公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

太田文雄の記事一覧

8月30日から開始される4年に1度のロシアのボストーク(東方の意)軍事演習を前に、中国共産党系の環球時報英語版であるグローバル・タイムズは25日、「中国が陸海空3軍を初めて派遣」との記事を掲載した。一見、中露の軍事協力が深化しているかのように見えるが、実態は疑わしい。 ウクライナ戦線にロシア軍は東部戦区の陸空軍をも派遣しているために、東部戦区の陸空軍は極めて希薄な状態になっている。従って、演...

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8月13日の産経新聞に「戦争になった場合、あなたは国のために戦いますか」という問いへの回答に関する国際比較が掲載された。日本は「はい」という答えが群を抜いて低く、13.2%で世界最低であった。 筆者は昭和62年(1987年)の『防衛白書』執筆担当であった際、「国民と防衛」の章で各国の現状を比較する企画を行った。その結果、諸外国は憲法に「国防の義務」を明記しており、それを記述していない日本国憲...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    ペロシ米下院議長の訪台(8月2~3日)に伴い、台湾を威嚇する中国の軍事演習が実施されたが、中国が同時に行った非軍事面での「攻撃」にも注目すべきだ。軍事力と非軍事的手段を複合的に組み合わせた「ハイブリッド戦」への備えを我が国も加速させる必要がある。  まず2日夜、中国国営メディアは「人民解放軍空軍のSu35が台湾海峡を横断した」と報じた。こ...

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7月29日、ロシア国防省は8月末から9月初めにかけて極東地域で大規模な軍事演習を行うと発表した、NHKはその分析として「ウクライナへの軍事侵攻を続ける中、大規模な軍事演習を行うことで、十分な兵力があるとアピールする狙いがある」と報じている。同日の産経新聞は一面トップで「津軽海峡高まる緊張」とし、サブタイトルを「進む中露連携」とした。しかし筆者の見解は多少異なる。 高まるオホーツク海の戦略的意...

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7月13日に東京で行われた国基研日本研究賞関連行事で、受賞者エヴァ・パワシュ=ルトコフスカ博士(ポーランド)の日本・ポーランド関係史に関する講演を拝聴した。講演では戦前におけるポーランド軍と旧日本軍の諜報協力について話があったが、2000年代初めのイラク復興支援におけるポーランド軍と自衛隊の協力関係については触れられなかったので、当時、防衛庁情報本部長であった筆者の体験を紹介したい。 「武装...

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ロシア海軍が黒海に敷設した機雷による海上封鎖により、ウクライナの穀物輸出ができなくなり、それによって引き起こされた世界的な食糧危機がロシア側の〝武器〟として使われている。 機雷は日露戦争の時代から使用され、日本海軍は機雷により、ロシア太平洋艦隊旗艦ペトロパブロフスクを撃沈し、座乗していた司令官で当時屈指の名将とされたマカロフ中将が死亡した。逆にロシアが敷設した機雷により、日本海軍も当時、保有...

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6月22日公示される参議院選挙に向け、各党の公約が出揃ったが、政権与党の安全保障に関する公約を見てみると、国民世論の動向よりも周回遅れのような気がする。岸田文雄総理大臣は16日、テレビ朝日の番組で「核共有」に関して慎重な姿勢を示すとともに、先月のNHK番組でも歴代政府の防衛政策である「専守防衛」を見直す考えがないことを改めて示したが、これも国民世論の動向からはかけ離れている。 「専守防衛見直...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    ケビン・メア元米国務省日本部長が自衛隊の国産ミサイル「12式地対艦誘導弾」をロシアに侵略されたウクライナに供与するよう提案した。軍事的見地からと国際的な責務という観点から賛成したい。  6月半ば、ウクライナは英国とデンマークから供与されたばかりの米国製の対艦ミサイル、ハープーンで黒海のロシア海軍タグボートを破壊したと発表。米政府もウクライ...

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ロシアのウクライナ侵略や、最近の中国の海洋進出に関して「認知戦」と言う新しい概念が出回っている。認知戦とは、偽情報により相手の認知を誤った方向に導き、判断を狂わせる戦いの手法であるが、別に目新しい概念ではない。 2500年前の孫子の時代に、すでに「兵は詭道(騙す事)なり」として、その実例を「能なるもこれに不能を示し (能力があっても能力がないふりをし)」「用なるもこれに不用を示し(用いている...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    米政府は6月29日から8月4日まで行われる環太平洋合同演習(リムパック)の参加国をこのほど公表したが、この中に台湾は含まれていなかった。リムパックは米海軍主催で2年に一度実施されるもので、2022会計年度の米国防権限法は今年のリムパックに台湾を参加させるようバイデン政権に促していた。また、2020年に台湾の当時の厳徳発国防部長(国防相)も参...

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バイデン米大統領の今回の訪日に際し、米国が新たに提唱したインド太平洋経済枠組み(IPEF)へのASEAN諸国参加に関しては、米国より遙かに高いASEANの信頼度を得ている日本の役割が欠かせなかった。 24日に行われた日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」首脳会合の共同声明に記載された不審船探知などの海洋状況把握(Maritime Domain Awareness-MDA-)に関しても、これま...

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岸田文雄首相は23日、来日中のジョー・バイデン米大統領と首脳会談を行い、米国が核兵器と通常戦力で日本防衛に関与する「拡大抑止」の強化に向け、閣僚を含め緊密に協議することで一致した。だが首相は拡大抑止に関する信頼性について、さらに踏み込んで質すべきだったのではないか。 北朝鮮は、今回のバイデン大統領の日韓歴訪に際し、大陸間弾道弾(ICBM)の発射実験と核実験を行う可能性があった。日本政府高官は...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    ウクライナ侵略後、ロシアが核兵器使用をほのめかして威嚇する中で、我が国においても核攻撃に対する不安から、米国との核共有や日本独自の核保有を検討すべきだとの議論が高まっている。そうした不安の一因はバイデン政権の政策にある。  まずウクライナがロシアに侵略された際の対応について、本来なら曖昧にしてロシアに侵略を躊躇ちゅうちょさせるべきところ、...

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連休中に自民党の小野寺五典安全保障調査会長と佐藤正久国防議連事務局長が米国に出張し、戦略国際研究所(CSIS)を始めとするシンクタンクで、年末までに取りまとめる予定の国家安全保障戦略等における「反撃能力」などについて説明した。報道によれば、出席者からは「日米の合同司令部がない中、どのように反撃を行うのかなど疑問点も多くある」との指摘がなされたという。 北大西洋条約機構(NATO)を始め米韓同...

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ウクライナを侵略したロシアは当初、5月9日の対独戦勝記念日までに一定の成果を挙げて国内的に戦勝ムードを祝う予定であったが、東部2州の完全制圧すらままならない状況である。如何にロシア軍の侵攻が拙劣であるかは、純軍事的観点から約20年前のイラク戦争と比較してみると良く判る。 拙劣さ目立つロシア軍 国土面積と人口で比較すると、ウクライナが60万平方キロメートル、4300万人であるのに対し、イ...

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自由民主党の安全保障調査会は4月26日、「新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言」を公表した。 長年、幹部自衛官として国家安全保障に携わって来た者として、今回のウクライナ戦争の教訓から、「提言」には多くの疑問点がある。 北は核ミサイル保有の可能性 3頁目の情勢認識(北朝鮮)では、短距離弾道ミサイルや核実験の再開に関する記述はあるものの、我が国を狙った核弾頭搭載の短距離弾道ミサ...

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政府の国家安全保障戦略などの改定に向けて、自民党の提言が21日まとまり、「敵基地攻撃能力」については、「反撃能力」に呼称変更したうえで保有することが盛り込まれたと報じられている。 「反撃能力」とは敵からの攻撃を受けて初めて攻撃に移れる能力である。厳密に言えば、敵が明らかに我が国を攻撃しようと企図していて、弾道ミサイル防衛では能力的に迎撃が難しいと分かっていても、敢えて敵からの攻撃がない限り行...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    財務省は4月20日、財務相の諮問機関である財政制度等審議会の分科会を開き、自民党内で広がる防衛費増額論を「国民の生活や経済、金融の安定があってこそ防衛力が発揮できる」と牽制したと報じられている。  しかし、自衛官として国家の安全保障に任じてきた筆者としては逆に、国家の安全が保障されず今日のウクライナのような状況になれば、国民の生活や経済は...

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連日のようにウクライナ戦争において報道各社が報じ、コメンテーターが論評するのを聞いていて、軍事的常識の欠落を感じる。コメンテーターの多くは、ロシアやウクライナ・欧州の地域研究者であって、必ずしも軍事的な専門知識があるようには見えない。またNHK等の報道各社も、軍事的に見れば非常識である用語を平気で使用していることには驚かされる。これらは、戦後一貫して軍事問題を忌避し続けてきた日本社会の縮図とも言え...

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バイデン米大統領は3月28日、2023年会計年度(22年10月~23年9月)の優先施策を盛り込んだ予算教書と国家防衛戦略(National Defense Strategy-NDS-)及び核態勢報告(Nuclear Posture Review-NPR-)のファクトシート(概要書)を発表した。予算は最終的に議会の判断を待つことになるが、教書ではバイデン政権の取り組み方針が窺われる。 国防予算...

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何故、ウクライナでロシアは苦戦しているのか?これを『孫子の兵法』から立証してみたい。 「五事」で戦う前に勝敗判る 「兵は国の大事、死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり」の有名な言葉から始まる『孫子の兵法』の、次に書かれている「これを経はかるに五事を以ってし」の「五事」によって、戦う前からロシアが苦戦することが窺える。 「五事」とは「道」「天」「地」「将」「法」だ、と孫子は説...

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安倍晋三元総理が「核共有についての議論を喚起すべき」と先月末のテレビ番組で述べたところ、世論調査では約8割の人達が議論すべきとの意見であった。 しかるに自民党の安全保障調査会が今月15日に第1回目の会合を行ったものの、会合を取り仕切る幹事長代理は、会合はこれで打ち切る旨の発言をしたと報じられている。 非核三原則の見直し不可欠 会合では有識者が「陸上に核を配備すれば敵の格好のターゲ...

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北大西洋条約機構(NATO)の加盟国ではないウクライナに物理的な戦力は提供できないが、支援はしたい米国は、インテリジェンスの提供を始め、ウクライナはそれに基づいて善戦していると考えられる。そう判断する理由の一つは、20名しかいないロシア軍の将官中、既に5名がウクライナ軍の狙撃兵によって射殺されていることである。これは、おそらく米国が収集したロシア軍の通信傍受と暗号解読による分析情報(Signal ...

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ロシアのウクライナ侵略に関するテレビ番組で気になるのが、コメンテーターの言動やゲストへの「死者をこれ以上増やさないためにゼレンスキー大統領は降伏すべきではないか」とする質問である。かつて福田赳夫元総理は「人命は地球よりも重い」と言ってテロリストを世に放った。いわゆる「平和教育の賜物」であろうが、戦争における降伏は、特に相手が全体主義国家の場合、奴隷化あるいは敵の尖兵として使われることを意味する。そ...

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ロシアは「反ナチ」とか「ジェノサイドから親露派住民を守る」とか、大嘘をつきながらウクライナに3方向から侵攻した。15日にロシアは「軍は撤収し始めた」と言ったが実際には増強していた。ロシアは「侵攻の意図はない」言っていたが嘘だった。18日には、バイデン米大統領は「ロシアは侵攻を決断したと確信している。侵攻は1週間後あるいは数日後」と述べたが、その通りだった。米インテリジェンスは正しかった。前者は画像...

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2月15日付の「ろんだん」で「IOCのガバナンスに問題はないか」と書いたが、ロシア・オリンピック委員会(ROC)のドーピング問題が拡大の様相を見せている。薬物を使用したとされる女子フィギュアスケートのワリエワ選手にスポーツ仲裁裁判所(CAS)は出場を認めたが、問題はCASのトップが国際オリンピック委員会(IOC)副会長のコーツ氏であることである。行政のナンバー2が司法のトップであるのは、まさに利益...

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冬季北京オリンピック競技において、審判の判定に疑念が噴出している。実は、筆者は東京都剣道連盟の倫理委員長を拝命し、都内各ブロックでの講習会で倫理講習に任じている。そのスポーツ倫理の観点から国際オリンピック委員会(IOC)のガバナンス(統治)に疑問を呈したい。 審判員構成に利益相反の疑い スポーツ倫理には、根底にある理念と、綱紀規定に違反していないかを問うコンプライアンスの間に、罰則を伴...

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昨年末『2034米中戦争』(原題:A Novel of the Next World War)が出版された。著者は元米海兵隊特殊部隊員のエリオット・アッカーマンとタフツ大学フレッチャースクールの学長を2018年まで勤めたジェイムズ・スタヴリディス元海軍大将である。スタヴリディス氏は第二次大戦以降、米海軍で最も頭脳明晰で優れた戦略家と言われている。 互いを信用せぬ中露に同盟はなし 小説は...

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3日(米国時間では2日)、博士号を取得した母校の米ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際問題研究大学院(School of Advanced International Studies-SAIS-)で、リモートによる講演を行った。テーマは「台湾有事は日本の有事」である。 約30分の講演後、30分程度の質疑応答を行ったが、それを通して日本に対する米国の期待を感じた。 同盟はともに汗をかく関係に...

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30日、北朝鮮は中距離弾道ミサイルである「火星12号」を日本海に向けて発射した。これまで北朝鮮は、大陸間弾道弾(ICBM)級の弾道ミサイルを2017年前後に発射していたが、米国のトランプ前大統領が、数個の空母打撃群を日本海に集中させるなどして「最大限の圧力」をかけたことから、2018年、シンガポールでの米朝首脳会談に応じた。しかし、大陸間弾道弾の大気圏再突入技術は、未だ完成されていない。 ウ...

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15日にトンガ諸島で海底火山の大規模な噴火が発生した。トンガと言えば、親日的な王国で、筆者が広島県の江田島にある第1術科学校の学生であった昭和53年には、国王御夫妻が来校され、学生の行進を観閲された。あれから約45年が経過するが、日本の皇族が自衛隊を観閲したと言うニュースには接した事がない。 昨年末に除籍された護衛艦「せとゆき」は、「髭の殿下」の愛称で親しまれた寛仁親王が平成22年にご乗艦さ...

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英国の情報局保安部(MI5)は、中国の中央統一戦線工作部の女性が、英国の議員に金銭を提供して英政治に影響力を与えるよう工作しているとの警告を出した。オーストラリアの情報機関も最近、中国の浸透工作について公表し、またクライブ・ハミルトン著の『Silent Invasion(邦題、目に見えぬ侵略-中国のオーストラリア支配計画)』は有名である。 中国の戦わずして勝つ『Political Warfa...

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元外務官僚の兼原信克氏が昨年出版した『安全保障のリアル』を年末年始の休み中に読んでみた。現在の安全保障に関する洞察については全面的に賛同するものの、戦前の歴史記述で、敗戦の全責任を旧日本軍に負わせている点は不同意である。筆者が、かつて在米日本大使館で防衛班長の任にあった時の政務班長で後に在米日本大使となった人物の認識も、また一昨年亡くなった元外務官僚の岡本行夫氏の論調も、同様の認識に根ざしていた。...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    7日、日本と米国の外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(いわゆる「2+2」)がオンライン方式で行われた。6日には自衛隊とオーストラリア軍が相手国を訪問する際の法的地位などを定めた日豪円滑化協定が締結された。この二つの軍事的な意義について考察してみたい。  ●極超音速対抗技術を共同研究  日米両国は2+2で、中国、ロシア、北...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    12月15日、米上院は2022会計年度(21年10月~22年9月)の国防予算の大枠を決める国防権限法案を可決した。また24日には、日本の令和4年度予算案が閣議決定された。両国の防衛(国防)予算の中で、対中抑止という観点から注目すべき点を論じてみたい。  ●リムパックは日台軍事交流の媒体に  米国防権限法案では、来年行われる米海軍主催...

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16日にフィリピン大学法学センター(University of the Philippines Law Center)で日米比による南シナ海での船対船遭遇戦(Ship-to-Ship Encounters in the South China Sea)に関するテレビ会議が行われた。 日本からは筆者が、米国からは海軍大学で国際法を教えているジェーイムズ・クラスカ教授が、フィリピンからは元海軍少...

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3年前に筆者が講演したことがある米空軍大学の中にある中国航空宇宙研究所が、『中国ロケット軍編成』と題する報告書を11月末に出版した。 中国ロケット軍は人民解放軍傘下にあって、弾道ミサイル及び地上発射長距離巡航ミサイルを運用する独立軍種である。核抑止、核反撃、通常ミサイル精密打撃をその任務とする。改名されるまでは「第二砲兵」と呼称されていた。 中国のロケット軍は第61基地から第69基地ま...

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11月26日に防衛研究所が『中国安全保障レポート』を公表した。この中で、筆者が特に注目したのは図2-6(37頁)に示された人民解放軍の戦略支援軍編成である。これは2018年に、米国防大学が出版した『China’s Strategic Support Force: A Force for a New Era(中国の戦略支援軍:新しい時代の軍)』に示された編成図の和訳であるが、中国の戦略支援軍が宇宙の...

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中国海軍の測量艦が19日、鹿児島県屋久島付近で領海侵犯した。10月後半には、中国海軍とロシア海軍の艦艇計10隻が隊列を組み、津軽海峡や大隅海峡を通過して日本列島をほぼ一周する威圧的な行動を見せたばかりである。ロシア艦艇はその後も対馬海峡から日本海へ抜けている。 メディアの多くは、領海侵犯や日本に対する示威行為のみを脅威として報道しているが、それだけではない。実は日本と外国とを結ぶインターネッ...

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米議会の諮問機関「米中経済・安全保障調査委員会」の年次報告書が17日公表され、その中で、中国による台湾侵攻能力は「初期的(initial)な能力を保有しているか、それに近づいている」と記述されている。 また本年6月、米国防大学出版部から出された「国境を越える中国軍(The PLA Beyond Borders)」の第2章では、人民解放軍が台湾侵攻に必要とする海・空からの兵員輸送力や後方支援能...

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