9月13日(金)国家基本問題研究所は、研究顧問会議を開催した。平川祐弘氏、伊藤隆氏及び加地伸行氏の各研究顧問が参集し、櫻井よしこ理事長の他、運営委員らが一同に会し、意見を交換した。
冒頭櫻井理事長は、現下の急変する国際情勢の中、我が国の行く末を論じるにあたり、国内の叡智である研究顧問のご意見は、国基研を運営する上で大変貴重だとした。そして、これからの国基研の研究活動をさらに活発化させ、日本を代表するシンクタンクに成長させるため、各研究顧問の積極的参加に期待を寄せた。
その後、各研究顧問は、それぞれの専門分野のみならず、多方面の話題に議論を展開。特に、御代代わりとなり、国の根幹を論ずる機会が増えたことから、今回は神道と皇室の在り方などが話題の中心となった。
例えば、平川顧問は神道研究において、連合国側が神道をどう見ていたかを知らないと、バランスのとれた研究にはならない、と切り出し、神道とキリスト教との関連性にも言及。すると、加地顧問が、中国でキリスト教が普及しない理由として祖先崇拝が受容されない点があるなどと指摘した。その後、伊藤顧問が御進講の際の体験談を語ると、各々の経験をもとに、皇室論へと発展した。
さて、加地顧問が若い世代の教育の重要性を訴えると、伊藤顧問が、現在の大学は若い世代が自由に奥深い研究のできる状況にはないと指摘。各顧問は、これからの日本を支える若い世代が、正しい教育を受け、自由に研究活動ができる場が提供されていない現状を憂い、教育行政による早急な改革が望まれるとした。
最後に、研究顧問会議は、今後も継続して開催するとの方針で、意見が一致した。