公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

髙池勝彦の記事一覧

 10月26日付の本欄拙稿「『加憲』は改憲方法として、やはり誤りだ」について、11月9日付で西修先生から誤解があるとのご指摘をいただきました。  憲法9条2項の「陸海軍その他の戦力」についての政府解釈は、西先生の御指摘のとおりだと思います。つまり、憲法が禁止している「戦力」とは、自衛のための必要最小限度を超える実力であるということでしょうが、この政府解釈こそが「アクロバット的解釈」(井上達夫・東...

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 今回の総選挙の結果、安倍晋三内閣が信任を得て、広い意味での改憲勢力が4分の3以上の議席を得たことは御同慶の至りです。  私は、憲法改正を支持する立場から度々投稿してきましたが、安倍さんの「加憲」方式には反対してきました。これは安倍さんの憲法改正の動きに水を差すつもりではなく、むしろ後押しをするつもりだったのです。今もそのつもりです。  広い意味での改憲勢力と言いましたが、これはマスコミがそう...

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 安倍晋三総理がタイムスケジュールまで示して、憲法改正が加速するかに見えましたが、東京都議選で自民党が大敗して以後、この段取りが怪しくなってきました。 私は6月7日付と15日付の「ろんだん」欄で、繰り返し総理の「加憲」案には反対してきましたが、憲法改正を1日も早く実現してほしいという点では同じであり、安倍総理には何とかして態勢を立て直して改憲を実現してもらいたいと思っています。  ●「象徴...

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 私の6月7日付寄稿に対して、西修先生から光栄にも反論(同12日付)をいただきました。それについて、さらに私の考えを述べたいと思います。  私は、西先生の憲法9条についての解釈には全面的に賛成です。というより、私の9条の解釈は、西先生や他の同様の解釈の先生方の教えを受けて、西説に立っているのですから当然です。66条2項についても私は西説に立ちます。9条2項の交戦権否認が、自衛権の放棄にはならない...

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 比較憲法学の権威、西修教授による5月22日付の「改憲発議にウイング広げた総理の提案を評価す」について、私も意見を述べたい。  西教授は、安倍晋三総理が国会での改憲論議の低調さにしびれを切らして2020年を目標年に改憲すると言ったことを評価し、2020年ではなく、2019年でもよくはないかと述べる。賛成です。  また、総理が改憲の項目として自衛隊の存在と教育の無償化をあげたことについて、国家緊...

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 2月14日、文部科学省は次期学習指導要領の改定案を公表し、パブリック・コメントを募集している。  文科省の左翼的体質はかねてから指摘されていたことではあるが、今回驚いたことに聖徳太子を抹殺しようとしていることが明らかとなった。  中学校学習指導要領には、「『律令国家の確立に至るまでの過程』については、厩戸王(聖徳太子)の政治、大化の改新から律令国家の確立に至るまでの過程を、小学校での学習内容...

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 9月19日付の産経新聞が、いわゆるワンセグ訴訟ニュースに関連して、NHK受信料制度は制度疲労を起こしていると報道していましたが、そのとおりです。  この受信料制度は、私の知る限り世界で我が国しかない制度です。  放送法は、受信設備を設置した者は、NHKと「その放送の受信についての契約をしなければならない」と定めています(64条1項)。「契約をしなければならない」という日本語も変で、私は、これ...

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 11月3日は明治天皇の誕生日で、戦前は明治節と呼ばれた祝日であった。我が国は戦争に負けて連合国軍(アメリカ軍)に占領され、占領軍は、祝日についても残すものと残さないものとを選別した。  明治節は世論調査で日本人がもっとも残してほしい祝日の一つであった。もう一つ希望が多かったのは紀元節(2月11日、昭和41年から「建国記念の日」)であった。占領軍は、紀元節は残すことを許さず、明治節は、「自由と平...

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 7月14日付朝刊の各紙トップ記事は、今上陛下が「生前退位」の御意向を宮内庁関係者に伝えていたと報じる内容であった。宮内庁は、そのような事実はないと否定しているので、真偽のほどはわからない。  生前退位ということになれば、当然、皇室典範の改正が必要になる。ただ、陛下の御公務が多く、御高齢に対する健康への配慮が必要であるということが理由なら、摂政を置くなど、現在の皇室典範の規定内でも御負担軽減の...

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国基研副理事長・弁護士 髙池勝彦    3月9日、大津地裁の山本善彦裁判長は、1月から2月にかけて再稼働した福井県高浜町にある関西電力高浜原発3、4号機について、滋賀県の住民29人が申し立てた仮処分を認めて、運転差し止めを命じる決定を出した。これは、わが国司法の歴史に汚点を残す一つの事件と言ふべきである。  明治時代、後に大津事件と呼ばれる大事件が起きた。明治24年(189...

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国基研副理事長・弁護士 髙池勝彦    11月28日、NHK番組の偏向を訴へた集団訴訟の東京高裁判決があり、NHK敗訴の逆転判決が出た。これは、平成21年4月5日放映されたシリーズもの「JAPANデビュー」の第1回「アジアの“一等国”」の余りに偏った内容に憤激した主として日本人と台湾人の合計1万335人がNHKを相手に起こした民事訴訟の高裁判決である。原告が1万人を超えたのは...

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