公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    米国上空に飛来した中国の偵察バルーン(気球)を米空軍はF22戦闘機で撃墜した。同様な領空侵犯が日本でも起きた場合の法整備は遅れている。  自衛隊法84条の領空侵犯に対する措置には、侵犯機を「着陸させる」か領空外に「退去させる」の2選択肢しかなく、撃墜する権限は明示されていない。82条の3に弾道ミサイル等に対する破壊措置規定があるが、落下に...

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国基研理事・東海大学教授 山田吉彦    尖閣諸島は、中国による領土侵略の危機にあり、海上保安庁の徹底した警備下に置かれている。しかし、無人島であり、日本政府は国家公務員以外の上陸を認めず、管理行動と言えば、魚釣島灯台の保守点検程度である。これでは、世界の国々が日本の施政下にあると認識することは難しいだろう。  米国は、日米安全保障条約の防衛義務が尖閣諸島に及ぶと明言しているが...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    1月30日から2月2日まで米フロリダ州フォートローダーデールで開催された職業被ばく情報システム(Information System on Occupational Exposure=ISOE、アイゾエ)の北米シンポジウムに参加した。ISOEは、世界の430基を超える原子力発電所の事故・トラブル情報を共有し、原発で働く人たちの職業...

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国基研企画委員・明星大学教授 細川昌彦    先月末、米国の先端半導体の対中輸出規制に日本、オランダが同調することで合意したと伝えられた。正式発表をしないのは、日蘭が米国に同調することへの中国の反発を懸念したからだとされている。  米国の規制は従来とは次元が異なる。トランプ前政権では中国通信機器最大手ファーウェイ(華為技術)など特定企業を標的にしたのに対して、今回は中国全体を対...

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国基研企画委員・月刊「正論」発行人 有元隆志    岸田文雄首相がウクライナ訪問を検討している。5月に広島で開く主要7カ国首脳会議(G7サミット)の議長国でありながら、G7の中で唯一、ウクライナのゼレンスキー大統領との対面での会談を行っていないため訪問したいという。  岸田首相は1月25日の衆院本会議で、ウクライナ訪問について「諸般の事情を踏まえて検討する」と語った。首相は6日...

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国基研企画委員兼研究員 湯浅博    中国の人口が61年ぶりに減少に転じた。国連の「世界人口予測」や中国社会科学院の予想より8年も早い頭打ちである。同時に2022年の国内総生産(GDP)の伸びも、政府目標の5.5%を大きく下回って景気減速が明らかになった。中国の労働人口はすでに減少しており、今後、高齢者数を上乗せしながら若年者数を減らしていく。この歴史的な構造変化により、習近平国...

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国基研企画委員 荒木信子    戦時中の朝鮮人労働者による損害賠償請求訴訟で、被告とされた日本企業の支払いを韓国行政安全省傘下の公益法人「日帝強制動員被害者支援財団」が肩代わりするという案が今月、韓国側から発表された。  肩代わりの方法として「併存的債務引き受け」という形が提示されているが、結局は日本企業に債務があることを前提としており、肩代わりのための「契約」を企業が財団と結...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    1月11日にワシントンで行われた日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2+2)の共同発表には「日本の南西諸島を含む地域において、日米の施設の共同使用を拡大し、共同演習・訓練を増加させることにコミットした 」とある。日本の閣僚がコミットした以上、米側はもう使えると判断したのだろう。直後の13日に米海兵隊が沖縄県の下地島空港(宮古島市...

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国基研企画委員・月刊「正論」発行人 有元隆志    バイデン米大統領は13日の日米首脳会談で、反撃能力の保有を含む日本政府の抜本的な防衛力強化を高く評価した。会談冒頭、バイデン氏は「日本による防衛費の歴史的な増額や新たな国家安全保障戦略によって、我々は軍事同盟を現代化している」と語った。「現代化(modernize)」は最近の日米同盟のキーワードとなっている。日本の役割が増し、同...

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国基研理事長 櫻井よしこ    令和5年の日本と世界の課題は、台湾を第二のウクライナにさせないことだ。中国の台湾侵攻は必然的に日本侵攻になる。私たちは十分な軍事力と経済力で強い抑止力を構築しなければならない。同時に、日本はカーター米政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官だったブレジンスキー氏が日本を「米国の事実上の被保護国」と呼んだ状況を脱しなければならない。そのためには安全保障...

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