公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

奈良林直の記事一覧

国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    菅義偉首相は4月22日の気候変動サミットのオンライン出席を前に、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減する目標を表明した。一方、米国は18日、米中高官級協議を経て、米中両国が国際的な地球温暖化対策に加わり、気候変動パリ協定の目標達成に取り組む共同声明を発表した。中国を温暖化対策の仲間に引き入れ、世界最大の温室...

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 東芝の車谷暢昭社長兼CEOが4月14日、突然、辞任した。後任には前社長の綱川智・会長が復帰したが、事実上の解任と見られている。 東芝は4月6日に英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズから買収提案を受け入れていた。車谷氏は三井住友銀行時代に辣腕バンカーとして知られ、東芝に移る前はCVC日本法人の会長を務めていた。車谷氏は古巣のCVCを使って東芝を非上場化することで自らの地位を守ろうとし...

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 菅義偉首相は4月13日、「廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚会議」で、福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなど放射性物質を含んだ処理水について、政府を挙げた風評被害対策を前提に2年程度の準備期間を置き、海洋に放出すると表明した。昨年8月に経産省の有識者らによる小委員会から「海洋放出が現実的」との報告を受け、国際原子力機関(IAEA)からも科学的根拠に基づく措置と評価を得ていた。 筆者は...

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 運転を認めなかった司法判断は、今回の日本原子力発電東海第二原発(茨城県東海村)に対する3月18日の水戸地裁判決までに7件あるが、大半がその後の高裁審理などで、運転容認へと覆っている。 同じ3月18日には、四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)についても広島高裁が差し止め取り消しの決定を出している。これは去年1月、同じ広島高裁で「四国電力の活断層の調査は不十分で、阿蘇山噴火の想定も小さすぎる...

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 福島第一原子力発電所の事故から3月11日で10年が経過した。この間に得られた教訓は何か、今なお原発に賛成する国民の割合が少数派にとどまっているのはなぜか―などについて反省点を整理してみたい。 政府は2050年までに二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現を目指すとしているが。それを見据えつつ、原子力規制委員会が原発の安全安心の確保について2013年に...

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 新型コロナウイルス対策として、我が国でも大手企業だけでなく、町工場や大学などの教育機関でもオンラインによる在宅勤務や講義が、学会、シンポジウムまで急速に普及してきている。国際会議もいまや全てオンライン会議である。 このため、世界的にパソコンや半導体の需要が急速に高まり、IT企業の収益は大きく伸びている。半導体不足は、自動車メーカーの生産ラインにも影響を及ぼしているほどだ。米国では主要IT企...

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 国家基本問題研究所の「原子力問題研究会」が2019年12月4日に「日本に原子力発電を取り戻せ」と題して政策提言を行ってから1年余りが経過した。 提言は原発の重要性に対する国民の認識拡大に一定の成果をあげたと自負しているが、残念ながら国の政策に十分生かされてきたとまでは言い難い。以下、提言からの1年を振り返り、何が生かされ、何が問題点として残されたままかなどを改めて整理してみたい。 菅...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。このため、政府が経済対策の目玉としたGoToトラベルも一時停止に追い込まれ、各種世論調査で菅政権の支持率は10ポイント以上も低下した。政権の危機になりかねない。しかし、我が国の感染防止対策は「3密」の回避とマスク着用、手指の消毒にとどまっている。現在の新型コロナ対策に欠落しているのは、サイ...

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 東北電力女川原子力発電所2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働をめぐり、宮城県の村井嘉浩知事は11月11日、女川町の須田善明町長と石巻市の亀山紘市長との3者会談を開き、再稼働の前提となる地元同意を正式に表明した。既に各紙が報道しているが、なぜか報じられていないものがある。女川原発が東日本大震災時に震源に最も近く、15mを超える津波を受けたにもかかわらず、冷温停止を達成し、一時避難所として地元住民...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    10月26日、菅義偉首相は所信表明演説で、「2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指す」と宣言した。この基本方針には野党も表立って反論できない。加えて、菅首相は「安全最優先で原子力政策を進める」と明言した。脱炭素化に原子力発電所が必要なことをにじませ、安全な原発の新増設への端緒をつくろうとす...

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 原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の候補地を設定する第一段階である文献調査に北海道の寿都すっつ町と神恵内かもえない村の2町村が手を挙げた。これに対し北海道の鈴木直道知事が反対を表明し、朝日新聞なども「実現の見通しのない核燃料サイクルを前提とした現行の処分計画には、根本的な問題がある」(10月15日付社説)と事実上の反対論を展開している。 最終処分場の...

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国基研理事・北海道大学名誉教授 奈良林直    「学術会議こそ学問の自由を守れ」と題した10月5日配信の「今週の直言」は大きな反響を呼んだが、今回はその続報として、日本学術会議を事実上乗っ取り、学術会議の権威を使って我が国の防衛研究を阻害してきた左翼組織の実態を明らかにしたい。  この組織は、大学での軍事研究に反対する団体と個人が参加して2016年9月に設立された「軍学共同反対...

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国基研理事・北海道大学名誉教授 奈良林直    日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6人を菅政権が認めなかったことは学問の自由を侵害するとして、朝日新聞などで連日批判的に報道されている。しかし、安倍政権時代の2016年にも、首相官邸が会員候補に難色を示し、70歳定年の下で、3人の欠員が補充されなかった。2018年11月には、学術会議が推薦した人を任命する義務は政府に無いこ...

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国基研理事・北海道大学名誉教授 奈良林直    トランプ米大統領は14日、中国IT企業の北京字節跳動科技(バイトダンス)に対し、同社が運営する動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業を90日以内に売却するよう命じた。米国の大統領は、安全保障の観点で対米投資を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の勧告に基づき、企業の合併・買収(M&A)の阻止や事業売却を命じる...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    理化学研究所と富士通が開発したスーパーコンピューター「富岳」が、計算速度などを競う世界ランキングで「4冠」を獲得した。旧民主党政権の事業仕分けで、「スパコンは2位では駄目か」と予算を大幅に削られ、2011年6月に「京」が出した毎秒8162兆回の記録の後、日本は中国に負け続ける状況が続いていた。富岳は既に新型コロナウイルス対策にも活...

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 新型コロナウイルス肺炎が南半球にも拡大し、パンデミック(世界規模の感染拡大)は終息の見通しが立たない。このような中で、3蜜(密閉、密集、密接)を避けるような形での経済活動の自粛が続いており、消費増税に加え、「コロナ恐慌」に直面しようとしている。 ここで、明確になったのが、中国を「世界の工場」とした一国集中型のサプライチェーンの脆弱さである。わが国の経済は、グローバリゼーションの旗印の下で、...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    新型コロナウイルスに対するアルコールなどに代わる消毒液候補について、経済産業省の委託で独立行政法人、製品評価技術基盤機構(NITE)が行ってきた検証試験の中間結果(5月28日付)をめぐり、大きな社会的混乱が発生している。  中間結果の発表を受けて、次亜塩素酸水に消毒の効果がないかのように誤って報道されたのに加えて、文部科学省が次...

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 新型コロナウイルスの消毒剤が逼迫している状況のなかで、経済産業省の委託を受けた製品評価技術基盤機構(NITE)は5月29日、アルコール消毒剤の代替となる複数の界面活性剤や次亜塩素酸水の試験結果を公表した。  次亜塩素酸水については、国立感染症研究所のpH5.0のサンプル液では、有効塩素濃度49ppm、噴霧後1分で99.99%の感染値減少の効果が確認されたが、北里大の検証試験では4つのサンプルで...

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 原子力規制委員会は5月13日、青森県六カ所村に建設された日本原燃の再処理工場の安全審査で「審査書案」を取り纏めた。これは、2011年3月の福島第一原子力発電所の過酷事故を踏まえた厳しい新規制基準に対する追加要求も満たし、再処理施設としての事実上の安全審査の合格に相当する。今後、一般の意見公募(パブコメ)を経て、今夏中に正式合格となる見込みである。  ●原発40基分の使用済み燃料処理  再...

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 「今週の直言」や「ろんだん」で、次亜塩素酸水の利用を繰り返し提案しているが、国の積極的な利用がなかなか進展しない。「予防保全」の観点から感染の予防に力を入れる方が遙かに効果的であり、「事後保全」として発症した患者を医療により治療するのは大変で、医療従事者に大きな負担がかかることは明白である。医学おける予防保全は、ワクチンを開発することであるが、これには少なくとも1年以上の歳月と膨大な開発コストが...

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