公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

太田文雄の記事一覧

2月2日から3日間、玉城デニー沖縄県知事はフィリピンの米軍基地が返還された後の跡地利用を視察した。在比米軍基地が返還されたのは冷戦終結直後の1991年であり、台湾有事が予測される現在と国際情勢は全く異なる。 台湾有事の際の住民保護に責任を有する県知事としては、基地跡地利用の視察よりも、沖縄県民保護の実動訓練を優先すべきではないのか。 米軍を撤退させて後悔した比軍 1991年にフィ...

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今年の米大統領選挙の共和党候補決定へ向けた1月15日のアイオワ州党員集会で、ドナルド・トランプ前大統領が圧勝し、次期大統領に選出される可能性がますます否定できなくなってきた。 トランプ氏といえば、現職の大統領だった2019年に「米国は日本が攻撃されれば戦うが、米国が攻撃されても日本はソニーのテレビで見ていられる」と発言したことで有名である。この発言は片務性の同盟に甘んじている日本に対し「健全...

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国基研評議員兼企画委員・元防衛庁情報本部長 太田文雄    1月13日に実施された台湾総統選の選挙戦で、中国は結果が自国に有利になるよう台湾に様々な手段で影響力の行使を試みた。その教訓は日本への教訓でもある。それを二つ挙げるとすれば、一つは「アメとムチに対する強靭性」を培うことであり、もう一つは「偽情報による認知戦への対策」を講じることである。  ●中国のアメとムチ  「...

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新年早々、能登半島地震と、救済に向かう海上保安庁の航空機と日航機の衝突事故が起き、メディアは関連報道ばかりである。一方で、昨年12月23日にはインド洋で日本企業所有のタンカーが攻撃された。1月3日、米政府は日英など12カ国と共同声明を出し、各国商船への攻撃を続けるイエメンの親イラン武装勢力フーシ派に警告を発したが、声明で攻撃をやめる相手ではない。 12月23日のタンカー攻撃の後、インド海軍は...

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イスラエルを訪れたオースチン米国防長官は12月18日、イエメンの親イラン民兵組織「フーシ派」による船舶攻撃が続いている紅海周辺で各国の商船を護衛する多国籍部隊を発足させ、護衛活動を「繁栄の守護者作戦」と命名した。米軍主導の海洋安全保障の枠組み「多国籍海洋部隊(Combined Maritime Forces=CMF)」の下で、紅海とアデン湾を活動海域とする「多国籍任務部隊(Combined Tas...

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国基研企画委員・元防衛庁情報本部長 太田文雄    ロシアとウクライナの戦争が膠着状態に陥り、最大の軍事援助国である米国の議会が与野党対立によりウクライナ向け追加援助で合意できない状況にある。このままでは、ロシアがウクライナに対し「侵略し得」の状態を作り出すことになりかねない。  この状態を見ている中国の習近平政権は、台湾侵攻も成功するチャンスがあると判断して、侵略に踏み切る可...

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11月19日、イエメンの親イラン民兵組織「フーシ派」は紅海で日本郵船が運行する自動車運搬船を拿捕した。また25日には、アラビア海でマルタ船籍の貨物船がイラン製無人機による自爆攻撃を受けたとの報道もあった。イスラエル・ハマス戦争が継続する限り、こうした事案が将来とも生起する可能性がある。アデン湾に海賊対処のために海上自衛隊は護衛艦や哨戒機を派遣しているが、2011年をピークとして海賊件数が減少してい...

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11月18日にオーストラリアのマールズ副首相兼国防相は、日本の排他的経済水域(EEZ)内で潜水作業をしていた豪海軍フリゲート艦に中国駆逐艦が14日にアクティブソナー(音波探知機)を作動させ、潜水員の耳を負傷させる危険な行為をしたと公表した。 これより先、フィリピン政府は9月26日、フィリピン漁船の漁を妨害するため中国の海警や海上民兵によって設置された障害物を沿岸警備隊が撤去したとして、その画...

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11月11日の産経新聞は、先月バルト海で起きた天然ガスパイプラインと通信ケーブルの破壊に「中国船が関与か」「意図的の疑いも」と報じた。本年2月に台湾と離島の馬祖列島間を結ぶ通信用の海底ケーブルが切断されたことは10月10日の「ろんだん」で「誰が海底ケーブルを防護するのか」と題して記述したが、我が国の徳之島でも、今年1月に海底ケーブルが断線したことによりインターネット接続、電子決済ができなくなるとい...

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岸田文雄首相は11月3日、フィリピンのマルコス大統領との首脳会談に臨み、4日にはフィリピン議会で演説して「自由と法の支配を守り抜く」との決意を示した。5日にはマレーシアでアンワル首相と首脳会談を行い、自衛隊とマレーシア軍、海上保安機関間の共同訓練など海洋分野の協力強化で一致したと報じられている。日本から台湾、フィリピン、マレーシアに連なる第一列島線の防御を強化するための外交と評価される。また10日...

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国基研企画委員・元防衛庁情報本部長 太田文雄    10月19日に米国防総省が中国軍事力に関する年次報告書を公表した。メディアは「2023年5月の時点で中国は500発以上の核弾頭を保有し、2030年までに1000発を超える」と、予測を遥かに上回るペースで核戦力の強化が進んでいることに着目したが、仔細に読んでみると、注目すべき記述はそれにとどまらない。  ●中国近海から米本土...

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イスラム武装組織ハマスがイスラエルを奇襲攻撃したことに関して、イスラエル情報機関の失敗とする論調が多い。真相は未だ判明していないが、過去に「インテリジェンスの失敗」(Intelligence Failure)」と評されたことが実際には「政策の失敗」(Policy Failure)であったことが多かった事実を指摘したい。 「失敗」とされる事例の実態 今世紀初頭に起きた「インテリジェンスの...

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イスラム武装組織ハマスの攻撃に対するイスラエルの対応を海外メディアで見るにつけ、我が国に欠落している重要な幾つかの点を感じる。 それは戦っているイスラエル兵士の為の献血に何時間も待って祖国のために貢献しようとする一般市民の姿であり、海外に長年住み続けているユダヤ人が家族を現地に残して予備役の招集に積極的に応ずる姿である。 日本では「戦争になったら逃げろ」と説く人物が保守系テレビ番組のレ...

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日本は海外とのインターネット通信の99%を海底ケーブルに頼っているため、ケーブルを切断されれば、通信上の鎖国状態となる。それほど重要なインフラであるにもかかわらず、その防護を政府機関のどこが担当しているのか明確になっていない。 平成11年に定められた総務省設置法の3条には任務として「情報の電磁的方式による適正かつ円滑な流通の確保及び増進」が明記されているので、総務省の所掌といえる。 本...

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9月19日、東京・新宿にある産業遺産情報センターを櫻井よしこ理事長はじめ国基研の有志約10名が訪れ、加藤康子センター長(国基研企画委員)の案内で見学した。同センターは一言で言えば、明治の日本人が開国以来の短期間で産業立国を築いてきた足跡を全国23カ所の「産業遺産」でたどる展示である。その遺産の一つとして長崎県の端島炭坑(俗称・軍艦島)が展示されている。 軍艦島での朝鮮人虐待を捏造 昭和...

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9月13日に第2次岸田再改造内閣が発足した中で、国土交通相がまた公明党から出ていることに疑問を感じる。民主党政権が終了した2012年から約10年、連続して国交相は公明党である。公明党の若手の中には、防衛大学校准教授であった人物などもおり、その主張に違和感を覚えないこともあるが、党全体としてはいわゆる「平和の党」として自民党の安全保障政策の足を引っ張る主張が目立つ。そのうちの特に2点を指摘したい。 ...

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8月20日から1週間、チェコの首都プラハで米国防総合大学(NDU)が主催した卒業生の安全保障セミナーに参加した。当初ルーマニアの首都ブカレストで行われる予定であったが、ウクライナとの国境付近にロシアのミサイルが飛来するに及び、急遽プラハに変更された。約100名の卒業生が参加した。 8月20日はソ連軍による1968年のチェコスロバキア(当時)侵攻の55周年に当たり、開催に協力したチェコ国防省・...

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6日の「原爆の日」、広島市の松井一実市長は平和記念式典で「核抑止論は破綻している」と訴えたが、ウクライナ戦争で核抑止論は逆に立証されていると言える。 米の支援小出しは露の核への恐れ 米国のジョー・バイデン大統領は、ロシアのウクライナ侵攻が迫っていた2021年12月の段階で、本来、曖昧にしておくべきであった米軍派遣を「検討していない」と述べた。これがロシアのウラジミール・プーチン大統領を...

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7月の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議では、フランスのエマニュエル・マクロン大統領の反対によってNATOの東京連絡事務所設置が「将来検討」となってしまった。 しかし7月末には、航空自衛隊の宮崎県新田原基地でフランス航空宇宙軍の主力戦闘機ラファール等と空自が共同訓練を行い、同軍参謀長ミル大将も訪日した。また6月には、沖縄東方海域で日仏米の海空軍が共同訓練を行い、日本からヘリコプター搭載母艦...

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7月20日から4日間の日程で中露統合軍事演習「北方相互作用(Northern Interaction)2023」が日本海で実施された。今回の軍事演習は、これまでのように中露の軍艦が単に並行して航行するといったものではなく、二つの点で大きく進化していることが特徴である。一つ目は、日本海に面する基地を持たない中国人民解放軍が、ロシアのウラジオストク近郊にある航空基地にY20輸送機、KJ500早期警戒機...

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スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟は、トルコのエルドアン大統領が容認に転じたことで実現する運びとなった。バルト海のゴットランド島がスウェーデン領であることから、ロシアの飛び地であるカリーニングラードに司令部を置くバルチック艦隊への監視能力が高まり、かつバルト海がNATOの「湖」になるとするメディアの論調が多い。しかし筆者は、こうした地理的な利点に加えて注目すべき3点を指摘したい。 ...

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米国で先月、中国が米フロリダ州の目と鼻の先のキューバに盗聴基地を設置していることが報じられた。この報道は日本にも伝えられたが、日本の安全保障にどのような影響があるのかについては論じられていない。筆者は五つくらいあると思う。 米戦略原潜の情報収集 中国や北朝鮮が戦術核や戦域核で日本を攻撃した場合、米国が大陸間弾道ミサイル(ICBM)や戦略爆撃機で報復することは、エスカレーション・ラダー(...

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ロシアは、ウクライナ戦争が長期戦になれば欧米にウクライナへの「支援疲れ」が生まれ、資源が豊富なロシアに有利になると考えている節がある。 しかし『孫子の兵法』は作戦篇第二で、長期戦で国を疲弊させると「諸侯其の弊に乗じて起こる」(周辺の諸侯がその困窮に乗じて反旗を翻す)と警告し、「兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを賭みざるなり」(戦争はまずくとも素早くやるというのはあるが、うまくて長引くという...

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4月23日の沖縄タイムスによれば、玉城デニー沖縄県知事は、北朝鮮の軍事偵察衛星打ち上げに備えて防衛省が発表した地対空迎撃ミサイルPAC3の県内配備方針を疑問視し、「背景をしっかり精査するよう(担当部局に)指示した」と述べた。また、宮古島や石垣島などが配備先になるとの見方に関し「説明不足と言わざるを得ない」と指摘して「唐突に北朝鮮のミサイルを引き合いに出して配備しようとする考え方で、果たして住民の理...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    主要7カ国(G7)首脳による広島サミットは、核軍縮に関する共同文書「広島ビジョン」を発表した。世界最初の被爆地、広島を地元とする岸田文雄首相の願望である「核兵器のない世界の実現」を「究極の目標」として盛り込んでいる。  しかし、ロシアによる「核兵器使用の威嚇」を文書でいくら非難しても、ロシアはウクライナに対する核恫喝をやめないであろう。「...

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5月8日、防衛省は中国人民解放軍海軍の艦艇5隻が宗谷海峡を抜けてオホーツク海に入ったと発表した。この事実が軍事的に何を示唆するのかについて考察してみたい。 米海軍大学が出版している海軍大学論評(Naval War College Review)2022年秋号に、同大学の中国海洋研究所に所属するアンドルー・エリクソン教授他1名が「プーチンのウクライナ侵攻―加速する中露協力 エネルギー、海洋安全...

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4月26日に中国では反スパイ法が改正され、7月1日から施行される。この法律によりスパイ行為の定義が拡大して、取り締まりが一層強化される恐れがある。反スパイ法は習近平政権下の2014年に施行され、それ以降、少なくとも17名の日本人が拘束された。 多くの国にはスパイ防止法があり、自国民が中国にスパイ容疑で拘束されても、自国が拘束した中国人スパイと交換に自国民を解放してきた。しかし、日本にはスパイ...

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4月3日に米NBCニュースは、米政府高官2人とバイデン政権の元高官の話として「2月にアメリカを横断した中国の気球は、軍事基地における電子信号をリアルタイムで北京に送信し、時には8の字を描くように飛行していた」と報じた。 これに対して、我が国では自国の安全保障に直結する問題だという報道や識者コメントがなかったように思われる。しかし筆者は我が国の安全保障にかなり影響のある問題と認識している。 ...

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8日、米国家情報長官室が情報機関による年次脅威査定報告書を公開した。日本のメディアでは「中国が最大の安全保障上の脅威」とか「2027年までに台湾有事への米国の介入を阻止できる軍事力を構築することを目指している」といった点を報じているが、筆者が注目したのは報告書に何回も出てくる「悪意ある影響(力行使)作戦」であり、それを具現化する偽情報の拡散や、中国共産党に都合の良い物語(narrative)の流布...

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先月末、沖縄県石垣市の調査船が尖閣諸島の環境調査を行った。海上保安庁の巡視船は中国の海警船を近寄らせなかったようであるが、次回もうまくいくとは限らない。 先月17日のBSフジのプライムニュースで、衆議院議員の新藤義孝氏は前海上保安庁長官の奥島高弘氏、東海大学海洋学部教授の山田吉彦氏との対談で、「海上保安庁は非軍機能を規定した海上保安庁法25条の下でも尖閣をしっかり守っており、何の穴もない」と...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    米国上空に飛来した中国の偵察バルーン(気球)を米空軍はF22戦闘機で撃墜した。同様な領空侵犯が日本でも起きた場合の法整備は遅れている。  自衛隊法84条の領空侵犯に対する措置には、侵犯機を「着陸させる」か領空外に「退去させる」の2選択肢しかなく、撃墜する権限は明示されていない。82条の3に弾道ミサイル等に対する破壊措置規定があるが、落下に...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    1月11日にワシントンで行われた日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2+2)の共同発表には「日本の南西諸島を含む地域において、日米の施設の共同使用を拡大し、共同演習・訓練を増加させることにコミットした 」とある。日本の閣僚がコミットした以上、米側はもう使えると判断したのだろう。直後の13日に米海兵隊が沖縄県の下地島空港(宮古島市...

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11日に行われた日米外交・防衛閣僚による安全保障協議委員会(通称2+2)の共同発表で、沖縄の米第12海兵連隊が2025年までに第12海兵沿岸連隊(Marine Littoral Regiment=MLR)に改編されることが明らかにされた。筆者は、先週の「ろんだん」で統合海洋軍(Integrated Maritime Force=IMF)構想について論述し、その中にMLRが含まれることに言及したが、...

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昨年末に閣議決定された安保3文書において、海上保安庁は海上法執行機関として位置付けられたので、軍としての機能を保持しないことを定めた海上保安庁法25条は改正の必要なしとする論調がメディアに散見される。しかし、海上保安庁と共に中国の海洋進出を阻止する米国の沿岸警備隊は、海上法執行機関であると同時に5軍(陸・海・空・海兵隊・沿岸警備隊)の一つであり、海上保安庁は軍としての機能を保持した方が日米同盟を強...

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12月16日に閣議決定された安全保障3文書は多くの安保関係者に高く評価され、筆者も同意するが、敢えて不満足なところを挙げると、その一つが国防教育の強化を謳っていない点である。 国家安全保障戦略の始めの方に「国家としての力の発揮は国民の決意から始まる」(5ページ)とあるのは、まさにその通りで、現在電力施設の多くをロシアの攻撃によって破壊され極寒の中にあってもなお多くのウクライナ国民が対露戦を戦...

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12月16日に「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の、いわゆる安保3文書が閣議決定された。これに先立って政権与党である自民党と公明党が12日に3文書に合意したが、ペロシ米下院議長訪台後に中国が我が国の排他的経済水域に弾道ミサイルを着弾させたことに関する「国家防衛戦略」の記述で「わが国および地域住民に脅威と受け止められた」の自民党案に対し、公明党は「わが国および」を削除するように主...

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11月末に防衛研究所が公表した報告書『中国安全保障レポート2023―認知領域とグレーゾーン事態の掌握を目指す中国』は、現状の分析と報告が中心で、中国の認知戦にどう対応すべきかの具体策が書かれていない。 認知戦とは、「敵の認知・思考・決定を形成もしくはコントロールすることを目指す作戦」(報告書42ページ)と定義される。卑近な例として、某テレビ番組のレギュラー・コメンテーターが言うような「戦争に...

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12月7日、政府が航空自衛隊を航空宇宙自衛隊に改称する方針を固めたと報じられた。これに関連して、海上自衛隊も海洋自衛隊と改称すべきではないかと思う。その理由は、海上自衛隊が海の上だけを守っているのではなく、潜水艦の運用や機雷掃海などにより海面の下も担当しているので、現在の名称では実態にそぐわないという理由が一つ。もう一つは近年、海底ケーブルや海底パイプラインといったインフラの重要性が高まっているの...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    11月29日、米国防総省が中国の軍事力に関する年次報告書を公表した。我が国における防衛論議との関係から、特に注目すべきだと思われる核戦力の増強および海軍・海警の一体化の2点を取り上げたい。  ●核戦力の増強  内外メディアが報じたように、報告書は中国の核弾頭配備数が現在の400発強から2035年までに1500発に増えると予想している...

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11月22日に「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」の最終報告書が公表された。「総合的」とうたいながら、会議の構成メンバー10人に国防の現場を知る元自衛官が1人も入っていないという人選の不健全さから、満足できる結果が出てくるようには思えなかったが、まさにその通りであった。報告書の問題点を幾つか指摘したい。 核の「か」の字も出てこない ロシアがウクライナの戦場で核兵器を使用する...

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