公益財団法人 国家基本問題研究所
https://jinf.jp/

最近の活動

  • HOME
  • ニュース
  • 為替ゲームに手を出す経営者の姿勢が問題 会員 小倉義人
2011.09.05 (月) 印刷する

為替ゲームに手を出す経営者の姿勢が問題 会員 小倉義人

 銀行の勧めによる為替デリバティブ取引で中小企業が倒産しても、それは経営者の責任だという会員北秀司氏の意見に賛成です。銀行の勧誘が賭博罪に当たるかどうかは別次元の話で、ここでは論じません。
 そもそも、デリバティブ商品に手を出すことは、経営責任以前に、経営者の姿勢として問題があります。経営者がまずなすべきことは、機械の更新、従業員の手当、研究開発への投資などに運転資金を回すことですが、たとえそのすべてを満足に行った後であっても、経営者にとってデリバティブ取引は安易なゲームなのです。
 経営者はデリバティブ取引に手を出した時から、本来の生業(なりわい)に情熱を持ち、真剣に取り組む姿から遠ざかるのです。経営者の地道な努力の継続が実を結ぶ経済環境にない昨今ですが、ゲームをしない経営者が日本を立て直すと確信しています。