2011年10月の記事一覧
メタンハイドレートなどに期待 広谷司
原発は、基本的に電力というエネルギーを私たちが確保するための一手段にすぎない。とするならば、電力を確保する方法としてどれが一番よいのかをさまざまな角度から検討する必要があるということになります。現時点では、原発にはそれなりのメリットがありますが、将来的にはそのメリットが失われる確率が高いと私は考えています。 その根拠は、レーザー核融合とメタンハイドレートの2つです。レーザー核融合はまだ先の技術...
人災は防げるのか 石浜直樹
研究所の方針に深く感銘を受けている者です。近々会員になりたいと考えています。しかし、「選ぶべき道は脱原発ではありません」には疑問があります。福島の原発事故は人災だったということですが、人災はあらゆる事故に言えることで、完全に防ぐ事は不可能とおもいます。であれば、やはり時間をかけてでも自然エネルギーへの転換が必要と考えますが如何でしょうか。...
放射性廃棄物の処理はどうする? 相馬孝亘
かねがね尊敬申し上げる櫻井様。「原発維持」とのご意見ですが、放射性廃棄物や使用済み核燃料の処理技術・管理方法が合意されていない段階で、原発を稼働させることは本来許されるべきではありません。 製造責任は遠い将来も予測し、安全が確保されねば無責任と言わざるを得ません。現在のエネルギー源として原発は大変役立つからといって、「副産物」を無視するのはおかしい。長い将来にわたって放射性廃棄物の安全が確保で...
短絡的な脱原発はおかしい 岡裕太郎
「原発をどうする」を議論するに当たり、短絡的、感情的な考えは極力避けるべきでしょう。そのためには、福島原発事故の真相解明と、導入から今日までの運用の経緯を白日の下にさらすことをひるんではいけない。ただ、返す返すも残念なことだが、広島・長崎で原爆を経験した我が国は他国よりも原発事故予防に関しては念には念を入れてほしかった。 資源に乏しい我が国が自立していくのに、原子力は手放してはいけない技術でしょ...
安全な原発はあるのか 濱崎泰彦
新聞意見広告「選ぶべき道は脱原発ではありません」を拝読しました。私はエネルギーを原発に依存するのは反対です。原子力の平和利用と銘打って始まった原子力発電は今までは安全に運用されてきました。でも、東日本大震災が発生して、安全な設備を構築することの困難さを実感したのではないかと思います。今回は無事だった女川原発が次の地震で崩れないと保証できますか。御前崎原発の、小浜原発の地震が起きた時を想像すると恐...
犠牲の受け入れが必要な時もある 岩崎良二
国運を左右する判断においては、払う犠牲は大きくとも、国民はそれを受け入れなければならないことがある。好むと好まざるとにかかわらず、日清・日露の戦勝が我が国をいわゆる一等国に押し上げたが、その代償として夥(おびただ)しい犠牲を払った。この場合、庶民が厭戦(えんせん)気分になることは致し方のないことであろう。しかし、国家としては選択せざるを得ない判断ではなかったか。資源、エネルギー、食糧、国防、外交...
原発容認の価値観と哲学を問う 会員 高橋憲一
岩崎良二氏の主張は、車も資本主義も便益であるからその利便の対価を支払えと述べている。それは極論すれば命を奪っても致し方ないとの立場を選択し、その犠牲はやむを得ないとすることだが、果たしてご自身がその対象者となっても貫ける自信がおありなのか。 原発事故と自動車事故や資本主義の弊害は次元の異なる問題ではなかろうか。自動車事故は及ぼす範囲が狭く、資本主義の弊害は修正が可能である。自動車事故は機能や構...
利便には犠牲を伴う 岩崎良二
物事には全て陰陽があり、便益をもたらすものはその効用に比例して害悪ももたらすものである。この理(ことわり)は万古不易の理であり、我々が営む文明生活ももちろん例外ではない。モータリゼーションが年間1万人余の犠牲者を出し、もっと言えば資本主義は年間3万人余の自殺者を生み出している。 資源のない我が国が、効率的で大量のエネルギーを安定的に長期にわたり確保するためには、原発は外すことのできない選択肢であ...