十市勉の記事一覧
2022.07.25 (月)
【第946回】総合的な国家エネルギー戦略の再構築を
日本エネルギー経済研究所客員研究員 十市勉 世界は、ロシアによるウクライナ侵略を契機に、1970年代の石油ショック以来の深刻なエネルギー危機に直面している。燃料や食糧価格の高騰も相まって、約40年ぶりのインフレの加速と景気後退の瀬戸際に立たされている。 欧州連合(EU)は、先進7カ国(G7)と協調して対ロ制裁の一環として、ロシア産石油の輸入を年末までに9割削減することを...
2019.09.24 (火)
【第620回】緊張高まる中東情勢と日本のエネルギー政策
日本エネルギー経済研究所参与 十市勉 9月14日、サウジアラビア東部の重要な石油施設2カ所が無人機(ドローン)と巡航ミサイルによる攻撃を受けて炎上、原油生産が半減したため世界のエネルギー市場に衝撃が走った。その数日後、サウジ政府が、9月末には生産が回復し11月末には破損した設備が復旧すると発表したことで、一時は急騰した原油価格は落ち着きを取り戻している。しかし、これまでサウ...