【第1320回】トランプ新戦略と日本の針路
国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文 米国の国家安全保障戦略(NSS)が公表された。名称こそ「戦略」だが、脅威に関する情勢分析は極めて少なく、ロシア・ウクライナ戦争への言及はわずかで、北朝鮮には一切触れていない。権威主義国に対する批判はなく、自由民主主義陣営のリーダーたる米国のイメージは潰ついえてしまった。この文書は「戦略」というより、経済・貿易に重点を置く第2次トランプ...
【第1319回】日米連携で中国との情報戦を戦え
国基研企画委員兼研究員 冨山泰 台湾有事に米軍が介入する場合、日本の集団的自衛権行使を発動する「存立危機事態」になり得るという高市早苗首相の国会答弁をめぐり、激しい中国の情報戦が展開されている。その情報戦に日本や欧米のメディアも操られ、トランプ米大統領が高市氏に自制を求めたとの報道が拡散している。台湾問題で日米分断をもくろむ中国の戦略に、日米両国政府は連携して反撃する必要が...
【第1318回】中国、初の原子力空母の建造開始か
国基研研究員 中川真紀 中国遼寧省大連市にある造船所で中国4隻目の空母とみられる大型船舶の建造が進んでいる。衛星画像から、原子炉格納容器用の枠と類似した枠が設置されたことが確認され、中国が初の原子力空母の建造を開始した可能性が大きい。 ●船体内部の枠、原子炉格納容器用と酷似 建造場所は大連船舶重工集団有限公司が保有するドックであり、中国国産空母1番艦(保有空母と...
【第1317回】中国の対日経済威圧に過剰反応は無用だ
国基研企画委員・産経新聞特別記者 田村秀男 中国の習近平政権は高市早苗首相の「存立危機事態」発言の撤回を求め、矢継ぎ早に対日威圧策を繰り出す。中国人渡航自粛要請、日本産水産物の輸入停止などだ。さらに日本の産業界は、ハイテク産業に不可欠なレアアース(希土類)の供給制限が一段と強化されることを恐れる。 日本が留意すべきは、習政権の経済威圧は相手を分断し、弱体化させるための情...
【第1316回】ゴリアテの圧力はしなやかに打ち返せ
国基研企画委員兼研究員 湯浅博 巨人戦士ゴリアテを怒らせた日本は、中国の威圧をしなやかに打ち返す柔軟対応戦略で向き合うべきだろう。旧約聖書の物語では、羊飼いの青年ダビデが応戦に使ったのは、手元にある投石縄の一撃だった。高市早苗政権はゴリアテ中国が振り下ろす大槍をかわしつつ、手元の対中抑止力を着々と強化すべきだ。中国の軍事的圧力に対しては、逆にこれを利用し、歴代政権ができなか...
【第1315回】中国新空母、第2列島線での作戦可能に
国基研研究員 中川真紀 11月5日、中国南部戦区に位置する海南省三亜の海軍基地において、中国海軍3隻目の空母である「福建」が就役した。艦載機の発艦が中国初の電磁カタパルト式であり、第1列島線(日本から台湾、フィリピンにいたるライン)を越えての作戦が可能であり、中国が目指す遠海防衛型海軍への大きな一歩となる。 ●台湾有事で米軍の接近阻止 中国は既に2隻の空母を保有...
【第1314回】存立危機事態への言及が抑止力
国基研企画委員・元陸上幕僚長 岩田清文 11月7日からの衆院予算委員会で、立憲民主党の岡田克也議員(元外相)らが高市早苗首相に対し、日本が戦争を始めるかのような質問を繰り返した。その結果、中国が過剰に反発し、外交的緊張を高める事態となった。責任の所在を問うならば、それは答弁した首相ではなく、挑発的な質疑を行った側にある。 ●日本防衛へ当然の意思表示 7日の予算委...
【第1313回】中国人の訪日自粛は望むところだ
国基研企画委員・元防衛庁情報本部長 太田文雄 高市早苗首相の国会における台湾有事における存立危機事態発言に対して、中国政府は自国民に訪日自粛を求めた。日本にとってこの状況は、ビジネスや観光に「影響が出かねない」(朝日新聞)などと言って右往左往するようなものではなく、むしろ望むところだとの認識を持つべきだ。 ●中国人の「爆買い」時代は終わった 新型コロナの大流行前...
【第1312回】中国の駐大阪総領事を国外追放せよ
国基研企画委員・産経新聞特別記者 有元隆志 中国の古典は礼節を重んじることを強調する。『論語』にも「礼にあらざれば見ず・聞かず・言わず・動かず」との有名な一節がある。「礼に適かなわないことは見たり聞いたり、言ったり行動したりしてはならない」という意味だ。 その中国から派遣された外交官が、任地国の首相に対して「汚い首は斬ってやるしかない」と、Xに投稿した。高市早苗首相の台...
【第1311回】訓練から台湾侵攻への転換可能―中国軍機関紙
国基研研究員 中川真紀 中国人民解放軍機関紙「解放軍報」はこのほど、中国軍の統合訓練が深化し、訓練から直ちに戦争へ転換することが可能という記事を第1面に掲載した。台湾を威圧するとともに、中国軍人の一人ひとりにいつでも台湾に侵攻できる準備と覚悟を求めたと言える。中国の戦争準備は物理的にも精神的にも着々と進んでいる。 ●統合演習は戦争準備 記事は10月9日付で、「新...





