公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

太田文雄の記事一覧

 菅義偉首相は10月19日、訪問先のベトナム・ハノイでフック首相と会談し、防衛装備品の技術移転協定を締結することで合意したが、この意義は大きい。 筆者は2011年9月、防衛大学校の国際教育研究官としてベトナム軍事科学技術院を訪問した。この時、先方から極超短波アンテナ等で共同研究を行いたいと共同文書へのサインを求められたが、当時は両国間に技術移転に関する協定が存在していなかったため断念せざるを...

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 北朝鮮は10月10日未明に軍事パレードを行い、世界最大級の大陸間弾道ミサイル(ICBM)と潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を走行させた。この両弾道ミサイルに関して12日夕のBS-TBS番組「報道1930」で朝日新聞編集委員の牧野愛博氏は、ICBM搭載車両は主要道路を走行出来ないばかりか橋も渡れず、またSLBMも搭載すべき潜水艦がままならず順序が逆転していることから、単に米国に向けて展示する事が...

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 10月6日に日米豪印のいわゆるQUADの外相会合が東京で開かれた。次は防衛大臣会合も行なわれるかの報道もなされ、気が早い人達の中には北大西洋条約機構(NATO)のアジア太平洋版が出来上がるかのような期待を抱いている向きもある。 しかしインドは元来、非同盟中立を外交政策の柱に据えており、そう簡単にQUADの同盟あるいは準同盟が形成されるとは考えにくい。6日のQUAD外相会談に参加したインドの...

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 政府は24日、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入断念を受けた代替策として、レーダーやミサイル発射装置など陸上イージス構成品一式を洋上で運用する3案を自民・公明両党の関連部会に提示した。   政府が示したのは①新たに護衛艦を建造し、レーダーや発射装置などを一体的に搭載 ②洋上の大型施設に設置 ③タンカーなど民間船舶に搭載―の三案で、両党関係者によれば①案を検討の軸として...

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 菅義偉政権は防衛相として安倍晋三前首相の実弟である岸信夫氏を起用した。河野太郎前防衛相は、新型コロナウイルス対応に奮闘する医療従事者への謝意としてアクロバット飛行チーム「プルーインパルス」を飛行させたり、不要になった防衛装備品をオークションに掛けたりといったパーフォーマンスが目立ったが、ミサイル防衛上必要として来たイージス・アショアを代替策も無いまま葬ってしまうなど、国防上、本質的な問題を疎かに...

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 安倍晋三首相は9月11日、イージス・アショアの配備断念を受けた安全保障政策に関する談話を発表した。内容は、従来までの敵ミサイル迎撃のみに手段を限定した防衛手段に疑問を呈し、敵基地攻撃能力を念頭に検討した「ミサイル阻止に関する安保政策の新たな方針」を基に年末までにあるべき方策を示すとしている。 談話では専守防衛の考え方は変更しないとしているが、いずれは専守防衛といった一般大衆向けの造語ではな...

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 約一カ月前の7月29日、米シンクタンクの全米アジア研究所(The National Bureau of Asian Research、以下NBR)が「抗争水域の航海:東シナ海における日米同盟協調関係」と題する報告書の中で、尖閣諸島防衛のための常設の日米統合任務部隊(U.S.-Japan Standing Bilateral Joint Task Force)の設立を提言した。 数年前、筆者...

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 冷戦の再来と言われる。米ソの軍事的対立状況を回顧することにより、米中軍事対立の今後を予測することは意義あることではないか。 当時のソ連は全面戦争時、米国に対する第二核報復能力を維持する為、オホーツク海を聖域化して、ここに戦略核ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)を潜伏させて米本土への報復核攻撃能力を維持することに務めた。 今日、南西諸島列島線は日本の領土であり、かつ東シナ海は水深が浅...

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 10日に韓国陸軍の白善燁元参謀総長が亡くなった。白将軍は、朝鮮戦争勃発時、未だ米軍が本腰を挙げる前に第一師団長として釜山を死守、自ら突撃を敢行し米軍の本格的参戦を助長させた。彼の行動がなければ現在の韓国はなかったことから救国の英雄と言える。この「天は自ら助くる者を助く」の教訓は、我が国の防衛にも当てはまる。 ハリー・ハリス駐韓米国大使やロバート・エイブラムス在韓米軍司令官が埋葬式にまで参列...

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 令和2年版の防衛白書が7月14日、公表された。今回の白書では中国に対する厳しい表現が目立っているが、それでも冷戦時代に旧ソ連に対して使われていた(潜在的)「脅威」という言葉は使われていない。尖閣諸島という日本の領土を侵略しようとしている国が脅威でないとでも言うのだろうか。 気になる点がもうひとつ。米国の日本に対する防衛努力を求める声が殆ど無視されていることである。 日本の防衛努力は十...

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 中国の人民解放軍海軍は6日までに、南・東シナ海と黄海の3海域で同時に軍事演習を行った。これに対抗するかのように1日から5日までの間、米海軍の空母ニミッツとロナルド・レーガンの2隻が南シナ海で演習を行い、米海軍の健在ぶりを示した。米空母にとって怖いのは中国大陸と駆逐艦に配備されている対艦ミサイルであり、仮に人民解放軍海軍保有の空母2隻と戦闘状態に陥入っても米海軍の完勝であろう。理由は艦載戦闘機の作...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    6月26日、川勝平太静岡県知事は金子慎JR東海社長と会談、静岡工区内の水資源への影響を理由にリニア中央新幹線の工事を認めなかった。このため、当初予定されていた2027年の開通が困難となった。  中国はリニア新幹線に携わった約30名の日本人技術者を引き抜いて、自国でリニア新幹線を開発している。昨年11月14日の中国共産党系英字紙チャイナ・デ...

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 昭和31年、当時の鳩山一郎総理と船田中防衛庁長官は国会で「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨ではない」として「基地をたたくことは法理的には自衛の範囲」という見解を出している。即ち憲法上、敵基地攻撃能力を保有することに何ら問題がないことは64年も前に決着済みなのだ。 兵理上も、防御だけ、あるいは攻撃だけの手段で国防は全うできない。攻撃と防御の両手段併せ持つことが必要である。特に、昨今の...

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 日米安保条約は6月23日で締結から60年を迎えた。10年前の2010年6月17日、日米通商150周年、日米安保50周年記念セミナーがワシントンのウィラード・ホテルで行われ、筆者も「グローバルな公共財へのアクセス安保を保持しよう」(Let’s maintain secure access to the Global Commons)と題する講演を行った。 それにしても、この10年で世界情勢は...

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 中国海軍と思われる潜水艦が6月20日、潜没のまま鹿児島県口永良部島西のトカラ海峡の我が国接続水域を太平洋から東シナ海に向けて通過した。平成26年6月15日にも中国海軍のドンディア級情報収集艦がトカラ海峡を南東進したが、この時から中国はトカラ海峡を国際海峡と主張している。国際海峡であれば通過通行が認められるので潜水艦は浮上しなくても通峡できるからである。  これに対して我が国は、トカラ海峡は国際...

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国基研企画委員兼研究委員 太田文雄    6月15日、河野太郎防衛相は、山口県と秋田県に配備計画を進めていた地上発射型迎撃システム「イージス・アショア」について、「迎撃ミサイルの発射後に切り離されるブースター(第1段ロケット)を確実に陸上自衛隊演習場に落下させることができない」という理由で、計画を停止すると表明した。  敵の核弾頭搭載ミサイルが日本本土を襲えば、数十万、数百万の...

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 15日、河野太郎防衛大臣は山口県と秋田県で進めていた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」計画を停止すると表明した。理由はミサイル発射後のブースターを確実に演習場内に落下させることができないからだと言う。ブースターとは、発射する迎撃ミサイルを加速するための第一弾ロケットだ。長さにして数メートルで燃焼後の空タンクは、海上か演習場内に落下しなくても人命に影響を及ぼすことは万に一つの確率であろう...

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 5月28日の衆議院憲法審査会では、野党側の反対により、憲法改正に不可欠な国民投票法改正案の今国会成立が困難な見通しとなった。こうした状況では、憲法上裏付けのない自衛隊員の士気は上がらない。自分の約35年間の自衛官生活を振り返って述べてみたい。  ●最低だった1973年の違憲判決  昭和48(1973)年9月、いわゆる長沼ナイキ基地訴訟で札幌地方裁判所が「自衛隊は憲法第9条が禁ずる陸海空軍...

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 22日開幕した中国の全国人民代表会議(全人代)で中国共産党幹部は、これまで中台関係で使用してきた「和平統一」から「促進統一」に改めた。平和裏に台湾を統一する考えを捨て、武力行使をも辞さない意志表明の現れと見られる。26日に行われた習近平国家主席の全人代における軍幹部への演説でも、新型コロナウイルスへの対策を続けながらも軍の強化を着実に進めるよう指示した。  ●コロナ隠れ蓑に軍事的な攻勢 ...

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 中国の武漢ウイルス発生源について国際的な調査を要求するオーストラリアに対し、中国は牛肉の輸入制限を行った。中国外務省の趙立堅報道官は12日の記者会見で、調査要求について「間違った政治的解釈」と切り捨て、輸入制限は「中国消費者の健康と安全を守るため」だと主張した。  中国は昨年6月に孟晩舟ファーウェイ副社長を拘束したカナダに対しても食肉の輸入制限を実施。2010年には尖閣諸島周辺海域で海上保安庁...

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