公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

太田文雄の記事一覧

 昭和31年、当時の鳩山一郎総理と船田中防衛庁長官は国会で「座して自滅を待つべしというのが憲法の趣旨ではない」として「基地をたたくことは法理的には自衛の範囲」という見解を出している。即ち憲法上、敵基地攻撃能力を保有することに何ら問題がないことは64年も前に決着済みなのだ。 兵理上も、防御だけ、あるいは攻撃だけの手段で国防は全うできない。攻撃と防御の両手段併せ持つことが必要である。特に、昨今の...

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 日米安保条約は6月23日で締結から60年を迎えた。10年前の2010年6月17日、日米通商150周年、日米安保50周年記念セミナーがワシントンのウィラード・ホテルで行われ、筆者も「グローバルな公共財へのアクセス安保を保持しよう」(Let’s maintain secure access to the Global Commons)と題する講演を行った。 それにしても、この10年で世界情勢は...

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 中国海軍と思われる潜水艦が6月20日、潜没のまま鹿児島県口永良部島西のトカラ海峡の我が国接続水域を太平洋から東シナ海に向けて通過した。平成26年6月15日にも中国海軍のドンディア級情報収集艦がトカラ海峡を南東進したが、この時から中国はトカラ海峡を国際海峡と主張している。国際海峡であれば通過通行が認められるので潜水艦は浮上しなくても通峡できるからである。  これに対して我が国は、トカラ海峡は国際...

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国基研企画委員兼研究委員 太田文雄    6月15日、河野太郎防衛相は、山口県と秋田県に配備計画を進めていた地上発射型迎撃システム「イージス・アショア」について、「迎撃ミサイルの発射後に切り離されるブースター(第1段ロケット)を確実に陸上自衛隊演習場に落下させることができない」という理由で、計画を停止すると表明した。  敵の核弾頭搭載ミサイルが日本本土を襲えば、数十万、数百万の...

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 15日、河野太郎防衛大臣は山口県と秋田県で進めていた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」計画を停止すると表明した。理由はミサイル発射後のブースターを確実に演習場内に落下させることができないからだと言う。ブースターとは、発射する迎撃ミサイルを加速するための第一弾ロケットだ。長さにして数メートルで燃焼後の空タンクは、海上か演習場内に落下しなくても人命に影響を及ぼすことは万に一つの確率であろう...

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 5月28日の衆議院憲法審査会では、野党側の反対により、憲法改正に不可欠な国民投票法改正案の今国会成立が困難な見通しとなった。こうした状況では、憲法上裏付けのない自衛隊員の士気は上がらない。自分の約35年間の自衛官生活を振り返って述べてみたい。  ●最低だった1973年の違憲判決  昭和48(1973)年9月、いわゆる長沼ナイキ基地訴訟で札幌地方裁判所が「自衛隊は憲法第9条が禁ずる陸海空軍...

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 22日開幕した中国の全国人民代表会議(全人代)で中国共産党幹部は、これまで中台関係で使用してきた「和平統一」から「促進統一」に改めた。平和裏に台湾を統一する考えを捨て、武力行使をも辞さない意志表明の現れと見られる。26日に行われた習近平国家主席の全人代における軍幹部への演説でも、新型コロナウイルスへの対策を続けながらも軍の強化を着実に進めるよう指示した。  ●コロナ隠れ蓑に軍事的な攻勢 ...

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 中国の武漢ウイルス発生源について国際的な調査を要求するオーストラリアに対し、中国は牛肉の輸入制限を行った。中国外務省の趙立堅報道官は12日の記者会見で、調査要求について「間違った政治的解釈」と切り捨て、輸入制限は「中国消費者の健康と安全を守るため」だと主張した。  中国は昨年6月に孟晩舟ファーウェイ副社長を拘束したカナダに対しても食肉の輸入制限を実施。2010年には尖閣諸島周辺海域で海上保安庁...

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 緊急事態宣言が5月31日まで延長されたが、新型コロナウイルスの新規感染者の数は減少に転じて、一部の県では営業や学校を再開する所も出ている。既に「勝負あった」の感がする。  欧米に比し爆発的感染が防げたのは何故か? この点について外国のメディアは3月の時点から着目してきた。例えば米フォックスニュースは3月24日に「何故、日本はコロナウイルスの大量爆発が避けられているのか」とする分析報道を行ってい...

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 新型コロナウイルスの感染拡大による学校休校が長期化していることに伴い、「9月入学」の導入が議論されている。  安倍晋三首相は4月30日の参院予算委員会で「今後、学校再開に向けた状況を見極めつつ、文科省を中心に、9月入学も含めてさまざまな選択肢を検討していく必要がある」と述べた。筆者も9月入学案には賛成である。  その理由は、防衛大学校の国際教育研究官として、諸外国の士官学校と1学期間交流プロ...

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 政府の緊急事態宣言から2週間を経過したが、新型コロナウイルスの患者数は一向に減少する気配がない。5月6日までに収束する兆しは見えず、長期戦を覚悟しなければならない。  一方、北朝鮮の生物化学兵器からの脅威に備えてきた韓国や、中国の侵攻を何時受けるか判らない台湾など、常に敵と向き合って対策を練ってきた国々は、これまでウイルス感染の拡大防止でも見事な対応を示してきた。  翻って我が国は、高性能マ...

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 15日のNHK‐BS1で「パンデミックは世界秩序を変えるのか」という特集があった。番組内容をNHKのホームページから紹介すると以下のようなものである。  「新型コロナウイルスの感染者と死者の数が世界で最も多いアメリカ。感染は力の象徴でもある空母などにも広がり、アメリカ軍の活動は大幅な縮小を余儀なくされている。この機に乗じて、中国海軍は大規模演習を行うなど活動を活発化。コロナ終息後を見据えて影響...

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 西太平洋に展開する米原子力空母セオドア・ルーズベルトの乗員約4800名のうち300名が新型コロナウイルスに感染した。恐らく3月上旬にベトナムに寄港した際に乗員が上陸して感染したものと思われる。この実情を艦長が海軍上層部に訴えると共に、その写しをメディアにも送付したことから解任され、その解任した海軍長官代行も辞任した。  10日付の産経新聞によれば、米空母11隻中、4隻で感染者が出ており、米海軍...

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 新型コロナウイルスの感染蔓延で緊急事態宣言が発出された。諸外国の指導者は、今回の危機を第二次世界大戦以降最大の国家的危機と受け止め「戦時」という表現すら使っている。こうした国家非常時に、国民をリードしていく内閣総理大臣は戦時の指揮官とも言うべき存在であろう。  第3代統合幕僚長の折木良一元陸将は「自衛隊では休むことを戦力回復と呼ぶ」と述べている。戦時の指揮官には休んでもらわないと、適時適切な判...

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 昨年、米海軍協会出版部から『中共のスパイ活動―インテリジェンス入門―(Chinese Communist Espionage-An Intelligence Primer)』という本が出版された。著者は中国に関する米議会行政委員会副局長であり、CIA(米中央情報局)のカウンター・インテリジェンス分析官でもあったピーター・マティス氏と、陸軍で20年以上アジア勤務をしていたマシュー・ブラジル博士の2...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    トランプ米大統領と習近平中国国家主席は27日、電話会談を行い、新型コロナウイルス対策で協力していくことで合意した。しかし、コロナウイルスという共通の脅威が存在しても、米中間では台湾や南シナ海をめぐって軍事的な対立が激しさを増している。当面の協力に目を奪われることなく、複眼的に米中関係を捉える必要がある。  ●台湾周辺で高まる軍事的緊張...

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 空席となっていた駐日米国大使に米ハドソン研究所所長のケネス・ワインスタイン氏が指名された。上院の承認を得て正式就任する。ハドソン研究所は国家基本問題研究所(国基研)の設立以来、シンクタンクの米国側カウンターパートとなってきた。氏の駐日大使指名を歓迎したい。  ●言論の自由に敏感な反応  国基研が設立して間もない2009年に正副理事長と企画委員2名の計4名でハドソン研究所を訪問、櫻井よしこ...

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 中国政府の発表によれば、このところ武漢ウイルスの感染患者数が激減し、ついに3月18日には湖北省で新規感染者はゼロになったという。この数値を信じる人は少ないと思うが、どうしてこのような結果となるのか、そのからくりを筆者の知人に送られてきた中国国内の医師の怒りのメールによって披露したい。  ●「陽性」基準を次々と変更  日本を含め、世界ではPCR(Polymerase Chain React...

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 中国の習近平国家主席が10日、新型コロナウイルス発生後初めて武漢を訪れ「中国政府が事態を収束させた」とのメッセージを発した。しかし、発生直後の隠蔽によって約2カ月も対応が遅れたことにより、これだけ全世界に蔓延させて迷惑をかけたことへの謝罪の言葉は一切なかった。  香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」(電子版)は13日、中国政府の非公開情報によると感染は11月17日には起きていた可...

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 今回の新型コロナウイルス対策で、日本政府が初動に失敗した最大の原因は、中国に忖度した発言ばかりしている国際機関の世界保健機構(WHO)を信じ過ぎたことである。  世界にウイルス患者が蔓延し始めた1月末の段階で、WHOのテドロス事務局長は緊急事態宣言を躊躇った。しかし、国際機関を信用していない米国や台湾、それにオーストラリアは、その時点で全ての中国人の入国を禁止した。現在WHOの調査チームが中国...

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