公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

太田文雄の記事一覧

 5月2日に米国防総省が、本年の『中国の軍事・安全保障分野の動向に関する年次報告書(Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2019)』を公表した。日本の主要メディアは、今回の様々な特徴を報じていたが、筆者は特に安全保障の総合力で日本が遥かに中国に劣っていると感じたので、その点を記したい...

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 日本テレビが4月22日に放映したNNNドキュメント「防衛大学校の闇 連鎖した暴力…なぜ」を見た。幹部自衛官を養成する防大に蔓延る上級生の下級生に対する常軌を逸したパワーハラスメントに伴う裁判を報じたものである。筆者は2005-2013年の間、防大の教授であった。毎年、教官の相談員(Faculty Advisor-FA-)として1年生3-4人を受け持ち相談に乗っていたが、その時からこうした醜聞は学...

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 中国は4月23日、海軍創設70周年を記念して山東省青島沖で国際観艦式を行った。空母「遼寧」のほか、巡洋艦に匹敵する1万トン超のアジア最大級の新型駆逐艦「南昌」や新型原子力潜水艦など艦艇32隻、戦闘機など39機が参加した。「世界一流の海軍建設」を掲げる習近平国家主席(中央軍事委員会主席)は急速に近代化した海軍力を内外に誇示した。新華社電によると、習氏は観艦式に臨んだ各国代表団に「武力に訴えたり威嚇...

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 4月11日付の「ろんだん」で「米巡視船の佐世保配置、もう一つの狙い」として、米国の巡視船配置の狙いは、北朝鮮の瀬取り監視だけでなく中国との非対称性是正にもある、と書いた。20日の米誌ワシントンポストは「中国に対抗するため、沿岸警備隊に目を向ける米国(To help counter China, U.S. turns to the Coast Guard)」とする記事を掲げているが、その中で米沿岸...

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 自衛隊法80条では防衛出動や治安出動といった有時には、防衛大臣が海上保安庁を統制できると規定している。ところが、海上保安庁法25条では「海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解釈してはならない」と規定している。本条は海保の創設に当たって旧ソ連の政治中将が強く求め、挿入された条項であることは3月26日の「ろんだん」でも述べたとおりである。...

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 3月26日付の「ろんだん」で、米沿岸警備隊の巡視船バーソルフが台湾海峡を通過したことを述べた。バーソルフは沿岸警備隊の巡視船としては初めて同月3日、佐世保に配置された。  その理由は北朝鮮の瀬取り監視だとされ、確かに台湾海峡を通峡後は韓国の釜山に寄港している。しかし、瀬取りの監視であれば、横田基地に配備されている沿岸警備隊の航空機を使用した方が広域をカバーできるはずである。本音は、中国が近年強...

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 先ごろ政府が決定した防衛計画の大綱とそれに続く中期防衛力整備計画に示されたサイバー及び電磁波領域戦は、現憲法下で限定的な活動しかできない。その理由は、米国などでは電磁波帯の割り当てにあたっては軍事利用が優先され、かつ緊急時の優先利用規定があるのに対し、我が国では現憲法で「通信の秘密」が規定され、かつ電磁波管理は総務大臣が行っていて、緊急時の規定もないからである。  ●米国は有事の軍事利用を...

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 大関昇進伝達式で、貴景勝は「武士道精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを忘れず」と述べ、記者会見でも「勝って驕らず負けて腐らず」と語った。これまで、外国人横綱の中には品性に欠けたり、立場にないのに手拍子の音頭をとったりする関取がいた中で、久々に「これぞ相撲道」と思わせる言動である。  ●山岡鉄舟の修身二十則  幕末に武士道精神の権現であった山岡鉄舟は、修身二十則を自らに課したが、その第1...

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 米海軍のイージス駆逐艦カーチス・ウィルバーと沿岸警備隊の巡視船バーソルフが、3月24日、台湾海峡を通過した。米海軍の艦艇が台湾海峡を通過するのは昨年10月以降、毎月行われているが、沿岸警備隊の巡視船が加わるのは初めてである。米国の軍艦と巡視船は、同じ指揮・管制・通信・情報システムであるため、同じ戦術ピクチャー(状況図)を共用することができる。弾薬・燃料・階級章に関しても同じであるが、海上自衛隊と...

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 今月5日に開幕した中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)で、2019年の国防費は前年実績比で7.5%増の1兆1898億7600万元(約19兆8000億円)になると報告された。18年の伸び率(8.1%)は下回ったものの、依然、GDP成長率目標(6〜6.5%)に比べるとかなり高い。そうした批判を意識してか、早速8日の中国英字紙チャイナデイリー(電子版)には「中国軍事支出は他国に脅威を与えない...

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 米朝首脳会談に世界の目が注がれる最中、インドとパキスタンが、ともに領有権を主張しているカシミール地方で戦闘機同士の空中戦を展開するなど軍事的緊張が高まっている。先月上旬、インドのビベカナンダ国際財団とのセミナー開催のため訪印した国家基本問題研究所の代表団は、これに先立ってモディ首相の国家安全保障顧問を務めるアジット・ドバル氏とも面談した。  そのドバル氏が、トランプ米政権のカウンターパートであ...

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 中国通信機器大手ファーウェイの創業者で最高経営責任者(CEO)の任正非氏が1月、4年ぶりにメディアの前に現れ、「中国当局に機密情報の提出を求められても応じない」と述べた。同社製品については、米国のトランプ政権が中国政府の意向に沿ってスパイ活動ができるようになっていると批判している。  中国外交トップの楊潔篪中国共産党政治局員も2月中旬にミュンヘンで行われた安全保障会議で、「中国の法は企業に情報...

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 ロシアのプーチン大統領が2月20日、外交の基本方針を示す年次教書演説を行い、米国の中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱した対抗策として、ロシアも米国本土を射程に入れた新型ミサイルの配備や開発を進めると警告した。しかし、プーチン氏は同時にロシアとしては「軍拡競争には巻き込まれない」とも述べている。ロシアの真意はどこにあるのかを考えたい。  ●条約破棄の裏に中国の存在  トランプ米政権は...

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 1月28日付の読売新聞報道によれば、米国を狙った大陸間弾道ミサイル(ICBM)への迎撃を強化するため、米政府が米本土防衛レーダー(Homeland Defense Radar-HDR-)を2025年までに日本に配備したい意向を持っているという。1月21日付の「今週の直言」欄にも書いたが、中国、ロシア、北朝鮮という弾道ミサイル発射国のより近くにレーダーや迎撃システムを配備すればするほど、防護範囲は...

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 1月29日、米国家情報長官が『全世界的な脅威査定(Worldwide Threat Assessment)』を公表した。その中で地球的規模の脅威として最初に出てくるのがサイバー攻撃であり、疑惑国家として真っ先に名指しされたのが中国である。14頁には、中国の技術開発戦略として米政府が主導すべき長期的な10項目の重層的な技術取得手段が図示されている。昨今の米中貿易協議でも、米側の最大の狙いは中国によ...

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 22日に米国の国家インテリジェンス戦略が公表された。本文書は、4年に1回、米インテリジェンス・コミュニティーの代表である国家情報長官が作成するものである。なお米インテリジェンス・コミュニティーとは、陸海空軍、海兵隊、沿岸警備隊の情報部以外に、国務省、財務省、エネルギー庁、国土安全保障庁の各情報部門、そして連邦捜査局(FBI)、中央情報局(CIA)、国家安全保障庁(NSA)、国家偵察局(NRO)、...

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 韓国艦による海上自衛隊のP-1哨戒機に対する火器射撃管制レーダー照射問題で、わが国防衛省は21日、韓国との実務者協議を打ち切ると表明した。韓国国防省に対しては何を言っても事実関係の解明が期待できないことから、止む得ない判断だと思う。  朝鮮人戦時労働者、慰安婦財団の解散、韓国観艦式での自衛艦旗掲揚阻止、竹島での軍事演習、今回の射撃管制用レーダー照射、そして防衛白書から北を「敵」とする表現削除と...

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 米国防情報局(DIA)が1月15日、『中国の軍事力』を公表した。DIAが中国の軍事力に関する報告書を出すのは、これが初めてである。これまでは米国防総省が議会に対する年次報告書として『中華人民共和国に関わる軍事・安全保障上の展開(Military and Security Developments Involving the People's Republic of China)』を毎年公表してい...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    1月中旬、米国防総省から三つの文書が公表された。『中国の軍事力』(China Military Power)、『中国の拡大する地球規模のアクセスに対する米国防衛の意味合い評価』(Assessment on U.S. Defense Implications of China’s Expanding Global Access)、そして『ミサ...

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 1月2日に中国の習近平国家主席は中台関係に関する演説で、「平和統一、一国二制度」の基本原則を堅持する姿勢を示す一方、「武力行使の選択肢を排除しない」と述べた。これに対し、蔡英文台湾総統は同日「一国二制度による統一は絶対受け入れない」と応じた。香港での一国二制度が有名無実化している現状に照らせば当然であろう。寧ろ、北京が香港コントロールを強化しながら一国二制度を台湾に迫る無神経さに呆れてしまう。 ...

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 韓国軍艦の射撃管制用レーダー照射問題で揺れていた昨年末、米国の戦略抑止力に対する懸念を生じさせる事案が2つ生起した。1つは中国が南シナ海から米本土まで届く潜水艦発射ミサイルの試験を行ったことだ。もう1つはロシアが音速の27倍の高速で米ミサイル防衛(MD)を突破できるミサイルの発射試験に成功したことである。  ●開発進む中国の新型弾道ミサイル  かねて筆者は、中国による南シナ海の軍事拠点化...

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 12月17日の「ろんだん」で「対日関係を悪化させる韓国側の行為がエスカレート」と書いたばかりだが、その直後の20日には、韓国艦が海上自衛隊の哨戒機P-1へ射撃管制用レーダーを照射する事件が日本海で生起した。ミサイル搭載護衛艦「たちかぜ」の砲術士(Fire Control Officer:射撃管制士)として勤務した経験から直感的に言えることは、韓国艦は目標追尾訓練を行っていたのではないか、というこ...

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 米中貿易戦の真っ只中、18日に行われた中国の改革開放40周年記念式典の演説で習近平国家主席は「覇権主義と強権に反対する」と述べたが、中国こそ覇権主義、強権国家ではないか。  ●弱い者には強気に  中国の通信機器最大手ファーウエイの副会長兼最高財務責任者がカナダで拘束された事件の直後、中国在住のカナダ人2名が拘束された。中国側の報復であろう。3人目が拘束されたとする情報もある。今回の身柄拘...

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 今後5年間の防衛計画を決める大綱と中期防衛力整備計画が18日、閣議決定された。大綱では「多次元統合防衛力」が謳われているが、統合幕僚学校長を経験した筆者に言わせてもらえるなら、陸海空それぞれの専門的基盤があって初めて有効な統合が具現化する。のっぺりとした紫色(統合色)の軍人をいくら育成しても有効な統合にはつながらない。  ●人材確保にさらなる改善必要  中国人民解放軍は、陸海空戦で米国に...

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 2019~23年度の中期防衛力整備計画(中期防)が18日にも閣議決定される。予算総額は過去最大の27兆4700億円。これに対して多すぎるとの批判があるが、次期中期防の期間中には韓国の国防費に抜かれる可能性が大きいことを指摘したい。  ●研究開発費では既に後塵拝す  本年度の日本の防衛費は5兆1911億円で、来年度は5兆3千億円程度になると思われるが、これに対し韓国の防衛費は日本円で約4兆...

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 中国の通信機器大手ファーウェイの孟晩舟CFO(最高財務責任者)が、メキシコに向かう経由地のカナダ・バンクーバーの空港で米政府の要請により逮捕された。ある情報筋によれば、ことし既に対イラン・北朝鮮との取引で制裁措置を受けた同じ中国通信大手のZTEが罰金を課せられた際、司法取引で「ファーウェイも同じことを行なっている」と情報提供したことによるらしい。ファーウェイとZTEはライバル企業ではあるが、元は...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    ペンス米副大統領が演説で中国との対決姿勢を鮮明にした10月に、安倍晋三首相は訪中して日中関係を「競争から協調へ」押し上げたいと真逆の発言をし、李克強中国首相は「日本の(中国の勢力圏拡大構想)『一帯一路』への参加」を歓迎した。この直後、元米国務省職員で『スマート・パワー』の著者であるクリスチャン・ホイトン氏は「日本の対中支援が失敗に終わる理由...

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 11月22日に米自由アジア放送が、独自の情報源から得たとして報じたところによれば、中国共産党が米国との貿易戦争で疲弊し、最悪の状態に備えるよう指示する内部文書を出したという。他の情報源からも、経済状況の悪化による社会的なパニックが増加しているとのことで、中国企業の多くが閉鎖に追い込まれ、株・財産市場の変動で社会の対立が激化しかねないと予測している。  ●対米貿易戦争でも弱気に  11月1...

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 11月24日に行われた台湾の統一地方選挙で、与党の民進党が大敗し、蔡英文総統が党首を辞任することになった。統一地方選は約1年後の総統選の前哨戦であることから、中国と一定の距離を保つ民進党の敗北で、対中融和政策を採る国民党が政権を奪回する可能性が高くなってきたような印象を受けそうであるが、実態はもっと複雑である。  ●蔡党首の指導性に疑問符  蔡英文総統に近い人物がかつて「彼女は学者肌でコ...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    本国会における最大の争点の一つは、外国人労働者の受け入れ拡大問題となっている。国会の議論では、外国人労働者の地位や社会保障の適用が主に取り上げられているが、国防の視点からの質問は聞いたことがない。10月末にまとめられた自民党の法務、厚生労働両部会での決議にも、この視点は欠落している。両部会に出席した議員に聞いてみると、国防上の懸念を表明する...

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 22日の「ろんだん」で「米の中距離核戦力(INF)全廃条約離脱表明を歓迎する」旨を書いた。日本は当然のことながら、INF全廃条約で禁止されている射程500km以上の陸上配備ミサイルは大気圏外を通過する弾道ミサイルはもちろん、大気圏を通過する巡航ミサイルも保有していない。  政府・自民党は2004(平成16)年の16大綱(中期防衛力整備計画)策定で、射程300kmの巡航ミサイルを装備しようとした...

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 先日、都内の有名私立大学で講義を行った。約300名の聴衆学生の内、実に3分の1が外国人で、その大半が中国人であった。  日本の大学は、少子化の為、外国人留学生を入学させないと経営が成り立たないという。このため、米国ではスパイ活動の温床として警戒されて閉鎖が相次いでいる孔子学院に関しても、日本では中国人留学生を多く入れている関係上、閉鎖に踏み切れないでいる。  また、トランプ米政権は、中国当局...

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 10月20日、米トランプ大統領が中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱を表明した。これに対してNHKの報道は、「残念、頭にくる」と言う広島・長崎市民や非核団体の声だけを報道した。しかし、INF全廃条約に縛られない北朝鮮や中国の中距離核戦略に晒されている日本にとって、懲罰的抑止力が向上するので好ましい。米国による今回のINF全廃条約からの離脱表明は中朝に対するメッセージでもある。  ●条約...

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 米中の「新冷戦」が厳しさを増す中、日本は旗幟を鮮明にすべきである。米国は同盟国であるのに対して、中国は我が国の領土を狙おうとし、かつ価値観を異にする国である。にもかかわらず、「日米同盟、日中協商」とか言って米中両国に良い顔をしようとする人達もいる。安易な対中協力は、米国の不信感を招きかねないので止めるべきだ。  ●八方美人外交では侮られる  昨年の北朝鮮による弾道ミサイルの度重なる発射に...

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 新聞報道によれば10月8日、日中防衛当局局長級協議が北京で開かれ、自衛隊と中国軍の偶発的な衝突をさけるための「海空連絡メカニズム」をめぐり、ホットラインの早期開設が重要だとの認識で一致した模様である。  本メカニズムは6月から運用を開始しているが、紛争のエスカレーションを防止するために軍の指揮官同士、あるいは政府間で直接連絡を取り合うホットラインはまだ開設されていない。無いよりはあった方が良い...

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 10月3日に公表されたアーミテージ・ナイ報告書は合計10の政策提言を挙げたが、その中で特に軍事的観点から有効と思われるのが、日米の合同統合任務部隊の創設である。同報告書については、アーミテージ、ナイ両氏とも、現在はトランプ政権の外にいるため、影響力は小さいいとする向きもあるが、国防総省でアジア・太平洋安全保障問題担当を務めているランディー・シュライバー次官補はアーミテージ氏と表裏一体で、日本政府...

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 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、今年に入り、中国が新たに海上ブイを設置していたことが2日、分かった。同日付の産経新聞が報じた。  尖閣周辺のEEZ内で中国のブイが確認されたのは2016年8月以来。他国のEEZで断りもなく海洋調査を行うのは国連海洋法条約に違反している。気象観測のほか、軍事目的で海中のデータを収集している可能性がある。この中国の狙いについて軍事的...

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 嘗て、米国の大学院でネットアセスメント(総合戦略評価)の教務を受講していた際、これが米国の覇権維持戦略かと印象深かった内容がある。横軸に友好度の度合いを、縦軸に国力の度合いをとるグラフで、敵対的且つ国力が強化されつつある国をグループ分けし、米国に近づけないとする内容であった。  ●厳しさ増す一方の対中認識  「トゥキディデスの罠」という言葉がある。覇権国家と新興国家がぶつかり合う現象で、...

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 防衛省は17日、海上自衛隊の水上艦艇「かが」「いなづま」「すずつき」が、潜水艦「くろしお」と南シナ海で対潜水艦訓練を行ったと発表した。潜水艦の南シナ海での訓練が公表されたのは初めてである。一口に対潜戦と言っても2通りの潜水艦がある。弾道ミサイルを搭載した戦略潜水艦(SSBN)と攻撃型潜水艦(SSN、SS)である。今回は、後者を目的としたものであろうが、前者も対米関係向上の観点から必要である。 ...

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 ロシア軍は9月11日、冷戦後最大規模となる軍事演習「ボストーク(東方)2018」を極東やシベリアなどで開始した。17日までの日程で総勢30万人の兵士を動員し、中国の人民解放軍との合同演習も行う。  中国は北方戦区から兵力3200人、1000を越える武器、30機の航空機で参加している。中露は過去にも合同演習を行っているが、今回ほど大きな規模ではなかった。  これまでの中露合同演習を見る限り、互...

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