公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

太田文雄の記事一覧

 防衛省は17日、海上自衛隊の水上艦艇「かが」「いなづま」「すずつき」が、潜水艦「くろしお」と南シナ海で対潜水艦訓練を行ったと発表した。潜水艦の南シナ海での訓練が公表されたのは初めてである。一口に対潜戦と言っても2通りの潜水艦がある。弾道ミサイルを搭載した戦略潜水艦(SSBN)と攻撃型潜水艦(SSN、SS)である。今回は、後者を目的としたものであろうが、前者も対米関係向上の観点から必要である。 ...

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 ロシア軍は9月11日、冷戦後最大規模となる軍事演習「ボストーク(東方)2018」を極東やシベリアなどで開始した。17日までの日程で総勢30万人の兵士を動員し、中国の人民解放軍との合同演習も行う。  中国は北方戦区から兵力3200人、1000を越える武器、30機の航空機で参加している。中露は過去にも合同演習を行っているが、今回ほど大きな規模ではなかった。  これまでの中露合同演習を見る限り、互...

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 8月24日に米議会の「米中経済・安全保障見直し委員会(U.S.-China Economic and Security Review Commission)」は、『中国の海外における統一戦線工作(China’s Overseas Unified Front Work)』という約40ページの報告書を公表した。中国共産党隷下の中央統一戦線工作部が海外で親中派を育成のため行っている工作実態を明らかにし...

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国基研企画委員 太田文雄    小野寺五典防衛相は8月28日の閣議で、平成30年版防衛白書を報告した。これまでの白書に比べ、分かりやすい見出しで最初に要約を持ってきているところは評価したい。一部の主要メディアは白書について、北朝鮮の脅威に変化なしとして地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の導入を正当化する道具であるかのような扱い方をしているが、580ページに及ぶ白...

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 米共和党のジョン・マケイン上院議員が8月25日亡くなった。81歳だった。議員と最後に出会ったのは数年前の太平洋艦隊司令官交代行事であった。父、祖父とも海軍大将であったことから海軍や太平洋艦隊に対する思い入れは強く、自身も海軍航空士官としてベトナム戦争に従軍した。  1967年にハノイ上空で撃墜されて捕虜となったが、厳しい拷問にも耐え、5年半の抑留生活から帰還した。1984年には政界に転じ、20...

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 7月に米ハドソン研究所が「日本との防衛産業セキュリティー・ギャップを縮小へ(Closing the Defense Industrial Security Gap with Japan)」というタイトルの報告書を作成した。概要は「今後、米・英・豪・加・ニュージーランドという5カ国(Five Eyes)で共有されている軍事秘密情報を日本も共有して6カ国(Six Eyes)になるためには、防衛産業の...

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国基研企画委員 太田文雄    米国防総省は16日、中国の軍事・安全保障分野の動向に関する年次報告書を公表した。毎年春に公表されているが、今年は何故かこの時期までずれ込んだ。人民解放軍が一貫して能力を急速に向上させているという内容であるが、とりわけ2020年までに海兵隊(海軍陸戦隊)が従来の3倍に拡大するとの見積もりが出たことが注目される。現在の規模は2個旅団、約1万人であるが、...

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 「地経学時代からみる21世紀の世界と日本」と題したシンポジウムが7月31日、都内で日本国際フォーラム共催の下、開かれた。基調講演を行ったのは米外交問題評議会上級研究員のロバート・ブラックウィル氏で駐インド大使の経験もある。  氏の近著に、『他の手段による戦争(War by Other Means)』があるが、中国による経済力を使ったグローバルな版図拡大の実態を描いたものだ。  地経学(Geo...

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 「宇宙・サイバー空間の戦いが同時並行する現代戦において、日本が国是とする専守防衛は機能し得ない」。平成29年版の防衛白書を取り上げた2017年8月14日付の「直言」欄でそう書いた。宇宙空間、サイバー空間とも防御には限界があり、「やられたらやり返す」攻撃能力を保持することで、敵の攻撃を抑止する態勢を整えておかなければならないという意味である。今回は、海底の安全保障に関しても全く同様であることを述べ...

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 サッカー日本代表「SAMURAI BLUE(サムライ・ブルー)」がワールドカップ(W杯)のロシアから帰国して出迎えの大歓迎を受けた。決勝リーグではベスト8進出は果たせなかったものの強豪ベルギー相手に見事な試合ぶりであった。だが、予選リーグでのポーランド戦における時間稼ぎのパス回しはいただけなかった。勝ち上がるための作戦だったとはいえ、観客席からブーイングが巻き起こったのは当然だった。日本サッカー...

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 任務が増大・拡大した反面、国防予算の強制削減が続いたことにより、岐路に立つ米軍の現状を別項で論じたが、本稿では、緒戦でものを言うサイバー戦に投入している人的資源について米中の差を比較してみたい  2016年の統合軍四半期刊行物(Joint Force Quarterly)に掲載された、米サイバー軍司令官ロジャーズ海軍大将(当時)へのインタビュー記事によれば、米サイバー任務軍の規模は約6200名...

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 このところ在日米軍に絡む事故が続発している。航空機事故にせよ艦船事故にせよ、米軍基地の存在に反対する人達にとってみれば、不満の温床となっているであろうが、自衛隊(軍)経験者から見れば、それだけ与えられた任務が過酷で、人的にも機材面でも無理を強いられているのであろうと慮ってしまう。  その主たる原因は、北朝鮮情勢の緊迫化等に伴って任務が増大・拡大した反面、2013年から約5年にわたって国防予算の...

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国基研企画委員 太田文雄    トランプ米大統領は米朝首脳会談後の記者会見で、米韓合同軍事演習を「金がかかる」「挑発的」との理由で中止すると表明した。将来的には、在韓米軍の撤退を望んでいるとさえ言った。発表された米朝共同宣言は北朝鮮ではなく朝鮮半島の非核化をうたっており、韓国には核がないことから、米国が韓国に提供している拡大抑止(核抑止)が禁止対象になる可能性もある。  今回、...

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 米朝首脳会談は北に多くを与えた米側の大譲歩と言える。共同声明にCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)のV(検証可能)とI(不可逆的)の言葉がなかった上に、トランプ大統領は記者会見で米韓合同軍事演習の中止まで言及してしまった。  ●CVIDはどうなった  北朝鮮は先月、豊渓里の核実験場を西側の報道陣を招いて爆破させたが、当初予定されていた専門家を招待することは拒んだ。これでは「検証...

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 史上初の米朝首脳会談によって東アジアの冷戦が集結しようとする間に、もう一つの冷戦の産物である台湾海峡がきな臭さを増している。日本のメディアはほとんど報じていないが米台関係は相当改善し、それに対して中国が苛立ちを強めている。  台湾が中国本土の手に落ちてしまえば、中国の太平洋進出は自由になり、尖閣はおろか沖縄が危険に晒されるという事実を日本はもっと認識し、戦略的見地から台湾との関係改善に取り組む...

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国基研企画委員 太田文雄    週末にシンガポールで、各国の国防相や軍高官が参加するアジア安全保障会議(通称シャングリラ会合)が開催された。一昨年まで副総参謀長クラスを代表として送っていた中国は、昨年から軍シンクタンク副院長クラスの派遣にとどまっている。筆者も数年前に招待されて参加したことがあったが、本会議で中国は各国から袋叩きに会うので、政策決定に影響力のある代表を出さなく...

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 5月19日に放送されたNHKスペシャル「日本の諜報 スクープ 最高機密ファイル」を見た。端的に言えば「防衛省情報本部の電波部が個人のインターネット内交信までを監視している。日本の情報によって他国が武力行使を行えば、武力行使を禁じた日本国憲法に違反する可能性がある」とする内容である。しかし、この番組は専門的な知識に乏しい素人が作成したとしか思えない、悪意に満ちた印象操作番組であることを指摘したい。...

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 米国防総省は5月23日、中国海軍の環太平洋合同演習(リムパック)への招待取り止めを発表した。  米側は、南シナ海の中国人工島を軍事化したことを理由としているが、5月初めにはアフリカのジブチ上空で中国軍基地から米軍機がレーザー照射を受けたこともある。どこまで米国は中国にナイーブなのかと思っていただけに、今回の決定は寧ろ遅きに失した感すらある。  ●理解に苦しむ王毅外相の反論  これに対し...

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 16日、北が南北閣僚級会談を突然キャンセルし、6月の米朝首脳会談の開催をも警告するようになったのは何故か。  日本のメディアが、「春より規模が小さい米韓空軍演習に反発しているのは何故か」とか、「北朝鮮の常套手段である首脳会談前の揺さぶり」とかコメントしているが、筆者は、これまでも本欄で既に書いているように、戦術核搭載の米爆撃機B-52を北は相当嫌がっていると推測している。  ●的外れな日...

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国基研企画委員 太田文雄    米政府は北朝鮮の核廃絶に「リビア方式」を適用したい考えのようだ。リビア方式とは、国際原子力機関(IAEA)のような国際機関の査察では時間がかかりすぎるので、どこに核・ミサイル施設があるのかを既に掌握している外国の情報機関に核関連機材・物資を速やかに国外へ撤去させる方式である。リビアの場合、米国の中央情報局(CIA)と英国の秘密情報部(MI6)、...

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