公益財団法人 国家基本問題研究所
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太田文雄の記事一覧

 3月25日に北朝鮮が日本海に発射した弾道ミサイルは、本年1月14日夜の軍事パレードに初めて登場したロシア製イスカンデルの改良型ミサイルと思われる。この時期、発射に踏み切った理由を色々と政治的に推測する向きがあるが、軍事的には、開発した兵器の発射試験を早く行って、その作動をテストしたかったからと見るのが普通だ。 最善策は発射前後の迎撃 25日夜のBS-TBS「報道1930」でコメンテー...

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 現在の国分良成防衛大学校校長の後任に、国際政治学者で米国を専門とする久保文明氏が就任すると報じられている。筆者は、これまで毎年、米サンフランシスコで行われてきた日米安全保障対話を始め、様々な学会やセミナーで久保氏と同席したことがあり、彼の米国政治分析には一定の敬意を払っている。 それでも、これまで約60に及ぶ士官学校を訪問し、その結果を纏めた『世界の士官学校』を執筆した者として敢えて述べれ...

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 16日に日米安全保障協議委員会、いわゆる「2+2」が都内で行われた。1990年に日米の外務、防衛両省の閣僚級で行う現在の枠組みが出来てから今回で約20回目の開催であるが、そのうち筆者は在米日本大使館の防衛駐在官時代、4回出席している。 1996年は沖縄の普天間飛行場移設問題があって、9月にワシントンで、また12月には東京でと計2回行われた。後者では出席のため米国から一時帰国した。1997年...

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 バイデン米大統領が3月3日、包括的な国家戦略「国家安全保障戦略」策定に向けた暫定指針を発表した。日本メディアは、トランプ政権に比して同盟や多国間機構を重視する姿勢を示しているとして好意的に受け止めているようであるが、筆者の評価は全く違う。 タイトルに暫定的(Interim)とあるためか、目次は「はじめに」と「まとめ」を除けば「グローバルな安全保障景観」と「我々の安全保障優先順位」の2項目の...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    岸信夫防衛相は2月末、中国海警局の船が尖閣諸島周辺の日本領海侵入を繰り返していることを念頭に、外国公船の乗員が同諸島に上陸しようとする場合、自衛隊による「危害射撃」(相手に危害を加える射撃)が可能との見解を述べた。  我が国の法体系では、自衛隊の平時の海上警備行動と有事の際の防衛出動との間のいわゆるグレーゾーン事態における規定がないことか...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    英国のジョンソン首相は昨年11月、最新鋭空母「クイーン・エリザベス」が英国や同盟国の部隊を率いながらインド洋、東アジア地域に展開する計画を発表した。その背景には1985年の英中共同声明に違反して香港を中国共産党体制下に置こうとする習近平政権に対する反発があるものと思われる。  この予行演習として、昨年秋に同空母は英空軍のF35B短距離離陸...

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 中国が新しい海警法を今月上旬に施行した事に対抗して、我が国では海上自衛隊(海自)、海上保安庁(海保)、米海軍、米沿岸警備隊の4者が共同訓練を行うべきだという意見が出ている。 中国の海警船が徐々に事態をエスカレートさせ、尖閣を占領するシナリオが現実性を帯びつつあるなかで、日米の4部隊が共同訓練する事は、そうした事態が生起する時に備えて有効であり、また抑止力としても効果がある。 米海軍と...

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 中国が、日本の海上保安庁に相当する海警局の権限などを定めた海警法が2月1日から施行される。同法第22条には「国家主権、海上における主権と管轄が外国の組織、個人による不法侵入、不法侵害などの緊迫した危機に直面した時、海警は本法及びその他の関係法に基づき、武器使用を含む一切の必要な措置を取って侵害を制止し、危険を排除できる」とある。中国は尖閣を自国領土としていることから武器使用は当然予測される。 ...

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 今月、韓国の海上警察が長崎県五島列島女島の日本の排他的経済水域で調査活動を行っていた海上保安庁の測量船に対し「ここは韓国の海域だ」と調査の中止を繰り返し要求した。これは中国の海警が尖閣周辺で日本の漁船や海上保安庁船に対して行っていることと同じである。 平成30年には韓国海軍の軍艦が日本の哨戒機に対して射撃用レーダーを照射した事案があったが、韓国側はいまだに自国の非を認めていない。これも5年...

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 昨年、当時の河野太郎防衛大臣は米英など5カ国の機密情報共有枠組みである「ファイブ・アイズ」に加入したいとの意思表明を行った。英国のジョンソン首相や与党・保守党のトゥゲンハート下院外交委員長、それにブレア元首相も日本も加えた「シックス・アイズ」を支持した。 昨年末に発表された米知日派の超党派報告書である第5次アーミテージ・ナイ・レポートも、日本を加えて「シックス・アイズ」にする方向で日米が真...

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 米トランプ政権は12日、2018年2月15日付で作成した「インド太平洋における戦略的枠組みに関する覚書」を開示した。20日にバイデン新政権が発足する直前のタイミングで敢えて本文書を開示した狙いについて、ロバート・オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「米国民や同盟諸国に、米国が今後も長き将来にわたってインド太平洋を自由で開かれた地域にするため永続的に取り組んでいくことを知ってもらう...

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 英有力シンクタンク「経済経営研究センター(CEBR)」は12月26日公表した世界経済の年次報告書で、中国の国内総生産(GDP)規模が2028年には米国を抜いて世界一になるとの見通しを示した。これは昨年時点の予測から5年も前倒したことになる。CEBRに限らず、中国が2030年前後に経済世界一に躍り出るとの指摘はいまや定説ともいえるが、問題はいつまでも続く保証はないということだ。 米国の国家情...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    ジョー・バイデン次期米大統領は、国防長官にロイド・オースティン退役陸軍大将を指名した。オースティン氏は中東地域を管轄する米中央軍司令官として過激組織「イスラム国」掃討作戦の指揮を取った経験を持つが、インド太平洋地域の軍事情勢について造詣が深いとはいえず、米国にとって中国が最大の脅威となった今日において、国防長官として最適任か疑問と言わざるを...

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 50年前の11月、作家の三島由紀夫が東京・市ヶ谷の陸上自衛隊東部方面総監部で総監を拘束し、憲法改正のために自衛隊の決起を促したが、目的が達せられず割腹自殺した。報道各社は50周年を記念して特集記事・番組を作成し、元陸幕長等もテレビ出演していたが、当時任官前の幹部候補生であった筆者が自衛隊の一員として考えた事を述べてみたい。 指揮中枢奪われる危険と反省 武の理想としてはその字の如く戈ほ...

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 菅義偉総理は12日に米大統領選挙で当選を確実にしたバイデン前副大統領と電話会談を行い、この中でバイデン氏は沖縄県石垣市の尖閣諸島について、米国の日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲であるとの見解を示した。会談終了後、首相が記者団の取材に対して明らかにした。 2008年に初めて中国の海上法執行機関である海警局(海警)公船が尖閣諸島の領海を侵犯した時には大々的に報じていた日本の...

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 核兵器禁止条約を批准した国・地域が10月24日時点で、50に達し、来年1月に発効することになった。これに合わせて日本も批准すべきだとの議論があり、メディアもそうした主張を大きく報じている。しかし、肝心なことは、我が国の安全保障を脅かす中国、北朝鮮、ロシアといった核保有国が、まったくこうした動きに同調せず、いっさい核を手放そうとしないことである。 同様な動きは過去に2回あった。ひとつは199...

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 菅義偉首相は10月19日、訪問先のベトナム・ハノイでフック首相と会談し、防衛装備品の技術移転協定を締結することで合意したが、この意義は大きい。 筆者は2011年9月、防衛大学校の国際教育研究官としてベトナム軍事科学技術院を訪問した。この時、先方から極超短波アンテナ等で共同研究を行いたいと共同文書へのサインを求められたが、当時は両国間に技術移転に関する協定が存在していなかったため断念せざるを...

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 北朝鮮は10月10日未明に軍事パレードを行い、世界最大級の大陸間弾道ミサイル(ICBM)と潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を走行させた。この両弾道ミサイルに関して12日夕のBS-TBS番組「報道1930」で朝日新聞編集委員の牧野愛博氏は、ICBM搭載車両は主要道路を走行出来ないばかりか橋も渡れず、またSLBMも搭載すべき潜水艦がままならず順序が逆転していることから、単に米国に向けて展示する事が...

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 10月6日に日米豪印のいわゆるQUADの外相会合が東京で開かれた。次は防衛大臣会合も行なわれるかの報道もなされ、気が早い人達の中には北大西洋条約機構(NATO)のアジア太平洋版が出来上がるかのような期待を抱いている向きもある。 しかしインドは元来、非同盟中立を外交政策の柱に据えており、そう簡単にQUADの同盟あるいは準同盟が形成されるとは考えにくい。6日のQUAD外相会談に参加したインドの...

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 政府は24日、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入断念を受けた代替策として、レーダーやミサイル発射装置など陸上イージス構成品一式を洋上で運用する3案を自民・公明両党の関連部会に提示した。   政府が示したのは①新たに護衛艦を建造し、レーダーや発射装置などを一体的に搭載 ②洋上の大型施設に設置 ③タンカーなど民間船舶に搭載―の三案で、両党関係者によれば①案を検討の軸として...

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