公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学特任教授 西岡力    北朝鮮軍がロシアによるウクライナ侵略戦争に参戦していることが、ウクライナと韓国の両国政府によって確認された。ウクライナのゼレンスキー大統領は10月17日、「ロシア軍は1万人の北朝鮮兵士を動員する準備を進めている」と発言した。ウクライナ文化情報省傘下の戦略コミュニケーション・情報安全保障センターは18日、北朝鮮兵がロシア極東の...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学特任教授 西岡力    国基研は繰り返し、歴史認識問題に政府として取り組めという政策提言を行ってきた。それを受けて安倍晋三政権で、首相官邸の官房副長官補室が歴史認識問題に取り組む体制ができ、菅義偉、岸田文雄政権でもそれが維持されてきた。具体的には、政治家である首相補佐官が担当に任命され、事務方として副長官補室が補佐官と連携しつつ、政府全体を統括する...

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国基研企画委員・産経新聞特別記者 田村秀男    「反アベノミクス」が売り物だったはずの石破茂氏が先の自民党総裁選を機に「脱デフレ」を唱え、直ちに衆院解散、総選挙に打って出た。石破首相は自身の豹変が単なる付け焼き刃でないことを選挙戦以降、証明すべきだ。  石破首相は「デフレからの脱却を完全なものにする」「物価上昇を上回る賃金上昇を」と強調する。日銀の金融政策について「追加利上げ...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学特任教授 西岡力    北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさんの弟の横田拓也さんが会長を務める「家族会」と私が会長を務める「救う会」は、石破茂首相が自民党総裁選で主張した平壌と東京に連絡事務所を設置する案に反対してきた。その理由は、①北朝鮮は拉致被害者を含む全住民に公民証を持たせ厳しく管理しているので、新たに調査をするということ自体が時間稼ぎに過ぎ...

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国基研企画委員兼研究員 湯浅博    石破茂新首相が自民党総裁選で高々と掲げた「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」構想は、首相就任3日にして消えていた。10月4日の所信表明演説で、自らの政治信条をあっさり封印してしまったからだ。同盟国やパートナー国からの拒否反応に怯んだためか、あるいは解散・総選挙を控えて刺激的な表現を避けたかったのか。どちらにしても、石破氏は軍事オタクではあ...

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国基研企画委員兼研究員 黒澤聖二    海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」が9月25日、台湾海峡を通過した。オーストラリア海軍の駆逐艦やニュージーランド海軍の補給艦と連携した行動であった。8月31日には中国軍の測量艦が鹿児島県トカラ海峡のわが国領海を通過し、一部メディアはこのことと絡め、前例のない対抗措置に踏み切ったと報じている。他方、中国国防省報道官は「中国の主権と安全を損なう挑発...

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国基研企画委員・産経新聞特別記者 有元隆志    自民党の石破茂新総裁には御慶およろこび申し上げるが、これまでの言動から見ると、石破氏がこの国を率いる指導者としてふさわしいのか、はなはだ疑念を持たざるを得ない。何よりも石破氏は安定的な皇位継承について、過去に例がない「女系天皇」を選択肢として排除しない考えを示してきたからだ。  石破氏は総裁選期間中の産経新聞のインタビューでは「...

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国基研企画委員・元防衛庁情報本部長 太田文雄    9月19日、米海軍の制服組トップであるリサ・フランチェティ作戦部長が「米国の戦闘海軍のための航海計画」2024年版を公表した。同計画は2022年にも前作戦部長によって公表されているが、その後ロシア・ウクライナ戦争に伴う黒海での海戦や、紅海におけるイエメンの反政府武装集団フーシ派との戦いの教訓を含め、ロボットや自律システムの軍事利...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学特任教授 西岡力    9月18日、中国の深圳で日本人小学生が中国人暴漢に刺されて殺された。反日教育を政策として行って、日本人になら何をしても良いと思わせる雰囲気をつくった中国政府と、それに対して反論せずに謝罪を繰り返してきた日本政府への怒りを禁じ得ない。  ●共産党独裁の正当化に利用  事件の背景には中国人の間に拡散している反日感情、より...

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国基研企画委員兼研究員 湯浅博    中国広東省深圳市で日本人学校に通う男子児童(10)が中国人の男に刺殺された事件に、深い悲しみが広がっている。そして、都合の悪い事実から目をそらす中国当局の隠蔽体質と、徹底した抗議と再発防止に動こうとしない日本政府に対する憤りが収まらない。つい6月にも、江蘇省蘇州市で日本人母子への切り付け事件があったばかりではないか。二つの事件が日本人を標的に...

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