公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

名越健郎の記事一覧

 中国によるトランプ米大統領の盛大な歓待に、日本以上に苛立ったのはロシアだったかもしれない。プーチン大統領はその直後の11月10、11両日、ベトナム・ダナンでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会合に出席したが、トランプ大統領とは立ち話にとどまり、会談できなかった。プーチン氏は記者会見で、「われわれの担当者がスケジュールを調整できなかった。彼らは処分される」と、強い不満を表明した。今後は米中...

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 安倍晋三首相とプーチン大統領の19回目の顔合わせとなった9月8日のウラジオストクでの日露首脳会談は、肝心の北方領土交渉がさらに遠のいた印象を与えた。  首相官邸関係者は「安倍総理はプーチン大統領と今回も2人だけの交渉を重ねており、今後重要合意が飛び出す可能性もある」とし、なお期待を抱いているが、領土帰属交渉自体は明らかに後退しており、今後はプーチン後の政権との交渉も想定しておく必要があろう。 ...

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 日露平和条約締結を悲願とする安倍晋三首相はこれまでに18回、プーチン大統領との首脳会談を重ねたが、残念ながら、交渉自体は後退しているかにみえる。毎回行う2人だけの密室会談を経て、何が飛び出すかは不明だが、首相官邸内でも悲観論が出ているという。  ●ハードル上げるプーチン  プーチン大統領はこのところ、北方領土問題で強硬発言が目に付く。6月1日の会見では、「南クリル(千島)が日本の主権下に...

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 「史上最悪の冷え込み」とトランプ米大統領自身が認める米露関係で気がかりなのは、近年両国の核軍備管理交渉が行われていないことだ。冷戦期の米ソ対立は激しかったが、両軍専門家による軍備管理交渉が定期的に開かれ、米ソ戦略関係の安定化に貢献した。現在は交渉空白の中、米露は核戦力近代化を推進。トランプ大統領はしばしば核について不穏な発言をするし、プーチン大統領も「核の恫喝」に言及する。核の問題に敏感なはずの...

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国基研企画委員・拓殖大学海外事情研究所教授 名越健郎    4月12日のティラーソン米国務長官の訪露では、米軍のシリア政府軍基地への攻撃をロシア側が「違法」と非難するなど、対立がクローズアップされた。トランプ米政権が対露融和外交に乗り出すとの当初の予測は吹き飛び、「米露の信頼関係は(オバマ前政権時代より)悪化している」(プーチン・ロシア大統領)とされる。トランプ、プーチン両政...

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