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2015.02.19 (木) 印刷する

「人権を踏みにじる」は政治利用される  島田洋一(福井県立大学教授)

 下に引いた萩生田光一自民党総裁特別補佐の講演記録は、原則重視の大変よい内容だと思う。慰安婦問題について、正論が述べられている。
 ただし、「慰安婦という職業」に関し、「人権を踏みにじる行為」という表現を用いたのは問題であろう。「人権を踏みにじる」とまで言っておきながら、日韓基本条約で解決済みという態度を取るのは非人間的ではないかという形で、反日勢力に政治利用されかねないからだ。
 慰安所は軍が容認し便宜を図った娼館であり、女性の強制連行や性奴隷化といった事実はない、と端的に主張するのが正解だろう。
 もちろん、例外的に犯罪行為はあった。オランダ人女性に関わるスマラン島事件など、唾棄すべき事例である。ただそれは、米軍イラク・アブグレイブ収容所での性的虐待と同様、軍による組織的行為ではなく、現場レベルの逸脱、とこれまた事実に即して説明すべきだろう。
 萩生田氏の発言は、権力による強制がなくとも売春自体が「人権を踏みにじる行為」との認識に立ったものだと思う。しかし、反日勢力は言葉尻を捉え、容赦なく政治利用してくる。
 慰安婦に対する態度は、どこまでも同情と感謝を基本とすべきではないか。

産経 2015.2.15
【長州「正論」懇話会】萩生田光一総裁特別補佐 「すべての戦犯は国会決議で名誉回復した」「日本の名誉回復元年に…」
……それから国際関係では、日本の名誉を回復しなければなりません。昨年8月5、6日の朝日新聞の慰安婦報道の訂正は、戦後日本を変えるセンセーショナルな出来事だった。
 これまで日本は朝鮮半島のうら若き乙女を縛り上げ、用がなくなったら首を切る「セックス・スレイブ(性奴隷)」の国だと流布され、国連でも決議された。その根拠は朝日新聞が30年間にわたって述べてきたことです。誤報・捏造は検証しなければならない。謝罪広告では済みません。米国やオーストラリアでは慰安婦像も作られ、日本の子供が貶められているんです。
 安倍首相が出す戦後70年の談話は、国際社会における国益の毀損も検証しなければなりません。
……国際社会に、確かに慰安婦という職業はあったのは事実。常軌を逸する状況の中で、人権を踏みにじる行為です。慰めの言葉は忘れてはいけない。
 だが、村々を回りトラックの荷台に女性を縛り上げて、20万人のうら若き乙女を連行し、働かなくなると殺す。こんなことはなかった。反論しないと日本は認めることになってしまう。名誉回復のために立ち上がらないといけない。そうでないといつまでも80、90年たっても後ろ指を指されます。