本田悦朗・内閣官房参与は、4月15日、国家基本問題研究所において、櫻井よしこ理事長をはじめ企画委員に対し「経済成長なくして財政再建なし」と題してわが国の経済問題について述べ、その後意見交換した。
本田氏は、和歌山県出身、東京大学法学部を卒業後、大蔵省に入省、財務省を含め34年の官公庁勤務を経て退職、2012年から静岡県立大学教授、内閣官房参与、明治学院大学客員教授を歴任、本年3月の閣議にてスイス駐箚特命全権大使に任命された。
本田氏は、6月にスイス赴任という御多忙の中、企画委員会にてわが国の経済問題についてスライド資料を使い、分りやすく述べた。その趣旨は、「アベノミクスという経済政策は極めて標準的かつ有効な手段」であるものの、現状は停滞しているとする。その理由は「過去の消費税増税や中国リスク」にあるという。したがって、「来年増税を敢行してデフレ完全脱却を逸したら、日本経済に明日はない」とのこと。
最後に、いまの日本経済に必要なことは、個人の消費マインド及び企業の投資マインドを引き上げることであり、そのためにもアベノミクスを官民上げて推進すべきであると締め括った。
(文責 国基研)