国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)は、11月3日、通算13回目となる会員の集いを、都内のホテルニューオータニで開催しました。今回は、コロナ対策で懇親会を取り止めて第1部シンポジウムのみとし、収容人数も定員の半分以下で実施しました。
『菅政権のゆくえ 日本のとるべき選択』と題したシンポジウムは午前11時の定刻に開始。司会は櫻井よしこ理事長、パネリストは、甘利明・自民党税制調査会長、有元隆志・産経新聞正論調査室長兼月刊『正論』発行人、および細川昌彦・国基研評議員兼企画委員です。
まず冒頭、甘利衆議院議員から、コロナ後に予想されるカオスな国際政治状況の大きな理由が中国問題で、これに対し経済安全保障の観点で対処するのが菅政権の大きなテーマであると。それを受け有元氏は、安倍政権を総括しつつ路線を継承する現政権はFOIP(自由で開かれたインド太平洋戦略)を推進して、尖閣や台湾で具体的な行動が期待されるという。さらに細川氏は、米中対立の中、デカップリングが進み、踏み絵を迫られた時、わが国経済界が右往左往することが懸念されると指摘。わが国が生き残るためにはインテリジェンス機能を強化すべしという。
その後フロアーで待機する国基研役員などから鋭い意見が出され、熱い議論が展開され、終了時間を超過しても質疑が続きました。櫻井理事長は最後に、地味であっても堅実な菅政権に期待しつつ、戦後レジュームから完全に脱却するため国民が団結しなければならない、と力強いメッセージで締めくくりました。
この模様の詳報は、後日配信しますので、ご期待ください。(了)