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2022.09.06 (火) 印刷する

月例研究会 「世界地殻変動の中の米中関係と日本」開催

9月5日(月)、国家基本問題研究所は、定例の月例研究会を東京・内幸町のイイノホールで開催。いまだ武漢ウイルス変異株の影響が継続し、前回に続き徹底した対策を施しながらも、満員近い参加を得た。

今回のテーマは「世界地殻変動の中の米中関係と日本」。登壇者は、西村康稔・経済産業大臣、加藤康子・元内閣官房参与、細川昌彦・明星大学教授で、櫻井よしこ理事長の司会で進行。

冒頭、西村大臣が基調講演を約1時間実施後、政務多忙により途中退場するまで加藤氏、細川氏、櫻井理事長と議論を交わした。西村大臣退場後、登壇者はフロアーの参加者とともに経済安保の諸課題について意見交換した。概要は以下のとおり。

【概要】
西村康稔経済産業大臣:
冒頭、日米同盟の絆をことのほか大切にした故安倍元総理との逸話を紹介しつつ、故人との深い縁について語った。また、米国留学時代には日米半導体摩擦後の湾岸戦争で日本がカネだけの貢献に終わり口惜しさを味わったという。しかし、安倍政権が成し遂げた集団的自衛権の一部行使可能により、米国のトランプ元大統領と一緒に護衛艦「かが」に乗艦するほど、日米関係は大きく前進した。米中対立の時代となった現在、日本はアジア諸国と米国の橋渡し役になることが期待され、同時にサプライチェインの強靭化も求められる。

さて、エネルギーは国家経済の命運を握る。現下の国際情勢は安保直結型のエネルギー危機にあり、資源の無いわが国にとり原子力発電の利活用は重要だが、その際安全性の確保は必須だ。そのため新しい技術を取り入れ、より安全性の高い次世代炉を開発することも必要である。

加藤康子元内閣官房参与:
国家にとってエネルギーが大事だという西村大臣の言葉に勇気づけられた。いま日本の産業に電気料金の高騰がダメージを与えている。例えば、製鉄会社の電気料金は月8億円といわれ、高騰前に比べ倍増した。発電価格が高くなる再生可能エネルギーに国が投資した結果がこれでは本末転倒と言わざるを得ない。安価な原子力により日本の産業を活性化すべきだ。

細川昌彦明星大学教授:
経済安保の観点でサプライチェインの強靭化は経済安保推進法の成立である程度評価できる。しかしこれは平時の法でしかない。必要なのは有事の体制である。日本版の米国国防生産法や中国などによる経済の武器化への対抗措置などを用意することが抑止力になる。

他方、電力逼迫の原因は、電力自由化と再生可能エネ偏重政策である。これを根本から制度設計し直す勇気を行政に求めたい。

櫻井よしこ国基研理事長:
安倍元総理なきいま、日本国は世界地殻変動という国難の中にあり、力強いリーダーシップを西村大臣には期待したい。本日の議論は時間的制約で途中となったが、経済安保の重要性が垣間見えたのではないか。日本経済再生のためには、さらに深堀する必要があると感じた。これからも国基研は日本復興のため尽力していきたい。

詳細は後日、「国基研だより」や国基研ホームページで紹介します。ご期待ください。

(文責 国基研)