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2019.12.26 (木) 印刷する

【詳報】 月例研究会 「危機に立つ日韓関係」

月例研究会/令和元年9月4日/東京・内幸町 イイノホール


危機に立つ日韓関係をテーマに「月例研究会」が行われたのは、9月4日のことだった。この時は、曺国氏が法相に就任(もちろん電撃辞任も)していず、文政権下の検察の動きも変転きわまりないものだった。それ以来、約3ヵ月の時間が経過した。にもかかわらず、三人の泰斗による韓国情勢分析は今に至るもまったく古びていない。櫻井理事長の言うがごとく、「気持ちは熱く、議論は事実に基づいて冷静に」討論が進められたからだろう。

【登壇者略歴】

櫻井よしこ(さくらい よしこ)
ハワイ大学卒業(アジア史専攻)。クリスチャン・サイエンス・モニター紙東京支局員、日本テレビのニュースキャスターなどを経て、フリージャーナリスト。平成19年に国家基本問題研究所を設立し、理事長に就任。大宅壮一ノンフィクション賞、菊池寛賞、フジサンケイグループの正論大賞を受賞。「21世紀の日本と憲法」有識者懇談会(通称、民間憲法臨調)の代表を務めている。著書は『愛国者たちへ 論戦2018-2019』『問答無用』『韓国壊乱 文在寅政権に何が起きているのか』『朝日リスク 暴走する報道権力が民主主義を壊す』『チベット 自由への闘い』『一刀両断』『日本の未来』『日本の勝機―米中間の変化に果敢に向き合え』など多数。

西岡 力(にしおか つとむ)
1956年生まれ。国際基督教大学卒。筑波大学大学院地域研究研究科修了。在ソウル日本大使館専門調査員等を歴任。東京基督教大学教授を経て、現在、麗澤大学客員教授、モラロジー研究所歴史研究室長。北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)会長。朝日新聞「慰安婦報道」に対する独立検証委員会副委員長。国家基本問題研究所評議員・企画委員。正論大賞受賞。著書は『横田めぐみさんたちを取り戻すのは今しかない』『朝日新聞「日本人への大罪」』『よくわかる慰安婦問題』『歴史を捏造する反日国家・韓国』『でっちあげの徴用工問題』など多数。

鄭 大均(てい たいきん)
1948年生まれ。立教大学とUCLAで学ぶ。韓国の慶南大学、東亜大学、啓明大学で教えた後、東京都立大学(現首都大学東京)人文学部助教授となり、2013年、同大学名誉教授に就任。日韓の国民アイデンティティやエスニック・アイデンティティを研究テーマとする。第12回大平正芳記念賞受賞。国家基本問題研究所理事。著書・編著に『韓国のイメージ』『日本のイメージ』『韓国のナショナリズム』『在日・強制連行の神話』『在日の耐えられない軽さ』『姜尚中を批判する』『韓国が「反日」をやめる日は来るのか』『日韓併合期ベストエッセイ集』など。

洪 熒(ホン ヒョン)
1948年生まれ。韓国陸軍士官学校を卒業し、歩兵将校として野戦部隊の小隊長などを経て国防部に勤務。その後外務部へ転職後、駐日韓国大使館で参事官と公使を務める。退官後は早稲田大学客員研究員と桜美林大学客員教授を経て、『統一日報』主幹。著書は『韓国壊乱 文在寅政権に何が起きているのか』『日中韓 歴史大論争』 (いずれも共著)、『激動の東北アジア 韓国の進路』『韓国の自衛的核武装論』『暴政による人間の退化』(いずれも訳書)など。

 

櫻井よしこ 今日もこんなにたくさんの方がおいでくださいました。ありがとうございます。

今日は、日本にとって歴史上から見ても関わりが深く、我が国の運命を大きく変えてしまうかもしれない朝鮮半島問題について議論をしたいと思います。このところ、朝鮮半島問題についての日本における報道は、いろいろ加熱しています。しかし、ここは熱い気持ちで、しかも冷静に、事実を中心に、一体、あの国で何が起きているのかということを議論していきたいと思います。

登壇者をご紹介しましょう。まず、西岡力さんです。ご存じのように、西岡さんは国基研の研究員であり、麗澤大学・モラロジー研究センターでも教えておられます。

その次に、鄭大均先生です。鄭先生は日本で生まれ、そして、朝鮮半島、韓国で時間を過ごされ、何年か前に日本国籍をとられました。二つの国を眺めているそのお立場から、有意義なコメントがいただけると思います。

そして、もうお一方、洪熒さんです。洪さんはもともと韓国の軍人でいらっしゃいました。東京の韓国大使館の公使も務めておられて、今は『統一日報』という新聞の主筆を務めています。

朝鮮半島は、韓半島とも言いますが、明らかに今、内戦状態です。私たち国家基本問題研究所は、もうずっと前から、韓国の中では内戦が勃発しているという見地から、さまざまなメッセージを出してきました。そして今、それが、誰の目にも明らかなほど激しくなっています。その一つのきっかけが、髪の長い、ホストクラブのホストのような曺国さんという方のスキャンダルが発覚したことです。曺国さんは、次期法務大臣という位置付けです。法務大臣になるかどうか、まだ分かりませんが(注:のち九月九日に任命され、十月十四日に辞任)、彼のスキャンダルが出てきたことで、今の文在寅政権の体質が、非常に俗な形、分かりやすい形で明らかにされつつあると思います。

この韓国から、西岡さんは、今日(九月四日)帰ってきました。そして、鄭大均さんは、一昨日帰ってきました。そして、洪先生は、先週帰ってきました。お三方にまずレポートをいただいて、そこから議論をしていきたいと思います・・・

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危機に立つ日韓関係

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令和元年(2019年)9月4日

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会報 令和元年(2019年)12月号 通算第67号