公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

島田洋一の記事一覧

 10月31日、ナンシー・ペロシ米下院議長は、トランプ大統領の弾劾訴追に向けた調査を開始する旨の決議案を本会議採決に掛け、232対196の賛成多数で承認された。例によって「トランプ氏が追い込まれつつある」との報道や解説を多く目にするが、事実はむしろ逆である。  まず10月31日の採決で共和党側は1人の造反者も出さず、下院議員全員が弾劾はおろか調査すら不要との意思を示したことだ。民主党優位の下院で...

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 10月22日の即位礼正殿の儀における天皇皇后両陛下の立派な立ち居振る舞いを見ていて、中国の一段のファシズム化、対外膨張を押し進める習近平国家主席に対し、宮中晩餐会の場で「心から歓迎する」おことばを政府は強いてはならないとの思いを強くした。国賓招待は取り消すべきだろう。  これがアメリカなら、「国賓待遇で」という話が出た途端、有志議員が反対決議をまとめ、時を経ず超党派、圧倒的多数で議会を通過する...

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国基研企画委員兼研究員・福井県立大学教授 島田洋一    米国の人気トークラジオのホスト、ラッシュ・リンボー氏は、現在の米国の政治状況を「冷内戦」(Cold Civil War)と評している。トランプ大統領支持陣営と反トランプ陣営がゼロサムゲーム的闘争をエスカレートさせ、建設的議論が全く成り立たない状況を指す。  保守派のリンボー氏にとっては、トランプ支持勢力が冷戦時代の米国、...

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 トランプ米大統領が9月18日、辞任したボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の後任に、ロバート・オブライエン人質問題担当大統領特使を任命した。日米関係のさらなる緊密化に貢献して欲しいところだが、期待と共にいくつか懸念もある。  ●候補5人で最も安全な存在  オブライエン氏はポンペオ国務長官の下で、2018年5月以来、トルコ、リビア、イエメンなどで拘束された米国人の解放交渉に当たってき...

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国基研企画委員兼研究員・福井県立大学教授 島田洋一    ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)がトランプ政権を去った。ボルトン氏の存在は特に北朝鮮問題で大きかった。ボルトン氏は理念の明確なハードライナー(強硬派)というに留まらず、政権幹部中、唯一と言ってよい大量破壊兵器拡散防止の専門家であった。ブッシュ政権(2代目)では国務次官(軍備管理・拡散防止担当)を務め、その後、国連...

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 米紙ワシントン・ポスト9月4日付に、原発に関する興味深い論説が載った。筆者は常連コラムニストのヘンリー・オルセン氏。タイトルは単刀直入に「原子力を無視する候補者は信用するな」(Don’t trust candidates who ignore nuclear power)である。日本にも参考になる、というより、日本にこそ一層当てはまる論点が多々ある。コラムの骨子を紹介しておこう。  ●大統...

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 ジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)がトランプ大統領に解任されるのではないかという観測が盛んである。人事の機微は外からは窺い知れない。ここで予想めいたことを書いても意味はないだろう。  ボルトン解任論は二つの点を強調している。一つは、イランへの軍事攻撃を主張するボルトンは、中東を大混乱に陥れると同時に中国を間接的に利しかねない「目の見えないタカ派」であり、大統領も遂に見限らざるを...

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国基研企画委員兼研究員・福井県立大学教授 島田洋一    安倍晋三首相が北朝鮮の独裁者金正恩氏と「ただ会うだけでは意味がない」から「無条件で会う」へ表現を変えたことが、宥和姿勢への転換ではないかと一部に懸念を呼んでいる。しかし、安倍首相はトランプ米大統領を通じ、「拉致被害者は全部で13人、うち8人は死亡」という北朝鮮の従来の説明は受け入れられないことなど、対北朝鮮支援の「条件」を...

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国基研企画委員兼研究員・福井県立大学教授 島田洋一    安倍政権は、欧州連合(EU)と共同で11年間続けてきた、国連人権理事会への北朝鮮非難決議案の提出に今年は加わらない方針を表明した。  拉致問題解決に向けた交渉の環境づくりという意図があるのだろう。理念に疑念を生じさせても敢えてこの行動を取ったことによって、日朝首脳会談の可能性は高まるかも知れない。しかし、それは北朝鮮の金...

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 2月27日の産経新聞朝刊に、アメリカの元朝鮮半島和平担当大使ジョセフ・デトラニ氏のインタビュー記事が載った。ちょうどベトナム・ハノイで2回目の米朝首脳会談が始まったタイミングであり、米国の北朝鮮問題「専門家」の平均的思考を知る上で興味深い。  デトラニ氏は20数年の米中央情報局(CIA)勤務を経て、六者協議担当特使、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)米国代表などとして北朝鮮の核問題に関わっ...

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 2月19日、トランプ米大統領と文在寅・韓国大統領が電話会談を行い、韓国大統領府によれば、その中で文氏は、北朝鮮の非核化措置を引き出すため、南北の鉄道・道路連結や経済協力事業を活用して欲しい、それが「米国の負担を減らせる道だ」などと強調したという(産経、2月20日)。核兵器を温存しつつ周辺的措置で制裁緩和を勝ち取っていくという北の作戦をバックアップする立場を改めて示したわけである。  ●日米...

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国基研企画委員兼研究員・福井県立大学教授 島田洋一    トランプ大統領の一般教書演説を日本から見ていて改めて感じたのは、アメリカのリーダーシップの重要性である。  外政分野でトランプ氏が最初に触れたのは、知的財産窃取など中国の国家ぐるみの不正行為をやめさせるとの決意だった。日本も長年被害を受けてきた当事者である。しかし日本政府は手をこまねくばかりだった。「中国共産党のスパイ機...

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 ベネズエラ情勢が緊迫している。  反米を声高に掲げたポピュリスト左翼のチャベスの死後、大統領職を継いだマドゥロは、経済が混乱し社会が不安定化する中、野党連合が多数を占める国会の権限を奪う反憲法的措置を次々打ち出してきた。  これに対し今年1月23日、グアイド国会議長(35)が自ら暫定大統領に就任すると宣言、米国やカナダ、中南米諸国の大半が直ちにこれを承認した。一方、あくまでマドゥロ支持を打ち...

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 NHKのアメリカ報道の不見識と偽善性については、これまでの「ろんだん」でもしばしば指摘してきたが、2018年12月16日夜の「7時のニュース」がトップで扱った「移民の7歳少女 アメリカで拘束後に死亡」も呆れざるを得ない内容だった。まるで米当局が殺したと言わんばかりの構成で、何でもトランプ批判に結びつける姿勢も幼稚なほどの安易さであった。  ●少女の死をトランプ批判に  悪しき見本として文...

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 日本企業に戦時朝鮮人労働者への賠償支払いを命ずる判決が韓国で相次いでいる。これに対し、国際裁判に訴えるべきであり、日本の勝利は間違いないとの声が政府内外で聞かれる。しかし、国際司法の場に持ち出す上では慎重な検討も必要だ。  外務省からは、政治家に対し次のようなレクチャーも行われているらしい。  ≪2014年にオーストラリアが日本を国際捕鯨取締条約違反で訴えた裁判で、国際司法裁判所(ICJ)は...

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 朝鮮人の戦時労働問題で、日本企業に賠償を命じた韓国大法院の判決を受け、政府は韓国側を国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方針だという。  日本の勝訴は「100%確実」といった楽観論が政府内外から聞こえてくるが、猪突猛進は危ない。現に日本が合理的な主張をしたにも拘わらず敗訴した、わずか4年半前の事例がある。  2014年3月31日、オーストラリアが日本を国際捕鯨取締条約違反で訴えた裁判で、ICJ...

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 11月5日付の「今週の直言」で、西岡力氏が、朝鮮人の戦時労働を「日本企業の反人道的不法行為」だとした韓国最高裁の判決を批判した上、「ところが日本では、政府も、多くのマスコミや識者も、その事実認識が間違っていることを批判しない」と指摘している。  ●議論が本筋逸れていないか  そして「このままでは、『過酷な強制労働をさせたことは事実だが、日韓はそれへの補償が1965年の協定で終わっているの...

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 アメリカ政治に関するNHKのニュースは、民主党支持の米主流メディアの報道を受け売りしたものが大半である。これに依ってアメリカ認識を形成すると確実に事態を見誤ることになる。  いつも強調することだが、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、3大テレビネットワーク、CNNなどの主流メディアに加え、共和党主流派に近いウォールストリート・ジャーナル、共和党保守派に近いFOXニュース、草の根保守に強...

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 中国との事実上の「新冷戦」を宣言したペンス米副大統領演説(10月4日)の衝撃波が拡がる中、10月10日、米司法省が中国の政治警察兼情報機関である国家安全部の工作員を経済スパイ容疑で逮捕、起訴したと発表した。米政府当局が中国情報機関の正規職員を、実名を挙げた上で訴追したのは初めてである。  いずれにせよ米政府は、中国との「新冷戦」を戦い抜く決意を固め、戦いの手法の多様化にも乗り出したと言える。 ...

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 ポンペオ国務長官が新任のスティーブン・ビーガン北朝鮮担当特使を伴って会見し、「彼と私は来週、目的に向かってさらなる外交的進展を得るため、訪朝することになる」(He and I will be traveling to North Korea next week to make further diplomatic progress towards our objective. )と発表したのが8...

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