公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

織田邦男の記事一覧

国基研企画委員・麗澤大学特別教授 織田邦男    今年5月の日米首脳会談で、岸田文雄首相は、日本の防衛力を抜本的に強化し、裏付けとなる防衛費を増額するとともに、「反撃能力」の保有を含めあらゆる選択肢を排除しない考えを伝え、バイデン米大統領から強い支持を得た。  6月、政府は経済財政運営の指針となる「骨太の方針」を決定し、防衛費については、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が国内...

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国基研企画委員・麗澤大学特別教授 織田邦男    ペロシ米下院議長の台湾訪問を受けて、台湾海峡情勢が一挙に緊迫した。  7月28日、習近平中国国家主席はバイデン米大統領との電話協議で、ペロシ氏の訪台があれば「深刻な結果」をもたらすと述べ、「火遊びする者は身を焦がす」と強く警告した。これより先、バイデン大統領は、記者団にペロシ氏訪台に関する米軍の懸念を語り、政権内に慎重論があるこ...

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令和4年度版防衛白書が公表された。今回の特徴は、ロシアのウクライナ侵略について章を設けて詳述したことと、台湾に関する記述を倍増し、台湾侵攻シナリオを初めて記載したことだろう。 昨年、中国に対する認識を「脅威」と言わず「安全保障上の強い懸念」と記述したことに賛否両論があった。今年も「脅威」とは述べていない。これを踏襲した上で「こうした傾向は近年より一層強まっていることから、今後も強い関心を持っ...

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国基研企画委員・麗澤大学特別教授 織田邦男    参院選が始まり、各党の舌戦が続く。防衛力増強については、共産党と社民党を除き、概ね認めているようだ。だが、相変わらず論議は表層的であり、自衛隊は現代戦が戦えるのかといった本質的な問いかけをする政党はない。  ●サイバー戦を戦えない  例えばサイバー戦である。現代戦では、旧来の陸海空といった戦闘領域(ドメイン)に加え、宇宙、...

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2月24日、ロシアによるウクライナへの大規模侵攻が始まった。今回のウクライナ侵攻は「奇襲」なのかというと、実はそうではなかった。昨年11月、米国はロシアの不穏な動きを察知しており、バイデン大統領は、「計画外軍事演習を計画しており、重大な挑戦」だと警鐘を鳴らしていた。その後、情報集約組織「タイガー・チーム」を編成したことからも、相当な情報を掴んでいたといえよう。 正確だった米国のインテリジェン...

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12月16日、衆議院選挙後、初めての憲法論議が衆議院憲法審査会で行われた。自由民主党が「自衛隊の明記」など4項目をたたき台とし、「国民のための憲法論議を一層深めていきたい」と述べたのに対し、立憲民主党は「『論憲』の立場をとり、必要な議論は行っていくが、特定の改正案を前提とするものや、改憲ありきであってはならない」と述べた。 日本維新の会は「来年の参議院選挙で憲法改正の国民投票を」と具体的スケ...

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