公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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国基研企画委員兼研究員 冨山泰    米国防総省が11月3日発表の報告書で明らかにした中国の軍事力のうち、日本の安全保障にとりわけ重大な影響を及ぼすのは、現在のミサイル防衛システムで迎撃できない極超音速ミサイルが日本本土を射程内に収める形で配備されたことである。日本は、核搭載可能なこの新型ミサイルの脅威に目覚め、速やかに対策を講じねばならない。  ●中国が台湾対岸にDF17...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    岸田文雄首相は11月2日、英グラスゴーで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に出席し、アジアなどの脱炭素化に最大100億ドル(約1兆1000億円)の追加支援を表明した。しかし動画を見る限り、スピーチを行った会場は閑散としていた。会議ではむしろ「脱石炭」が議論の焦点になり、40カ国余りが合意したが、太陽光...

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産経新聞月刊正論発行人 有元隆志    衆院選で自民党は解散時よりも議席数を減らしたものの、国会を安定的に運営できる絶対安定多数を単独で確保した。さらに自民、公明の両与党と、公約に憲法改正の方向性を明記した日本維新の会、国民民主党を加えると、改憲勢力は憲法改正発議に必要な310議席を優に超えた。政権発足から間もない岸田文雄首相は、選挙戦で公約したように「憲法改正を実現すべく最善の...

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国基研理事・北海道大学名誉教授 奈良林直    中国や北朝鮮など周辺諸国が極超音速ミサイルの開発を加速し、日本への軍事的脅威を増す中で、我が国には日本を脅かすミサイルに対する防衛システムを構築できる先端科学技術がある。しかし、日本学術会議による軍事研究禁止が足かせとなって、その技術を活用できない。今ほど学術会議の抜本的見直しが必要な時はない。  ●周辺国で進む極超音速兵器の...

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国基研評議員兼企画委員 太田文雄    北朝鮮は19日、大気圏内で変則軌道を描く弾道ミサイルを潜水艦から試験発射した。先月28日には極超音速兵器(Hypersonic Glide Vehicle=HGV)とみられる火星8型ミサイルを陸上から発射している。  変則飛行が特性のHGVは、弾道ミサイル防衛網を突破できるいわゆるゲームチェンジャーとして、ロシアが1990年代後半から開発...

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産経新聞月刊正論発行人 有元隆志    衆院選は政権選択の選挙である。単独で衆院定数(465)の過半数(233人)に達する候補者を出している自民党と立憲民主党の公約を比較したい。結論から言うと、日本共産党と多くの選挙区で候補者を一本化して政権獲得を目指す立憲民主党には、政権を担う資格はない。外交・安全保障政策を見ても明白である。  ●「普天間県外移設」の教訓  立憲民主党...

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国基研企画委員兼研究員 大岩雄次郎    31日投票の総選挙で、経済政策に関する重要論点は「成長」と「分配」をめぐる与野党の立ち位置の違いである。日本経済が30年近くに及ぶ低成長に喘ぐ中、立憲民主党の枝野幸男代表は、かつての民主党と同じ轍を踏むことを厭わず、「分配なくして成長なし」を掲げる。  ●成長こそがパイを拡大できる  経済成長が先か、所得分配が先か、と問われれば、...

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国基研評議員長・尚美学園大学名誉教授 梅澤昇平    総選挙に突入したが、甘利明自民党幹事長の発言は本質を突いている。「自由民主主義の政権と、共産主義が初めて入る政権のどちらを選ぶかの政権選択だ」と。  共産党は、初めて政権参加の可能性を秘めた選挙と見て、候補者調整で立憲民主党に大幅に譲った。共産党が目標とする比例区850万票獲得を捨てた背水の陣だ。立憲の枝野幸男代表は連立政権...

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国基研企画委員兼研究員 冨山泰    10月初め、中国が多数の軍用機を台湾近くに飛来させた。台湾海峡の平和と安定を損ねる中国の行動に対し、日本政府は反応が鈍く、毅然とした態度を取らなかった。これでは、「中国に対して主張すべきは主張する」(所信表明演説)という岸田文雄首相の言葉がうつろに響く。岸田新政権の中国外交は先が思いやられる。  ●驚くべき日米の反応の違い  台湾南西...

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国基研副理事長 田久保忠衛    自民党内でもハト派と見られてきた岸田文雄新首相が「少なくとも(党総裁の)任期中に、時代の変化に対応した改憲をしっかり進めるべきだ」と述べた(9月17日の記者会見)。安倍晋三元首相の下で作成された①9条への自衛隊明記②緊急事態条項の創設③参院選の合区解消④教育の充実―という4項目の改正を実現したいとの熱意を表明したものだ。改憲を望む人々にとっては勇...

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