公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研企画委員・産経新聞特別記者 田村秀男    中国共産党が5年に一度、経済の基本路線を決める第20期党中央委員会第3回全体会議(3中全会)は7月18日、国有企業を柱に経済を成長させる方針を打ち出して閉幕した。内需不振の中、国有企業を軸にサプライチェーン(供給網)と生産能力を増強し、安値輸出攻勢をさらに強める。反発する西側各国には重要原材料の供給力を武器に脅す。  ●GD...

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国基研企画委員兼研究員・福井県立大学名誉教授 島田洋一    米国でトランプ政権が復活する可能性が高まっている。また、トランプ氏暗殺未遂事件の影響などで共和党員の投票率が上がると見られる中、民主党の大統領候補選びの混乱もあって、議会の上下両院も共和党が多数を占める可能性が強まってきた。従って、第1次政権時以上に、トランプ共和党の目指す政策が高スピードで実現されていくと見ておくべき...

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国基研理事兼企画委員 石川弘修    国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)は7月11日、海外で今なお根強い慰安婦性奴隷説を否定する学術論文を執筆し、米国の学界で事実上孤軍奮闘している米ハーバード大教授ジョン・マーク・ラムザイヤー氏に日本研究賞を授与した。また、日韓間に横たわる加害・被害者史観を脱却する研究結果を発表した東京都立大学名誉教授・鄭大均氏に日本研究特別賞を贈った。 ...

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国基研企画委員・産経新聞特別記者 有元隆志    7月8日は安倍晋三元首相が暗殺された日である。2年前、国家基本問題研究所で企画委員会を開催していた時に、衝撃の知らせは届いた。国政選挙の最中に起きたこのテロは民主主義に対する重大な挑戦であり、私たちは永遠に忘れてはならない。  この2年間で日本を取り巻く情勢は大きく変化した。中国、ロシア、北朝鮮、イランの4か国は新「悪の枢軸」と...

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国基研企画委員・産経新聞特別記者 田村秀男    ロシアは西側からの金融制裁をかわしている。ロシアの消費者物価上昇率は7%台だが、ウクライナ戦争前の8%台よりも低い。背景には中国からの支援がある。  中国の対露輸出、輸入とも戦争前に比べて6割以上増だ。長大な中露国境を越え、あるいは第三国経由で、生活物資のみならず、半導体など軍民両用ハイテク製品や軍事関連機材、塹壕ざんごう掘削機...

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国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文    6月14日、主要7か国首脳会議(G7サミット)の首脳声明で、中国がウクライナへの侵略を続けるロシアを支援していることへの「深刻な懸念」が表明された。バイデン米大統領もサミットの席上、「中国は武器を製造する能力と技術を提供している。実際にロシアを助けている」と指摘している。  この指摘どおり、2年近くにわたる中国の対ロシア支援の事実が...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学特任教授 西岡力    6月19日、ロシアのプーチン大統領が24年ぶりに北朝鮮を訪問し、金正恩委員長と首脳会談を行った。両氏は「どちらか一方が、武力侵攻を受け、戦争状態になった場合、遅滞なく、保有するすべての手段で軍事的およびその他の援助を提供する」という規定を含む「包括的戦略パートナーシップに関する条約」を締結した。  この規定に従って、北朝鮮...

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国基研企画委員・月刊「正論」発行人 有元隆志    まもなく三回忌を迎える故安倍晋三元首相は常々、政治家に必要なのは「結果を出すことにパッション(情熱)を持つ」ことだと語っていた。岸田文雄首相の党首討論、記者会見での発言を見ていると、口では憲法改正を唱えながら、その実現に向けて指導力を発揮しようとしない。安倍氏の言う「パッション」が決定的に欠けている。  ●言行不一致  ...

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国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文    6月19日、ロシアのプーチン大統領が北朝鮮の平壌を訪問し、金正恩朝鮮労働党総書記と首脳会談を行った。両首脳は、いずれかが攻撃を受けた場合、相互に支援する条項などを盛り込んだ「包括的戦略パートナーシップ条約」を締結した。  プーチン氏はこの条約について、1961年に旧ソ連と北朝鮮が結んだ「友好協力相互援助条約」と同様の内容だと説明した...

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国基研企画委員・元内閣官房参与 本田悦朗    6月11日、政府は今後の経済財政政策の方向性を定めるいわゆる「骨太の方針2024」の原案を公表した。今回の骨太の方針では、様々な社会的課題に取り組むことによってデフレ脱却を確実なものとし、国民が豊かさを実感できる社会の実現を目指している。とりわけ、財政再建の指標に注目が集まった。政府は今回、プライマリーバランス(PB=国債費を除く歳...

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