公益財団法人 国家基本問題研究所
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原発をどうする

2011.09.08 (木) 印刷する

原発は中国問題でもある 会員 北秀司

 脱原発、減原発、原発維持または推進と意見がいろいろであり、それぞれに一理あるが、そういったことにお構いなく、隣国中国は近い将来100基の原発を稼動する予定と聞く。その時、あの高速鉄道事故を起こした中国で人災または天災により原発事故が起きる可能性を日本国民はいかに考えるのか。
 いったん事故が起きれば、偏西風に乗って放射能が黄砂や雨と一緒に舞い降りてくる。昔の酸性雨問題の比ではない。下手をすれば日本人全部が日本脱出という事態になりかねない。これを阻止するためには、日本が原発を推進し、原発の安全技術を磨き、それを中国に売り込み、安全確保のカギを日本が握ることである。
 世界のトップレベルである日本の原発技術を世界に売り込むことが日本の経済発展につながる。原発に代替する風力発電や太陽光発電は台風の多いこの日本でどこまで通用するのか。風車やソーラーパネルなど台風の一撃で吹っ飛びそうな気がするが。
 脱原発の主張の裏には「非核」思想が見え隠れする。米国の力が相対的に落ちてきている今、日本の核保有(米国からの借用を含む)は必要であり、それが日本の国威高揚につながり、アジアの安全につながる。