公益財団法人 国家基本問題研究所
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今週の直言

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産経新聞台北支局長 矢板明夫    米民主党のバイデン前副大統領が7日、大統領選挙の勝利宣言を行った。「開票に不正があった」と主張するトランプ大統領(共和)との法廷闘争を控え、米国の混乱はしばらく続きそうだが、中国の習近平国家主席はバイデン氏の当選確実に胸をなで下ろしているに違いない。トランプ政権との約2年にわたる対立で、習政権は内政、外交ともに大きなダメージを受け、中国の外交関...

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国基研理事・東京工業大学特任教授 奈良林直    10月26日、菅義偉首相は所信表明演説で、「2050年までに二酸化炭素(CO2)の排出を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指す」と宣言した。この基本方針には野党も表立って反論できない。加えて、菅首相は「安全最優先で原子力政策を進める」と明言した。脱炭素化に原子力発電所が必要なことをにじませ、安全な原発の新増設への端緒をつくろうとす...

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産経新聞台北支局長 矢板明夫    台湾の蔡英文総統は10月31日、国防部長(国防相)や外交部長(外相)ら政権の主要幹部が出席する「国家安全会議」を開き、台湾海峡で軍事的緊張が高まっていることについて「様々な事態を想定して、万全な準備を行うよう」と指示した。  中国軍は今年夏以降、台湾海峡周辺で軍事演習を何度も実施しただけではなく、軍用機を台湾の防空識別圏(ADIZ)に頻繁に侵...

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国基研理事・北海道大学名誉教授 奈良林直    「学術会議こそ学問の自由を守れ」と題した10月5日配信の「今週の直言」は大きな反響を呼んだが、今回はその続報として、日本学術会議を事実上乗っ取り、学術会議の権威を使って我が国の防衛研究を阻害してきた左翼組織の実態を明らかにしたい。  この組織は、大学での軍事研究に反対する団体と個人が参加して2016年9月に設立された「軍学共同反対...

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国基研企画委員兼主任研究員 湯浅博    菅義偉首相の先週の東南アジア訪問は、中国を念頭に「自由で開かれたインド太平洋」の修辞に貫かれていた。菅首相は安倍晋三前首相が敷いたレールの上で、日米豪印4カ国安全保障対話(クアッド)を動かし、初外遊によって東南アジア諸国連合(ASEAN)中核国との連携を強化した。中国の習近平政権が周辺国への露骨な圧力外交をやめない限り、4カ国以外にも枠組...

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ビベカナンダ国際財団所長 アルビンド・グプタ    インドが今年の「マラバール」合同海軍演習にオーストラリアを招いたのは、画期的な決定だった。日米豪印4カ国が東京で外相会議を開いた直後の招待である。マラバールは1992年に米印間で始まり、2015年に日本が正式に加わった。豪州もやがてマラバールの正式メンバーとなりそうだ。  ●インドが安保協力へ大転換  豪州はかなり前から...

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日本学術会議元副会長・東京大学名誉教授 唐木英明    日本学術会議(日学)は連合国軍総司令部(GHQ)内の左派の支援により1949年に国の機関として発足した。初代会員選出では激しい選挙運動が展開され、共産党シンパの研究者が多数当選し、政府と対決するその後の方向が決まった。50年にGHQはレッドパージを実施したが、日学に影響はなかった。  ●改革進まず反政府に先祖返り  ...

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国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授 西岡力    日本学術会議の存在意義について議論が盛り上がっている。学術会議を設立した日本学術会議法は1948年に制定された。当時、連合国軍総司令部(GHQ)は日本を世界平和の敵と見て、2度と世界に立ち向かえない弱い国にすることを目標としていた。  GHQが草案を作成し、前年に施行された憲法の前文には「日本国民は、(略)政府の行為によつ...

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インド政策研究センター教授 ブラーマ・チェラニー    日米豪印4カ国の安全保障対話(クアッド)が中国の強権的な政策と侵略的な行動に応じて進化しつつある。最近の東京での4カ国外相会議が明確に示したように、インド太平洋の弱い多国間安全保障構造の強化に役立てるため、4カ国がクアッドを正式な機構にする方向へ動きつつある。  クアッドは具体的な安全保障体制へ変化するだろうか。日米豪は既...

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ビベカナンダ国際財団所長 アルビンド・グプタ    10月6日の東京での日米豪印4カ国外相会議は、インド北西部のラダック地区で中印両軍が対峙する中で開かれただけに、インドで大きな関心を呼んだ。9月のモスクワでの中印外相会談や軍団司令官レベルの数次にわたる協議にもかかわらず、中印両軍の対峙は続き、両国間の緊張は高まっている。  以前と同様に、4カ国外相は共同声明ではなく、個別に声...

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