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2011.12.07 (水) 印刷する

首相に日本を守り抜く覚悟はあるか 会員 森岡敬介(60歳 医師)

 2670年の日本の歴史の中で、人々は信頼と敬愛を寄せる天皇の御心を成就すべく励み、互いに気遣いながら助け合い、恵まれた自然と共生しながら心豊かに暮らした結果として国は栄え、人々はそれなりの幸せを実感してきた。しかるに、この度の環太平洋経済連携協定(TPP)は一部強国の経済事情の思惑がその本体であるがために、日本人の心を豊かにする方策は含まれていない。
 アメリカの圧力による1991年の大店法(大規模小売店舗の規制に関する法律)の改正の結果、個人商店は廃業を余儀なくされ、また商店街はシャッター街と成り果ててしまった。町の形が変わった。どこの町も同じ景色となって町は個性と活気を失った。また2004年の労働者派遣法の改正によって、会社と個人、個人と個人の関係が希薄になり、さらに不安定、不確実な収入は将来に夢を描けない人々を産み出した。人間関係、社会の形が変わった。
 この上さらに経済的有益性を理由にTPPに参加して国土の形を変えるのか。そして国の形を変えるのか。それは国民全ての幸せを祈念する天皇の御心に添うことなのか。それでもTPPに参加するというなら、野田佳彦首相をはじめ政治家諸氏は命を懸けて日本を守り抜く覚悟はおありかと、そして国民がそれを付託するに値する「やまとごころ」をお持ちかと問いたい。