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2017.04.07 (金) 印刷する

「日本を取り巻くサイバー攻撃の趨勢と課題」 伊東寛・元ラック・ナショナルセキュリティ研究所長

 サイバーセキュリティの専門家である伊東寛氏は4月7日、国家基本問題研究所企画委員会のゲスト・スピーカーとして来所し、日本を取り巻くサイバー攻撃の趨勢と課題などについて語り、企画委員らと意見交換をした。
 伊東氏は、元陸上自衛隊システム防護隊の初代隊長で、サイバーセキュリティに関する著書が多数ある専門家。氏によると、一般的な話として日本を取り巻くサイバー攻撃の趨勢について、報道上、日本年金機構の個人情報外部流出事案のあった2015年6月以前と以後で大きな隔たりがあるように見える。すなわち、以前は攻撃の対象が主に民間企業であったが、以後は公的機関に移り、同年暮れには中央省庁に対するDoS攻撃になっているというのだ。しかしながら、実はその実態は全く変化していない。相変わらず日本の知的財産に対する攻撃は続いていると指摘。
 インターネットの世界では、情報ルートは海底ケーブルを経由するため、通信線の太さが重要になる。その点、北米と欧州、アジアを結ぶラインが太く、情報が米国に集中していることがわかる。そのため米国を中心として情報戦が繰り広げられるという。また、インターネットを利用して情報を収集するサイバーインテリジェンスの大きな特徴は、被害の認識がないうちに大きなダメージを受け、また相手の特定が難しいことなどを挙げる。
 このような状況の中、わが国が他国からのサイバー攻撃を受けていても、防護するための国家レベルの対策が遅れており、早急に国の楯を整備する必要があると警鐘を鳴らした。(文責 国基研)

17.04.07