7月11日(木)、国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)は、外国人による優れた日本研究を顕彰、奨励する第11回「国基研 日本研究賞」の授賞式及び記念講演会を、東京の内幸町にあるイイノホールで開催。昨年は該当作品なしだったので、今回は2年ぶりの受賞発表でした。
大賞の日本研究賞はマーク・ラムザイヤー・ハーバード大学教授に、特別賞は鄭大均・東京都立大学名誉教授に贈られ、櫻井よしこ理事長から受賞者に対し、賞金と副賞の万年筆が授与されました。
●日本研究賞受賞者・ラムザイヤー教授による記念講演
授賞式に続き受賞記念講演会が行われました。ラムザイヤー教授は、宣教師だった父君の赴任先である宮崎で育んだ流暢な日本語で、「歴史問題とはなにか」と題しスライドを使用しながら語りました。
日韓関係の棘である慰安婦問題ですが、教授の著書『慰安婦性奴隷説をラムザイヤー教授が完全論破』(ハート出版、2023年)は両国の棘を払拭する明快な論旨で構成されています。戦時下の慰安婦は決して強制された性奴隷でなく、年季奉公契約を結んだ娼婦という事実を学術論文として発表しました。
すると韓国はもとより在米の学者から執拗な嫌がらせを受けるようになります。そもそも米国の人文社会系学会には左派学者が蔓延り、性奴隷説が作り話であっても、異を唱えることは許されない状況とのこと。そのため、教授は殺人予告などの脅迫を繰り返し受けながらも、真実の追求を決して止めませんでした。
最後に教授は、英語で真実の歴史を世に送り出すことが極めて重要で、自分が米国から発信することは使命であると力強く語り、万雷の拍手を受け講演を終えました。
●特別賞は鄭大均氏に
鄭大均東京都立大学名誉教授は、その受賞作『隣国の発見 日韓併合期に日本人は何を見たか』(筑摩書房、2023年)において、被害者・加害者というステレオタイプ的な物差しで日韓関係を捉えず、日韓併合期の韓国で日本人が体験したエッセイを、公平な視点で紹介しました。授賞式には舞踏家の奥様と一緒に出席され、喜びを分かちあわれました。
以上、2氏の受賞に改めて祝意を表します。
なお、授賞式および記念講演会の詳報は後日お届けする予定です。
(文責 国基研)
第552回 祝「国基研 日本研究賞」受賞 ラムザイヤー教授に聞く
2024年の「国基研 日本研究賞」は『慰安婦性奴隷説をハーバード大学ラムザイヤー教授が完全論破』(ハート出版)が受賞。ラムザイヤー教授の慰安婦問題の論文は、嫌がらせのメールや、教員らによる論文撤回運動など、アメリカの学会から村八分にされる異様な状態に。なぜ、教授は論文を書き、批判されても撤回しなかったのか。