公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

太田文雄の記事一覧

国基研企画委員兼研究員 太田文雄    24日にペンス米副大統領が、中国に関する講演を約1年ぶりに行った。中国の内政外交を包括的に批判した昨年10月の演説以降、中国の行動はますます攻撃的かつ安定を損ねるものになってきたと指摘し、特に大規模デモに揺れる最近の香港情勢に危機感を示し、中国に自制を要求した。日本との関連では「中国の挑発に対する(航空自衛隊の)スクランブル回数は2019年...

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 用心棒として雇ったが、普段仕事がないので風呂焚きとして毎日便利に使っていたところ、ある日賊が入り、肝心の時に本来の役目が果たせなかったという話がある。  相次ぐ台風の襲来に自衛隊が便利屋として使われている。入浴施設の提供や給水支援等は被災者の評判もよくメディアも好意的に扱っているが、浴場を提供する国軍は国際的に見ても稀有な存在である。副次的な任務に勢力や時間を費やしてばかりでは、本来の任務が疎...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    10月2日に北朝鮮は、東部元山沖から潜水艦発射弾道ミサイル「北極星3号」を通常より角度を上げて高く打ち上げるロフテッド軌道で発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)に落下させた。河野太郎防衛相によると、通常軌道で発射した場合の射程は2500kmで、日本全域が射程内に入る。  北の潜水艦が米国沿岸に進出すれば米本土も狙えるとの報道もあるが、静...

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 10月1日、中国で建国70周年の軍事パレードが過去最大規模で行われた。習近平政権の下での軍事パレードは、2015年の抗日戦争勝利70周年、2017年の軍創設90周年に継ぎ3回目である。江沢民、胡錦濤政権時代、軍事パレードはそれぞれ1回のみであったことから、習主席がいかに軍に力を入れているかが窺える。  習近平は、事あるごとにアヘン戦争からの約100年を「屈辱の100年」とし、「軍事的に弱かった...

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 令和元年版防衛白書が9月27日、閣議で了承された。今回の情勢判断の特徴としては、北朝鮮の核開発について「核兵器の小型化・弾頭化の実現に至っているとみられる」としたことが大きい。  一方、気がかりなのは、同盟国アメリカのトランプ大統領が「日米同盟は不公平」と再三発言したことについて、何故か白書が全く取り上げていないことだ。  第3に、これまで安全保障上の友好国として認識されていた韓国が親北的な...

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 19日のBSフジ「プライムニュース」に中東問題専門家として出演した田中浩一郎慶応大学教授は、今回のサウジ石油施設攻撃について「米トランプ大統領は歴史や国際法を知らず、イラン核合意から離脱して今回の危機を生んだマッチポンプ」と酷評し、「安倍総理はトランプ大統領にイラン核合意に復帰するように直言すべき」と主張した。  田中氏の〝助言〟を安倍総理が真に受けるとは思わないが、仮にそんな話になれば、平素...

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 14日にサウジアラビア東岸の国営石油会社施設二箇所が数十機の無人機(ドローン)と巡航ミサイルによって攻撃を受けた。イエメンの親イラン武装組織フーシ派が犯行声明を出したが、ポンペオ米国務長官は攻撃にはイランが関与していると主張し、トランプ米大統領は備蓄石油の放出を決断した。サウジも、攻撃したドローンがイラン製と断定している。  15日のニューヨーク市場の原油先物価格は一時1バレル63ドル代と先週...

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 日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を韓国が一方的に破棄を決めたことにより、米韓関係も極めて厳しくなってきた。嘗て1970年代末期に米大統領となったカーター氏は在韓米軍の撤退を選挙公約に掲げたものの実現できなかったが、韓国の文在寅現政権と同じ左翼政権であった盧武鉉政権時代の2004年に米国は、在韓米陸軍の主力である第二歩兵師団隷下の一個旅団をイラクに派遣して、その後、韓国に復帰させていない...

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 米国防大学は先ごろ、2015年から始まった中国人民解放軍の改編と、それによって生じた事象を纏めた『習主席の人民解放軍再建(Chairman Xi Remakes the PLA)』を出版した。厚さ6cmもの詳細な報告だが、それによれば、2003年に政治工作条例によって規定された世論戦、心理戦、法律戦の「三戦」を司る台湾対岸の福建省福州市にある第311基地は、改編後、電子戦、サイバー戦、宇宙戦を司...

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 香港では、容疑者の身柄を中国本土に送ることができる法令の撤回を求めて住民の4人に1人が参加するデモが日に日に激化している。警察だけでなく武装警察や人民解放軍が出動する可能性も出てきた。香港には約6000人の人民解放軍が常駐しており、さらに約2万の人民解放軍が広東省の隣接省に待機、加えて60万の人民解放軍と66万の武装警察等準軍事組織が投入可能とされている。   北京政府としては10月1日の建国...

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 今月の米韓合同軍事演習前から北朝鮮は弾道ミサイルや新型多連装ロケット砲を発射し続けている。このうち10日と16日に発射した飛翔体は、北朝鮮公開の「新型兵器システム」映像が正しいとすれば、これは韓国が保有する弾道ミサイル玄武2A、即ち米国の陸軍戦術ミサイルシステム(Army Tactical Missile System-ATACMS-)に酷似している。  また7月末に発射された弾道ミサイルに関...

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 韓国をホワイト国のリストから除外したことで、韓国の康京和外相は1日、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を報復措置として示唆した。GSOMIAが合意されたのは3年前の2016年に過ぎない。それまで協定なしでやってきたことを考えれば我が国の軍事情報収集上、決定的に困るかと言えばそんなことはない。GSOMIAのメリットは双方にあるのであって、日韓の一方だけが得をするという性質のものではな...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    24日に4年ぶりの中国国防白書が公表された。2015年末以降の人民解放軍の機構改革後、初めてまとめられた白書である。そのためか「新時代における中国の国防」というタイトルになっており、改革後に新設された五つの戦区内にある集団軍の番号や艦隊名が示されている。その意味では多少透明度が増したと言えるが、西側の同種の白書に比べれば透明度は極端に低い。...

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 7月21日夕に放映されたNHK番組「これでわかった!世界のいま」で、トルコの問題を扱っていたが「トランプ米大統領がトルコへの地対空ミサイル、パトリオットの売却にノーを突きつけたために、トルコがロシアからS-400地対空ミサイルを購入せざるを得なくなった」と報じていた。  明らかな間違いである。パトリオットをトルコに売却しなかったのはオバマ政権である。これが今日のボタンの掛け違いの発端になってい...

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 トランプ米大統領の「日米同盟は不公平」発言を受けて、NHKのBS1が7月10日放送した「キャッチ!世界のトップニュース」で外交・安全保障担当の増田剛解説委員が「日米安保は、アメリカにとって、不公平どころか、測り知れないメリットをもたらしていると思います。日本政府は、トランプ大統領に、こうした同盟の内実をきちんと説明し、誤解を解く必要があります」と主張していた。  増田解説委員は嘗て、日本が北大...

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国基研企画委員兼研究員 太田文雄    9日、ダンフォード米統合参謀本部議長(海兵隊大将)が、ペルシャ湾の出入り口のホルムズ海峡や紅海の出入り口のバブエルマンデブ海峡におけるタンカーなどの航行の安全確保のため、数週間以内に同盟諸国の軍と有志連合を結成し海上護衛活動を行う考えを明らかにした。議長は「指揮統制を行う旗艦は米国が提供するが、実際の哨戒と護衛は各国によって行われる」として...

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 複数の米メディアによると、米国防総省当局者は4日までに、中国が南シナ海で6月末に対艦弾道ミサイルの発射実験を行ったことを明らかにした。同海域で中国のミサイル実験が確認されるのは初めてとみられる。報道によると、ミサイルは南沙(英語名スプラトリー)諸島近くの「人工構造物」から発射された。「空母キラー」と呼ばれるDF-21Dか、グアムキラーと呼ばれるDF−26かのどちらかと思われる。DF-21Dの場合...

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 6月下旬にエストニアでの米国防大学(NDU)卒業生セミナーに参加し、欧州各国のNDU卒業生との会談で中国の欧州進出について詳細を聞くことができた。それらを総括すると、中国のやり方は、まさに『孫子の兵法』にある「避実撃虚(強い敵をさけて相手の虚をつく)」と「伐交(敵と同盟国の外交を分断)」の実践といえる。  ●中東欧に的を絞る狙い  中国は国力や国内基盤が確固としている西欧を避け、旧ソ連の...

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 報道によれば、トランプ米大統領は、無人偵察機の撃墜に対する報復としてイランのレーダー施設等3カ所に対する攻撃を承認したものの、国防総省の将官が「攻撃によるイラン人死者は約150名」としたところ「(無人機を失ったことに)比例した反撃にはならない」として攻撃10分前に撤回したとされている。  敢えて言えば、報復の連鎖によって米国が中東に足を取られれば、結果として中国を利するという事をも考慮して攻撃...

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 日本の海運会社が運行するケミカルタンカー「コクカ・カレイジャス」が13日、ホルムズ海峡近くのオマーン湾で攻撃を受け、船体が大きく損傷した。実は、日本のタンカーが同海峡で攻撃を受けたのはこれが初めてではない。2010年7月にも商船三井保有の大型原油タンカーM.STARが吸着機雷による攻撃を受けている。この時は、イスラム教シーア派のイランと対抗するスンニー派のアルカイダ関連テログループが犯行声明を出...

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