待状を待つという類のものではない。21世紀の最高水準の貿易自由化であると我々が信ずる合意に関心のあるAPEC加盟国は、すべて歓迎である」

「日米中正三角形論」

 現在の中国にとって、真の開国は政治的には中国共産党一党支配の崩壊につながりかねない。TPPの目指す枠組みの中では、これまで世界の知的財産権の侵害の8割を、国家ぐるみ、共産党ぐるみと断じてよい形で行ってきた中国の蛮行は許されなくなる。契約の恣意的解釈も国際法の独善的な解釈も同様だ。国際社会のルールに違反し続けている中国にとっては、TPPの基本的価値観は到底、呑めないだろう。

現在の9ヵ国に加えて、日本やカナダをはじめとする新たな参加国が集合し、アジア太平洋諸国が経済連携を強め、共通のルールで地域の秩序維持に貢献出来れば、対中抑止力としての効果は非常に大きいだろう。

だからこそ、中国は警戒し動きを加速した。日本の対TPP積極姿勢を認識しながらも、「東京は日中韓のFTAを望んでいる(はず)」と指摘し、ASEAN10ヵ国に日中韓の3ヵ国を加えた13ヵ国間の自由貿易協定(FTA)を推進したい構えだ。

だが、ASEANプラス3ヵ国全体のFTA構想は具体化などしておらず、TPPが拡大していけば、中国は劣勢に立たされる。日本の国益は、中国が過剰な影響力を行使する場ではなく、日本をはじめとする民主主義と国際法を遵守する国々が中心となる舞台を作り上げることだ。

にも拘わらず、自民党にも民主党にも反対論が根深い。シンクタンク国家基本問題研究所の副理事長・田久保忠衛氏が語る。

「自民党の谷垣禎一総裁が、12日、TPPは日米FTAに限りなく近い意味を持つ、米国と組み過ぎて中国やアジアを除外する形になったら、日本のためによくないと、語りました。これでは鳩山由紀夫氏や小沢一郎氏の日米中正三角形論と同じです。自民党は対中接近に傾こうというのかと、思わず、耳を疑いました」

まさか自民党は日米基軸方針を中国基軸に替えて、鳩山・小沢化しようとしているのではあるまい。ここで大戦略を間違えれば、自民党の衰退は決定的になりかねない。

反対論であっても、理性的な論なら大いに結構だ。TPP交渉参加のとば口に立った日本にとって、本当の難局はこれからだ。国益を守るためにはどんなルールにするのが望ましいのか、そのためにどんな働きかけをするのか、個別の案件毎に深い議論が必要だ。

TPPで潰滅する産業として一番先に取り上げられたのが農業だったが、「産経新聞」とFNNの合同調査が興味深い結果を示している。

11月15日の報道によると、TPPについて農林漁業従事者は「参加すべきだ」、「すべきでない」が共に45・7%と同率だったというのだ。政府は市場を閉ざし778%の関税をかけてコメを守ってきた。保護策もとってきた。だが、コメ農業はその割に自力をつけていないことがいまや共通認識になっている。守りつつも、競争力のある農業にするにはどうしたらよいかを考えようという機運が生まれているが故の、賛否両論同率の回答ではないかと思う。

功罪両面

 ちなみに右の世論調査に答えた人々の職業別分類と賛否の結果も興味深い。

「参加すべき」が「すべきでない」を上回った職業は商工サービス業(TPP賛成が48・5%)、自由業(同56・8)、管理職勤め人(58・6)、事務技術職勤め人(42・2)、専業主婦(44・2)だった。反対が賛成を上回ったのは現業職勤め人で賛成43・3に対し、反対44・8、学生は賛成40・0、反対56・0だった。

TPPに参加すれば、医療、国民皆保険などの制度が根幹から揺らぐとの議論もある。現在はTPP協議の場においてまだ議論の対象になっていないこれらの事案が、将来、議論の対象となる可能性があるのはそのとおりだ。しかし、各国が全力をあげて臨む交渉の舞台に日本も出ていくことこそが重要ではないか。

首相以下民主党政権の交渉能力では、日本がしてやられると懸念する理由もわからないではない。が、交渉に参加しない道が日本にあるのか。国を閉ざして発展出来るのか。米国にしてやられるのがこわくて中国に寄り添うのか。いずれも否、だ。国の命運をかけて大方針を定め、個別案件で果敢に賢い選択をつみ重ねることが唯一の活路である。

TPPは負の効果だけをもたらすかのような議論がある。だが、プラスの面も多い。知的財産権の保護はそのひとつだ。日本は散々、知財関係で利益を逸してきた。それがTPPで守られるのは大きなプラスである。製品規格や通関手続きなどのルールが明確になり、関税が撤廃されることは、人手の足りない中小企業にとって朗報である。たしかに外国の産品も入ってき易くなる。同様に、日本の製品も輸出し易くなる。

TPPに功罪両面があるのは当然で、その比較の中で議論を深めるのが合理的な対処だ。にも拘わらず、感情的な反米論が目立つ。感情論に流される反TPP論では日本の展望が暗いのは確かである。

『週刊新潮』 2011年11月24日号
日本ルネッサンス 第486回

幻想振りまいた仏文の知的群像 平川祐弘

幻想振りまいた仏文の知的群像

 比較文化史家、東京大学名誉教授・平川祐弘 

 東大の南原繁、丸山真男、マルクス経済学者の大内兵衛、都留重人などは1950年代初め、岩波の雑誌や朝日新聞紙上で全面講和論を展開し、直接、間接に社会主義勢力を支持した。論壇を支配した勢力は60年には安保反対を唱えた。東大仏文の渡辺一夫も、「今こそ国会へ」と学生のデモを支持した。デモの一部は暴走し、仏文科の助手Sは警官の警棒で頭を割られた。国会前で女子学生が死亡するや、興奮は絶頂に達した。

 ≪泰斗渡辺一夫の政治的幼児性≫

 私も戦争直後は社会主義の優位を信じていたが、留学して西洋の新聞を5年間読むうちに、左翼幻想はさめてしまった。英米が同盟するように、日米も同盟するがいい。そう思うようになっていた私は帰国直後、プラカードを担いで安保反対のデモに行く仏文の連中と会っても話は合わなかった。

 あれから50年、先日、80歳を過ぎたSに会ったら、「安保騒動はマス(集団)・ヒステリーだった」と平川説に同調して笑った。とすると、戦後日本の知的ヒーローだった「渡辺先生」以下の仏文出身者の正体は何だったのか。

 渡辺一夫が戦争中にフランス語で書いた日記は「一億玉砕」の愚を指摘して冷静である。それだけに渡辺格氏が『ももんが』平成14年12月号に書いた「父の政治観」には、やはりそうだったかとガッカリした。「ハンガリーの動乱の頃まで、父は完全な共産主義信奉者であり、日本にもそのうち、革命が起きる、とよく語っていた。共産主義諸国の独裁制も、『資本主義国からの介入を防ぐためにやむをえない処置』と考えていたようだ。後年、共産主義国に関する種々の好ましからぬ情報を入手してからも、共産主義には好意的であり続けたと思う」とある。

 では、なぜそんなナイーヴな国際政治認識の渡辺発言が世に重んぜられたのか。それはラブレー研究の仏文学者の後光がさしていたからだろう。戦後はフランスに関することは大人気で、秀才が仏文に集った。私も駒場に新設された教養学科フランス分科へ進んだ。東大の職を捨てパリに住みついた森有正助教授の『遥かなノートル・ダム』がフランスに憧れる若者の夢を誘った。だが実体は何だったのか。10月末パリから『哲学雑誌』の編集長ブレス教授が来日し、話すうちに思い出が次々に湧いたので、その真贋に触れたい。

 ≪虚構にまみれていた森有正≫

 ブレス先生は1951年、25歳の若さで来日した。敗戦直後だから実存主義大流行で仏語会話の授業でもサルトルの戯曲を読んだ。先生は教養学科1回生、特に仲沢紀雄の論文はすばらしかった、という。何しろ中村真一郎や加藤周一も落ちた狭き門の留学生試験に仲沢はいち早く合格し、森と同じアベ・ド・レペ街の建物に住んでいた。1年遅れでパリに着いた私もそこで2人に何度か会った。

 森は、昨日は何ページ読んだと豪語する。私は「読書量を自慢する読み方はよくない」というハーンの読書論を反射的に思い出す。森は平気で見え透いた嘘をつく。「もうじき家内をパリに呼びます」もその一つだ。デカルトについて博士論文を書いているというのも嘘だな、と私は直覚した。

 ブレス氏は、日仏会館で戦後60年余を回顧し日本人のフランス哲学研究者ではパリ大学でパスカルを講義した前田陽一先生の名はあげたが、森には一言も触れない。知らないのではない。かつて学生だった私に、「デカルトのような有名人を森のようにルネ・デカルトなどといってはいけないよ」と注意してくれたこともあったからである。森の名前が出なかったのも無理もない。森の国家博士論文は大成するどころではなかった。

 辻邦生が森のデカルト研究の草稿が死後、何も残されてないと驚いたが、あれは驚く方がかまととで、間違いだ。因みに、渡辺格氏は『ももんが』の平成15年5月号で晩年の父君は森が帰国し自宅を訪問しても頑として会わなかったこともその理由も引用するに忍びないほどあけすけに書いている。それなのに、森有正に感心するフランス哲学の教授はまだ東大にいるらしい。だがそんな人は森と同じでフランス語で論文を出すでもなく生涯を終えるに相違ない。

 ≪仏かぶれにつけ入るダメ人間≫

 渡辺一夫については、日本に終戦をもたらした昭和天皇の功績に目をつむったことが私には非人間的に思える。日本は革命を体験しなかったから、市民社会として未成熟だ、という類いのフランス礼讃の言葉に隠された容共的革命待望論を私は好かない。パリに憧れた森に憧れた一回り若い戦後民主主義世代からは、国際的に名を売って賞まで取った作家も出た。

 女子大生に向かって自衛隊員の嫁になるな、と訓辞した人も渡辺の弟子にいた。森は日本はダメだと言って、フランス礼讃をして評判になったが、これは、日本インテリの発言の一つの類型で、仏文出身者の一タイプである。しかし、同胞の劣等感につけこんで、自分を偉く見せかける人、誰がダメかと聞かれるなら、そんな人こそダメな人だと私は答えたい。(ひらかわ すけひろ)

11月24日付産経新聞朝刊「正論」

WTOとFTAで十分 岩崎良二

 「アジアの成長を取り込む」―。まじないのように語られるこの空疎なスローガン以外に、環太平洋経済連携協定(TPP)加盟のメリットがあるのか。
 日本をはじめ、米国はもちろんアジアのほとんどの国が世界貿易機関(WTO)加盟国である。これにより自由経済は守られ、関税の低減化が推奨され、主要な国内産業は何とか保護することができる。準自由経済の枠組みは担保されているのである。
 アジアの成長を取り込むのが真の目的ならば、円高こそが最大の障壁である。我が政府のアリバイ的為替介入、日銀の消極的金融緩和こそが、いま議論されなくてはならない大問題ではないか。
 TPPとは所詮、米国の国内問題のしわ寄せであり、じり貧の米国経済と失業率、オバマ大統領の輸出倍増計画と選挙、 域内化する世界経済における孤立感、リーマン・ショック以降の金融セクターの不振、これらを一挙に解決するため、アジアにテコ入れし、その主導権を手中にするのが米国の目的である。
 日本はWTOと自由貿易協定(FTA)で十分やっていけるのである。アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)は中国やインド、インドネシアなどの動きを見ながら決めればよい話である。
 いまTPPに加入しなければ米国に「主導権」を奪われるとの議論がある。主導権の意味は不明である。TPPは国内の規制、文化や慣習までをも根絶やしにするヴァンダリズム協定であり、そもそも主導権を喪失させることが目的ではないか。これまでの経済協定とは、全く異なるTPPの傍若無人さを国民は知るべきである。

第4回「会員の集い」詳報

 国家基本問題研究所は平成23年10月30日(日)、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで第4回の「会員の集い」を開催しました。第1部のシンポジウム「中国の軍事的台頭―緊張高まるアジアの海」には過去最高の1038人(会員704人、一般334人)が参加し、約3時間半にわたり、櫻井よしこ理事長、田久保忠衛副理事長、古庄幸一元海上幕僚長(客員研究員)、島田洋一企画委員の熱い発言に耳を傾け、活発な質疑応答が行われました。第2部の懇親会には472人(会員316人、一般87人、役員28人ほか)が参加し、櫻井理事長ら国基研役員との会話を楽しみました。シンポジウムの詳報は以下の通りです。

 

全文はこちらよりダウンロードください。

いつでも席を立って日本を守る決意を 会員 村澤秀樹

 環太平洋経済連携協定(TPP)の賛否は、日米の経済および戦略的同盟関係に影響を及ぼす重大事項である。公益財団法人としての研究所である国基研の果たすべき役割は、その趣意書にのっとり、慎重に情報を収集し、日本の国益にかなった意見を提言することである。
 その前提で考えると、もしもこのまま日本が米国の傘下における無条件で恒久的な安全保障を望むということであれば、参加はやむなしとの考えになるであろう。
  一方で、「独立自尊の国家の構築」を目指すのであれば、いつかは米国の傘下から親離れし、「普通の国」として「日本に真のあるべき姿を取り戻す」必要がある。今、TPPへの参加を容認するのであれば、国益が損なわれると判断される時や条件があった場合は(今すぐか、数年後かは分からない)、毅然と米国の設けた席を立てる布石を何としてでも打っておかねばならない。それが外交交渉というものである。
 私はここで個人的な賛否を表明しないが、関税自主権は明治の先人や小村寿太郎など気概のある外交官の血と汗によって手に入れた権利である。その重みを十分に踏まえ、国基研趣意書からつながる理路整然とした議論をもって日本の行くべき道を示すべきである。
 日本の未来は日本人自身が決める。他国の意に完全に沿う外交はない。TPP問題はその信念で立ち向かってこその国家的課題である。

米中心の新アジア秩序構築へ 田久保忠衛

PDFファイルでご覧ください。
第116回:平成23年11月21日米中心の新アジア秩序構築へ(田久保忠衛)

 

 

 

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