2026年7月の記事一覧
根拠なき勧告には毅然とした対応を 長谷亮介(麗澤大学国際問題研究センター客員准教授)
韓国・釜山で開催された第48回国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は7月23日、世界文化遺産に登録された新潟県の佐渡金山について、現地での解説や展示の改善を日本に求める決議を採択した。同委員会は日本に対し、採掘が行われた全ての時期を通じた「全体の歴史」を包括的に扱うよう勧告し、履行報告書を2027年12月1日までに提出するよう求めた。 強制労働の展示を目論む韓国 勧告では「全...
限界を見せたクアッド外相会合 近藤正規(国際基督教大学上級准教授)
7月22日から23日にかけてマニラで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会合に合わせ、日米豪印4か国によるクアッド外相会合が22日に実施された。日本からは茂木敏充外相が出席し、インド太平洋情勢について協議した。 会合では「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の推進、ASEANの中心性への支持、海洋における法の支配の重要性が改めて確認された。しかしながら、これらは従来から繰り...
中国敗訴から10年、混迷極める南シナ海 黒澤聖二(元統合幕僚監部首席法務官)
10年前の7月12日、フィリピンと中国が争った南シナ海を巡る仲裁裁判で、独自の「九段線」を主張し、南シナ海全域に管轄権があると強弁した中国が惨敗した。この裁定は最終的で、紛争当事国を法的に拘束するはずだが、中国は「紙くず同然」と切り捨て、南シナ海で人工島拡大を強行した。その結果、周辺関係国も中国の暴挙を批判しつつ、自国の権益確保のため岩礁の埋め立てを競い合う事態を招いた。中国も加盟する国連海洋法条...
成功裏に終わった高市・モディ会談 近藤正規(国際基督教大学上級准教授)
7月2日、ニューデリーで行われた高市早苗首相とモディ首相の会談は、高市氏の首相就任後初のインド訪問という節目にふさわしく、日印関係を理念の共有から戦略協力の具体化の段階へと押し上げるものとなった。会談では、両首脳の個人的相性が良いことが感じられ、訪印は成功裏に終わった。 インドが期待する防衛技術移転 日印協力の第一の柱は、防衛協力の技術面における具体化である。高市首相が掲げる「進化した...





