公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

大岩雄次郎の記事一覧

 4月17、18日に開催された日米首脳会談での通商政策協議の結果について、政府及び経済界は一様に安堵の胸をなで下ろした様子である。鉄鋼・アルミ商品の輸入制限措置では日本を対象国の適用除外とする確約は得られなかったが、2国間の自由貿易協定(FTA)交渉入りについては言質を与えなかった。新たな市場開放や為替問題への言及もなかった。  しかし、トランプ大統領の「結果の平等」を求める「相互主義」には変化...

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 トランプ米国大統領は、日米首脳会談を目前に控え、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)復帰の〝検討″を指示し、揺さぶりをかけてきた。その真意は知る由もないが、米国内でも株価を変動させるほどの驚きをもって受け止められた。  日本政府は、トランプ大統領の思惑に翻弄されることなく、各国との緊密な連携の上で、TPP11協定(包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP))のつつがない発効に...

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国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎    米国と中国の貿易摩擦は、双方の世界貿易機関(WTO)提訴に発展し、既に株式市場をいたずらに混乱させ、世界経済不安定のリスクを高めている。トランプ政権の米国第一主義が世界各国の保護主義や内向き志向を助長する中、その流れを押し戻し、自由で公正な通商ルールを世界に広げるには、WTOを再活性化することが不可欠である。日本のリーダーシ...

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 トランプ米政権は3月23日、中国を知的財産権侵害で世界貿易機関(WTO)に提訴した。同日未明、鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限も発動された。  これらは、予想通り各国の反発を招き、批判の矛先は米国に集中している。しかし、知的財産権侵害の問題はもとより、鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限も、本質は中国の過剰生産に端を発している。中国のWTOルール違反など国際ルールを守ろうしない姿勢にこそ問題がある...

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国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎    トランプ米大統領は8日、鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を発動する文書に署名した。同じ日、米国を除く環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加盟11カ国が、本年度中の発効を目指して新協定に署名した。  指導力を発揮すべき超大国が身勝手な行動に走れば、世界の安定は脅かされる。米国は責任の重さを自覚すべきである。同時に、日本を含めて主...

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 米商務省は2月16日、中国などからの鉄鋼製品やアルミニウムの輸入が米国の安全保障上の脅威になっているとする調査結果をまとめ、トランプ大統領に大幅な輸入制限に踏み切るよう提言したと発表した。米通商拡大法232条(国防条項)に基づく措置で、大統領は90日以内に制裁措置を実施するかを判断する。  中国を最大のターゲットとしているのは明らかだが、実際に制裁措置が発動されれば、同盟国・日本の対米輸出にも...

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 米国のダウ平均株価は1月に過去最高値(2万6616ドル)をつけたのも束の間、2月に入り、5日、8日の1000ドル超の下げを経て、11日、12日と続伸し、2万4600ドル台に戻した。  一時は1987年のブラックマンデー、2008年のリーマンショックの予兆かと懸念する向きもあったが、足元の経済のファンダメンタルズ(実体経済の基礎的条件)を見る限りでは、過大評価されてきた株価の調整局面(ミニバブル...

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国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎    トランプ米大統領は、25日の米CNBCテレビのインタビューに続き、26日にスイスのダボスで開催された世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)の演説で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への復帰へ向けて「交渉を検討する」と明言し、周囲を驚かせた。ただし、交渉項目やスケジュール等については言及しておらず、その真意は不透明であ...

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 米国を除くTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)=TPP11の交渉は、日本が主導して昨年11月11日に大筋合意したが、3月上旬までの署名式に向けて残された課題の最終調整を図る首席交渉官会合が、今月下旬に東京都内で開かれる。政府は、TPP11の経済的及び政治的意義を踏まえて、その実現に背水の陣で臨む必要がある。  ●まず日本が速やかに承認を  米国のTPP離脱当初は、TPPの実現が危ぶまれた...

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国基研企画委員・東京国際大学教授 大岩雄次郎    トランプ米大統領が公約した約30年ぶりの大幅な税制改革は、今週中にも上下両院で法案が可決される見通しである。各国が注目する法人税は2018年に現行の35%から21%へ引き下げられ、全体の減税規模は過去最大の10年間で1.5兆ドルと見込まれている。その財源は、減税による米経済の成長加速で得られる将来の歳入で賄うことを想定してい...

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 米国の離脱で揺れた「環太平洋戦略的経済連携協定」(TPP)は11月11日、残る参加11カ国による閣僚間交渉の結果、米国抜きの新協定を発効させることで大筋合意に達した。新協定案の名称は「包括的及び先進的なTPP」(CPTPP)と改めた。  これに先立つ7月4日には、日EUの経済連携協定(EPA)も大枠合意して年内の最終合意を目指している。いずれも2019年の発効を目指すとされている。  TPP...

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 安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁がタッグで進めてきた異次元の金融緩和。円ドル相場はいまのところ円安方向で安定しており、平均株価も2万円を挟むレベルまで回復した。いわゆる「アベクロ景気」は、9月で景気拡大が58カ月となり、戦後最長記録の「いざなみ景気」(73カ月)を超える可能性もでてきた。  しかし、国民の側にその実感は乏しい。賃金は上がらず、将来を考えれば、ついつい財布のひもも固くなる。企業の設...

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 平成30年度予算編成に向けた各省の概算要求の提出期限が今月末に迫ってきた。報道では、最大の課題を抱える厚生労働省の要求額は、実質過去最大31.4兆円に及ぶ。一方、「国及び地方の長期債務残高」は、平成29年度末に1,093兆円(対GDP比193%)に達すると見込まれている。財政健全化は、毎年、お題目のように唱えられるだけで、改善どころか悪化の一途を辿ってきた。団塊の世代が後期高齢者の年齢に達するの...

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 しかし、政府は、「中長期の経済財政に関する試算」(平成29年1月25日、経済財政諮問会議提出)で、経済再生のケースのもとで、債務残高対GDP比が、2016年度をピーク(189.5%)に毎年度低下し、2025年度には169.6%まで下がるという試算を提示している。つまり、債務残高の増加率より、GDPの増加率が大きいことが想定されているのである。  ただし、注意を要するのは、経済再生のケースでは、...

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 世界経済における日本経済のプレゼンスは急激に低下している。1990年代初頭のバブル崩壊を契機に不況に陥って以来、長期にわたって経済が低迷し、いまだに国際社会における地位は回復していない。世界の国内総生産(GDP)に占める日本の割合の推移をみると、1995年には17.6%まで高まったものが、2010年には8.5%になり、2017年には6.4%(IMF予想)まで減少し、ほぼ40年前の位置付けに戻って...

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 こうした状況で、企業の利益剰余金の蓄積である内部留保が、2016年末に過去最高の375兆円に達した。10年前の水準からみれば、135兆円もの増加だが、企業は人手不足にもかかわらず、利益を人件費に回すことはなく、2016年末の労働分配率は43%台と過去最低水準である。  内部留保は、安倍晋三政権発足後に急増し、日銀の金融緩和と企業減税などで企業は業績が改善したが、新興国経済減速に伴う世界経済の下...

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 政府は8月、安倍晋三政権の新たな看板政策「人づくり革命」を議論する有識者会議の名称を「人生100年時代構想会議」とし、首相を議長として9月上旬にも初会合を開くと発表した。大学教育向けの「出世払いでの教育国債」制度の新設も目指すという。  これに先立ち、自民党の教育再生実行本部は5月、安倍晋三首相が意欲を示す「教育無償化」の財源について、「こども保険」「税制改正」「教育国債」で対応するよう求める...

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 日本と欧州連合(EU)は7月6日、経済連携協定(EPA)交渉で大枠合意にこぎ着けた。日欧EPAは2013年にスタートしたが、2015年及び2016年の2度にわたって合意が先送りされた経緯がある。今回の合意の背景には、米トランプ政権の保護主義的趨勢が世界に波及することへの危機感があることは確かであろう。反保護主義の流れを確実にするには、更なる自由貿易協定(FTA)の拡大を図る戦略が必要である。 ...

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 中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)が6月29日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスから最上位の格付け「Aaa(トリプルA)」を得たと発表した。これによりAIIBは、資本市場で債券を発行することで、わが国を含めて世界の民間資金の調達が容易となるが、ムーディーズの判断には大いに疑問がある。果たしてAIIBに、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)などの国際開発金融機関(MD...

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 環太平洋戦略的経済連携協定(Trans-Pacific Partnership:TPP)署名11カ国は、5月21日にベトナム・ハノイで閣僚会合を開き、早期発効を目指すことで一致した。日本が目指す「11カ国での先行発効」など具体的な方向性には触れなかったが、米国抜きの早期発効に向けた選択肢の検討を11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までに終えることなどが確認された。TPPは今後も予...

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