奈良林直・北海道大学大学院教授は6月17日、国家基本問題研究所の原発問題研究会で、原発政策の問題について講演、国基研役員、企画委員、法人、賛助会員と意見交換した。この中で、奈良林教授は、前民主党政権が新たに設立した原子力規制委員会の偏向人事、活断層による原発規制、40年で廃炉方針などが進んでおり、放置されれば2030年代には日本の原発はすべて止まってしまうと警告した。また、再処理施設を運転再開する法律が出来ていないため、核燃料サイクルの道が断たれようとしている、と述べ、安倍政権による対応策を求めた。
奈良林教授は、4月20日付けの北海道新聞に掲載された会見記事の中で、菅直人・元首相が原発をゼロにする「装置」を施したことを明らかにしていると述べた。それは原子力規制委員会を発足するに当たり法律改正を行い、委員会に独立した強い権限を与えると共に、適合審査や原発40年寿命などの規制を盛り込んだことを意味している。また、この7月からは原子力規制新基準が施行され、活断層が走る敷地の上に原発を建設できない条項が挿入されている。教授は、日本の原発、エネルギーの将来に強い危惧を抱いており、詳細に語った。
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