公益財団法人 国家基本問題研究所
https://jinf.jp/

提言

  • HOME
  • 提言
  • 【緊急提言】 「再エネの主力電源化」はやめて、 「原子力の最大限活用」に舵を切れ
2024.09.09 (月)

【緊急提言】 「再エネの主力電源化」はやめて、 「原子力の最大限活用」に舵を切れ

令和6年9月9日
国家基本問題研究所
エネルギー問題研究会

政策提言

「再エネの主力電源化」はやめて、「原子力の最大限活用」に舵を切れ

 電力なくして国家の成長はない。十分な電力と、安価で安定した電力供給は国の成長の基本であり、豊かな国民生活、健全に成長する産業経済の社会インフラとして最も重要だ。しかるに、太陽光や風力など再生可能エネルギー比率の増大に伴い、国民生活に多大な負担がかかっている。
 日本のエネルギー自給率は13%台(2021年度)にとどまり、先進国の中でも極めて低い。我が国のエネルギー安全保障は極めて脆弱となっている。そうしたなかで、再エネ比率を高めると電気料金の高騰は避けられない。生活弱者や子育て世代は生活を脅かされる。すべての産業は国際競争力を削がれ衰退する。原子力発電の最大活用によって、このような問題は解決され、国民生活にやさしく産業を力強く支えるエネルギー供給が安定化する。
 上記の観点から、気候変動対策を優先した第6次エネルギー基本計画に代わって、第7次エネルギー基本計画では国民経済を最優先に、国土保全やエネルギー安全保障の視点も入れた、現実的かつ経済合理性を高くすべきだ。国家基本問題研究所(国基研)では以下の緊急提言を行う。

1 再エネの主力電源化をやめよ
(1) 再エネには物理的・経済的限界がある
(2) 再エネは国民負担を増大させ、財政を圧迫する
(3) 現行の再エネ目標(36~38%)は画餅だ

2 原子力の最大限活用に舵を切れ
(1) 福島第一原発事故の教訓を基に採られた、世界一の安全対策を国民に周知せよ
(2) 我が国の優れた原子力技術輸出及び温暖化防止策を国はもっと支援せよ
(3) 国は革新軽水炉の新増設を早期に実現させよ

3 国は原子力推進のため積極策をとれ
(1) 新たな電源開発を進めよ
(2) 電力会社の投資を促す政策を立案せよ
(3) 原発増設が進むまで高効率火力発電を活用せよ

4 原子力規制委員会を正常化せよ
(1) 原子力規制委員会の抜本的改革で、行政手続法を順守させよ
(2) 経済産業相の権限と責任を強めよ
(3) 再処理施設の運転を急げ
(4) 高レベル廃棄物の地層処分地選定に、多くの自治体が参加できる環境を整備せよ

 

全文PDFはこちらから

詳しい解説はこちら