9月18日、今月の総合安全保障プロジェクト月次報告会を開催した。
冒頭、岩田副理事長から戦後80年の国際秩序が崩壊し、台湾有事の生起可能性が増大していること、その中で日本として注視すべきは中国の侵攻準備状況の他、台湾の状況(中川研究員担当)や米国の関与の程度(吉田氏担当)であるとの説明を受け、まず、中川真紀・国基研研究員が台湾で実施された軍事演習「漢光演習42号」の模様について報告。引き続き、吉田正紀・元防衛大臣政策参与が、前回岩田副理事長が行った台湾の重要性に関する報告を踏まえ、「トランプ2.0の台湾政策の揺らぎ」と題して米国側の台湾認識について報告した。
第1部は国会議員、第2部は主要メディアを対象として実施し、参加した議員、記者、企画委員らとの質疑応答を行った。以下にその発表概要を紹介する。
【月次報告】
国会議員向け(午前8時~9時30分)、メディア向け(午前11時30分~午後1時)


一連の報告後、出席者からの質問に答える形で補足説明が行われ、活気ある議論が展開された。質疑応答の一部を以下に紹介する。
【質疑応答】
Q: カヴァナ氏の論考は極端な議論だが米国内で受け入れられるのか。
A: 米国内では非主流派だが、抑制派の議論が根拠をもとに明確に示されている点で、今後、影響力が出てくるかもしれない。例えば在韓米軍不要論を語ったことがあるトランプ大統領が、対中ディールの材料にするための根拠として利用する可能性は否定できない。
Q: 米中会談を控えたこの時期に抑制派の議論が表に出ることの意味は何か。
A: 著者が狙ってこの時期を選択したというより、出版の都合だろう。それよりわが国は、この本を切っ掛けにして「米国に言うべきことを言う」べきである。台湾を守ることは、コストよりも価値があると、米国に再確認してもらう努力が必要である。
Q: 対中戦略の一環として日本の議員外交は効果があるか。
A: かつては毎年訪米していた超党派の安保議員団があったが、今の散発的な状況では効果が薄いのではないか。本来は総理が対面で議論することが一番重要で、その点、高市総理の訪米は意義深い。昔も今も議員外交は重要なツールである。
(文責 国基研)