公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

山田吉彦の記事一覧

 南北首脳会談を経て、北朝鮮に対し融和的な発言をするメディアが増えている。しかし、北朝鮮に拉致問題解決へ向けて動く気配は無く、むしろ日本批判を鮮明にしているようだ。また、北朝鮮の対日戦略においても不安な要素が多い。  ●海難ではありえぬ軽い破損  近年、北朝鮮の木造漁船が漂着する事件が増加している。一昨年は66件、昨年は104件、今年に入り既に40件近く発生している。ただ、一昨年と昨年、今...

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 我が国の排他的経済水域(EEZ)内にある「大和堆」海域に北朝鮮の漁船が大挙して押し寄せ、主にイカの密漁を行っている。  EEZ内では、日本政府の許可無く漁を行うことはできない。水産庁は漁業取締船を派遣し、6月、7月の2カ月間で、延べ約1500隻をEEZから排除した。しかし、7月に北朝鮮漁船が取締船に小銃を向ける事件があり、この時期からは海上保安庁が前面に出て本格的な警戒に乗りだした。海保は12...

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 日本の海は危機的な状況に置かれている。沖縄県石垣市の尖閣諸島は国有化から9月11日で丸5年となったが、日本固有の領土である同諸島海域への中国公船の侵入は常態化し、月に3回の頻度で領海侵入を繰り返している。  海上保安庁の巡視船は、尖閣諸島専従部隊を配備し、警戒を続けているが、中国公船の領海侵入は止まらない。そして、東シナ海では1000隻ほどの中国船が漁を行い、あたかも同海全域が中国の海であるか...

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国基研理事・東海大学教授 山田吉彦    北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けて、8月5日、国連安全保障理事会は、北朝鮮に対する新たな制裁決議を全会一致で採択した。この制裁では、同国からの石炭、鉄鉱石、海産物の輸入禁止や、北朝鮮労働者の受け入れを現在の水準より増加させないこと、北朝鮮との新規合弁事業の禁止などが盛り込まれた。特に石炭、鉄鉱石、海産物の輸入禁止が徹底...

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 中国の東シナ海侵出が危険レベルまで達している。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域に300隻ほどの漁船団が押し寄せ、漁船団を警固するように15隻もの中国公船が日本の管轄海域に侵入した。その勢力は、海上保安庁の尖閣諸島専従部隊の12隻相当体制を上回っている。  中国は、南シナ海でフィリピンからミスチーフ礁、スカボロー礁を奪った時にも、まず先に漁船団を送り込んできた。そして、漁民の保護を名目に軍艦や警...

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国基研理事・東海大学教授 山田吉彦    8月4日にクアラルンプールで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議の共同声明は、中国の海洋侵出の脅威に対し、名指しを避けつつ「引き続き深刻な懸念」を表明した。ASEAN内部には、ラオスやカンボジアなどの親中勢力があり、フィリピンやベトナムが主張する対中強硬策にブレーキをかけているのが実情だ。  一方、中国は5日のASEA...

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国基研理事・東海大学教授 山田吉彦    防衛省は7月14日、中国の軍艦5隻が北海道の宗谷海峡を通過したのを確認したと発表した。この海峡はロシアの軍艦も頻繁に通過している。また、6月には鹿児島県の大隅海峡を2隻の中国軍艦が通過した。日本の海洋管理、とりわけ海峡管理体制の脆弱性に危機感を持つ。  ●不合理な領海放棄  日本は領海を沿岸の基線から12カイリ(約22キロ)幅...

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