公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

屋山太郎の記事一覧

 日本の国家の始まりは、そもそも「官僚国家」だった。廃藩置県で何もないところに6省を置いた。民業らしきものがない所で官が製鉄、電気、鉱業を興し、大きくなったところで民営化した。伊藤博文らが2~3年、欧米を見廻って近代国家とはどういうものかを勉強し、そのイミテーションをまず作った。官僚は天皇の家臣だったから、全権力を握っていた。国家を背負っていたから威厳もあり、権力も強かった。  これが戦争に敗れ...

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 今年中に憲法改正を行うという安倍晋三首相の願望は山口那津男公明党代表の〝サボタージュ〟によって怪しくなってきたのではないか。  安倍氏の、9条2項をそのままにして自衛隊の存在を書き加えるとの改正案は、公明党の賛成をにらんで固めたものである。本来なら石破茂氏が言うように9条2項を削って、自衛隊を戦力と定める方がすっきりする。本来の安倍氏の保守思想からすれば、安倍氏がなぜ石破案に反対するのか不思議...

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国基研理事・政治評論家 屋山太郎    「一強多弱」の状況は今回の総選挙で変わらなかった。しかし、野党第1党だった民進党が希望の党と立憲民主党に分裂したことによって、政界の在り方や国会運営の手法が基本的に変わるだろう。何でも反対という共産党主導の「全野党共闘」は終焉した。恐らく立憲民主党と共産党の共闘は続くだろうが、これまでとは全く違う様相になるだろう。憲法改正をめぐる国会の審査...

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 東京都議会における自民党の凋落ぶりは、安倍長期政権を夢想していた国民には寝耳に水の現象であったろう。だが、この結果は憲法改正に至る順調な道筋を大きく崩したわけではない。小池百合子氏自身が極左ではなく、当初から憲法改正論者であるからだ。  小池氏は今回の都議選で惨敗した自民党よりも憲法改正に正しく向き合った人である。与党の没落は野党を伸長させるものだが、今回は民進党が失った2議席分が共産党に上積...

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国基研理事・政治評論家 屋山太郎    安倍晋三首相はTPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加する腹を固めたようである。昨年12月の総選挙前から自民党が言っていたのは「聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉に参加しない」というものだ。そもそも例外のない取り決めなどあり得ない。先月の日米首脳会談で「例外はある」と認め合ったのは当たり前のことで、既に米国はオーストラリアとの協定...

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