公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

松本尚の記事一覧

武漢ウイルスのオミクロン変異株の拡がりは1日10万人を超える感染者数を記録するに至っているが、ようやくそのピークを迎えたようである。筆者は1月12日付の「ろんだん」において如何に人と人の接触を低減できるかが対策の主眼であることに言及した。その後、1月21日に厚生労働省のアドバイザリーボードは、「オミクロン株の特徴を踏まえた効果的な対策」を発表し、感染リスクの高い場面と場所に焦点を絞った“人数制限”...

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中国武漢に端を発するコロナ禍も足掛け3年となる。国内では武漢ウイルスのオミクロン変異株による第6波が急速に拡大しており、政府は再びのまん延防止等重点措置や緊急事態宣言発出のタイミングを伺う状況に曝されている。しかしながら、再三の飲食店の営業時間短縮や国民の行動制限を行えば経済活動の回復は遅れる一方である。実際、米国では2020年7-9月期以降、ユーロ圏では2021年1-3月期以降、実質GDPは回復...

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日本医科大学特任教授 松本尚    武漢ウィルスの感染者数が再び急増している。その原因を東京五輪の開催と結びつける論調もあるが、無観客と「バブル方式」(選手など五輪関係者と外部との接触遮断)を考えれば、そういった批判に明確な根拠があるとは思えない。周知の通り、ワクチン接種により高齢者の死亡者、重症者の数は激減しており、7月29日の東京都のデータでは新規感染者の83%は40歳代以下...

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日本医科大学教授 松本尚    武漢ウイルス感染症による「annus horribilis」(ひどい年)もあと20日余りである。この間、メディアは不安を煽るような報道を続け、結果、国民はこの感染症をおぞましい疫病のように扱うようになった。そろそろ冷静に現状の対応策を再考すべきである。  集中治療室(ICU)の病床が逼迫ひっぱくしているといわれる。確かに重症患者が集中する一部の医...

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