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2012.08.07 (火) 印刷する

「拡大する共同開発、武器輸出三原則の緩和」 渡辺周 防衛副大臣

 渡辺周・防衛副大臣は8月3日、国家基本問題研究所で、昨年末、緩和が発表された「武器輸出三原則」について説明、同研究所企画委員と意見交換した。この中で、渡辺副大臣は、日本の防衛装備品や技術に対する海外の評価は高く、共同開発や技術移転の相手国をこれまでのアメリカだけでなく、イギリスやオーストラリア、インドなどにも拡大するとの見通しを明らかにした。
 特に中国が共産党創立100周年を迎える2021年頃には経済力がアメリカと並び、軍事力が強化される中、日本の安全保障に資する国々との協力が一段と求められる、と防衛副大臣は指摘している。
 このほか、渡辺副大臣は以下の点を明らかにした。

日本技術への信頼感
 今年6月上旬、シンガポールで開かれたシャングリラ会議に出席、9か国の国防大臣と会ったが、日本への関心は「武器輸出三原則の運用が今後どうなるか」に集中した。日本の防衛装備品や技術に対する信頼感が非常に強いのを実感した。弾道ミサイル防衛(BMD)開発で提携しているアメリカ以外では英、仏、伊、豪などで共同開発への関心が示される一方、インドやインドネシア、ブルネイではUS-2水上飛行艇に対し強い関心があった。3メートルの波があっても離着陸できる高性能性が注目されている。

秘密保護の問題
 日本ではかってイージス艦の秘密流出が問題となった経緯があり、秘密保護法の制定が必要と思われるが、メディアからの反対が強い。

防衛省は売り込みPRを
 防衛省の広報は、不祥事の際の対応策ばかり考えているが、日本の防衛装備品や試作品などについてもっとPRする広報マインドが必要だ。

(文責 国基研)