現在、河野談話の見直しの動きが強まつてゐる。これ自体は当然のことであるが、これと同時に、いやそれ以上に重要なのは村山談話の取消です。河野談話は慰安婦問題についての事実の捏造であるが、村山談話は、我が国の近現代の歴史の全否定であるからである。
「私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう」、「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、・・・疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお侘びの気持ちを表明致します。」「わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、」など一体どこの国のことをいつてゐるのか。
「植民地支配と侵略」といふが、「植民地支配」については、台湾しかない、朝鮮は「併合」であつて植民地ではない。百歩譲つて植民地としよう、また国際連盟の委任統治の南洋諸島も含めるとしよう、どこに「多大の損害と苦痛を与え」たのか、逆ではないのか。「侵略」についても多くの議論のあるところであり、少なくとも対米戦争について侵略戦争であると主張する者は特殊な論者だけである。
河野談話は、官房長官談話であり、村山談話は、総理大臣の談話である。安倍内閣も村山談話を継承するといつてゐるが、このやうな談話を継承するかぎり、我が国は位負け外交から脱却することはできない。
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