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2012.10.23 (火) 印刷する

アメリカの第二次大戦史観 軍事史家と意見交換

 山本昌弘・元米ワイオミング大学講師(軍事史家)は10月19日、国家基本問題研究所で,南京事件や慰安婦問題とアメリカの第二次大戦史観との関連性について語り、同研究所企画委員と意見交換した。
 山本さんは北海道大学卒業後、アメリカの大学で南京事件を研究、同事件についての論文で博士号を取得した。ネット上の日米討論フォーラムに積極的に参加、中国における日本軍の残虐性を強調する見解に対して常に反論を展開してきた。
 山本さんによると、中国系アメリカ人作家アイリス・チャンの「南京大虐殺」や最近の従軍慰安婦像の設置(ニュージャージー州)など旧日本軍の”悪”をねつ造する風潮は、アメリカにおける中国、韓国系移民の増加を背景にしている。また、現代の人権基準から過去を断罪するリベラル、人権活動家の存在がある。さらに保守派の中にも、先の大戦を「最後の良き戦争」とする史観があり、その評価に挑戦する動きには反発する傾向が強い、という。
 特に、ドイツのホロコーストと日本の南京事件を同一視、ナチズムと日本を同列視する日独単純比較が歪んだ対日歴史認識を作り出している、などと指摘している。

(文責 国基研)