公益財団法人 国家基本問題研究所
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太田文雄の記事一覧

 米イラン関係が厳しい中、自衛隊が中東に派遣される。このような情勢からテレビではイラン問題に関して多くの専門家が意見を述べているが、その中で決定的に欠落している点がある。それは、日本の喫緊の脅威となっている北朝鮮とイランは軍事技術の交流で極めて緊密で、イランは北から兵器を購入して外貨獲得に便宜を図り、日本に間接的に脅威を与えているという点である。  ●なぜ触れぬ北朝鮮との軍事協力  1月1...

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 中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎患者が、中国のみならず日本、韓国、台湾、米国でも確認されている。こうした感染症の対策として最も大切なことは「情報の透明性」である。中国での新型ウイルス肺炎蔓延をNHKの海外放送が報じた時、中国では画像が真っ暗になって消されてしまった。中国政府が記者会見を行ったのは、21日の習近平主席指示を受けて22日になって初めてである。  一党独裁の国...

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 19日で日米同盟が60周年の還暦を迎えた。50周年の2010年1月には、日米修好通商条約批准のために江戸幕府が派遣した訪米使節団が宿泊したワシントンDCのウイラードホテルで、米戦略・国際問題研究所(CSIS)主催の記念セミナーが行われ、筆者も参加した。  当時は、鳩山由紀夫首相の普天間飛行場移設先に関する「最低でも県外」発言や、インド洋で燃料補給活動に従事していた海上自衛隊の撤退などに対する米...

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 昨年、『核武装と知識人—内閣調査室でつくられた非核政策—』(岸俊光著)が勁草書房から出版された。現在の日本の核政策は、1964年の中国初の核実験を受け内閣調査室が識者を結集して纏め上げたとする内容である。  中でも、核政策の骨幹となったのは、内閣調査室の機関紙『調査月報』が1970年5月に巻頭論文として掲載した「日本の核政策に関する一考察」(以下内調論文とする)で、作成の中心は「カナマロ会」、...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    10日、河野太郎防衛相は海上自衛隊の護衛艦と哨戒機に中東海域への派遣命令を出した。  米イラン関係の緊張の高まりを受け、大半の野党は派遣に反対するが、日本の原油輸入量の約9割を依存する中東海上交通路の安全確保に日本が参画しなくて良いのかという疑問には答えない。  米国は中東への軍増派を決めた。日本が「安保ただ乗り」をしていれば、いつ再び...

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 『孫子の兵法』火攻篇第十二に「「主は怒りを以って師(戦争)を興すべからず。将は慍いきどおりを以って戦いを致すべからず。利に合えば而ち動き、利に合わざれば而ち止まる。怒りは復た喜ぶべく、慍りは復た悦ぶべきも、亡国は復た存すべからず、死者は復た生くべからず。故に明主はこれを慎しみ、良将はこれを警む。此れ国を安んじ軍を全うするの道なり」とある。  トランプ大統領は、年末にイラクへのロケット弾攻撃で殺...

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 23日の中韓首脳会談で、韓国の文在寅大統領は中国の習近平国家主席に「香港やウイグルの問題は中国の内政」「(トランプ米政権を念頭に)保護主義や一国主義は世界を撹乱」「一帯一路への連携協力を模索する」と述べた。  文大統領の発言は、米国の方針とは一線を画し、中国に擦り寄る姿勢を鮮明としたものと言わざるを得ず、これが米国の同盟国かと耳を疑う。  文大統領は韓国で有名な人権弁護士だったというが、単な...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    11月23日、ローマ教皇フランシスコは日本へ向かう機中から中国、台湾、香港の指導者にメッセージを送った。香港ではキリスト教信者の一部が大規模デモの人道的解決へ向けて教皇の介入を求める署名活動を行っていたにもかかわらず、教皇は香港で抗議活動をする人達に言及しなかった。また、欧州国家のうちバチカンのみが外交関係を持つ台湾に対しても、儀礼的なメッ...

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 1週間ほど前、朱建栄東洋学園大学教授はBSフジの番組で香港での大学立て籠もりを、昭和44年1月の東大紛争における安田講堂封鎖解除事件と同一視する発言をした。  しかし、最も香港の民意が反映されるとして注目されていた今回の香港区議会選挙は、投票率が過去最高を記録するとともに、民主派が総議席の85%を獲得して圧勝した。安田講堂立て籠もりが、過激な極左学生集団による事件として全く国民から支持されなか...

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 韓国が日本とのGSOMIA(軍事情報包括保護協定)からの脱退を踏みとどまったが、親北・親中で日米とは距離を置く根本的な構造に変化はなく、文在寅政権が続く限り米韓同盟の弱体化という問題は解決しない。  米国は、在韓米軍の駐留経費分担の大幅増額を韓国に迫り、交渉を開始したが、交渉は80分で決裂した。在韓米軍はカーター政権で撤退が検討され、やはり親北の盧武鉉政権時代に米陸軍第2歩兵師団の1個旅団がイ...

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 香港で起きているデモについて中国外務省の華春瑩報道官は数ヶ月前、「明らかに外国勢力が背後で糸を引いている。米国は早く香港への魔手を引っ込めるよう忠告する」と述べた。これを受けるように12日の中国共産党機関紙「人民日報」系の「中国日報」(英語版)は、操られた人形が火炎瓶と血塗られたナイフを持って香港の将来を脅かしているとする風刺画を掲載した。また「デモ参加者達は金をもらっている」という偽情報もSN...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    首相主催の毎春恒例の「桜を見る会」に後援会関係者が多く招待されているとの批判を受け、安倍晋三首相は来年の会の中止を決定した。これに対し、第1野党である立憲民主党の安住淳国会対策委員長は「首相が非を認めたので徹底的にやる」と息巻き、野党は衆参両院で首相が出席する予算委員会集中審議を求めている。マスコミも本件の報道に多くの時間とスペースを割いて...

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 ついに香港デモ隊に死者が出た。現地からの報道によると11日にも香港の警察官が無防備の市民に実弾を発砲し、男性1人がケガをして病院に搬送されたが重体だという。その模様は動画サイトでも流れているが、警察官は至近距離から躊躇なく連続発射している。香港デモのきっかけとなった中国へ犯罪者を引き渡す逃亡犯条例が行政府によって撤回されたにもかかわらず、香港デモは鎮静化するどころか益々激化している。  香港の...

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 天皇陛下が訪中された1992年、中国は尖閣を含む海域を領海とした領海法を制定した。98年に江沢民主席が国賓として訪日した際には、宮中晩餐会を含めて何回も歴史問題で日本の反省を求めた。当時、在米日本大使館に武官として勤務していた筆者は、日本からの出張者が「江沢民の度重なる対日歴史問題非難の発言には吐き気を催した」と語っていたのを覚えている。その中には、現立憲民主党国会対策委員長の安住淳氏もいた。 ...

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 政府は中東海域に自衛隊を派遣するよう検討を開始した。その法的根拠は防衛省設置法が定める「調査・研究」だという。つまり通常の任務の延長線上に位置づけられる。6月に日本のタンカー「コクカ・カレイジャス」が吸着機雷で攻撃されたような場合には、反撃ができない。  その場合には自衛隊法に基づく「海上警備行動」を発動するのかもしれないが、それでも使用できる権限は警察官職務執行法(警職法)に基づく警察行動の...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    24日にペンス米副大統領が、中国に関する講演を約1年ぶりに行った。中国の内政外交を包括的に批判した昨年10月の演説以降、中国の行動はますます攻撃的かつ安定を損ねるものになってきたと指摘し、特に大規模デモに揺れる最近の香港情勢に危機感を示し、中国に自制を要求した。日本との関連では「中国の挑発に対する(航空自衛隊の)スクランブル回数は2019年...

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 用心棒として雇ったが、普段仕事がないので風呂焚きとして毎日便利に使っていたところ、ある日賊が入り、肝心の時に本来の役目が果たせなかったという話がある。  相次ぐ台風の襲来に自衛隊が便利屋として使われている。入浴施設の提供や給水支援等は被災者の評判もよくメディアも好意的に扱っているが、浴場を提供する国軍は国際的に見ても稀有な存在である。副次的な任務に勢力や時間を費やしてばかりでは、本来の任務が疎...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    10月2日に北朝鮮は、東部元山沖から潜水艦発射弾道ミサイル「北極星3号」を通常より角度を上げて高く打ち上げるロフテッド軌道で発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)に落下させた。河野太郎防衛相によると、通常軌道で発射した場合の射程は2500kmで、日本全域が射程内に入る。  北の潜水艦が米国沿岸に進出すれば米本土も狙えるとの報道もあるが、静...

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 10月1日、中国で建国70周年の軍事パレードが過去最大規模で行われた。習近平政権の下での軍事パレードは、2015年の抗日戦争勝利70周年、2017年の軍創設90周年に継ぎ3回目である。江沢民、胡錦濤政権時代、軍事パレードはそれぞれ1回のみであったことから、習主席がいかに軍に力を入れているかが窺える。  習近平は、事あるごとにアヘン戦争からの約100年を「屈辱の100年」とし、「軍事的に弱かった...

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 令和元年版防衛白書が9月27日、閣議で了承された。今回の情勢判断の特徴としては、北朝鮮の核開発について「核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っているとみられる」としたことが大きい。  一方、気がかりなのは、同盟国アメリカのトランプ大統領が「日米同盟は不公平」と再三発言したことについて、何故か白書が全く取り上げていないことだ。  第3に、これまで安全保障上の友好国として認識されていた韓国が親北的な...

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