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2017.12.22 (金) 印刷する

「米トランプ政権と中東情勢の行方」 十市勉・日本エネルギー経済研究所参与

 エネルギー問題をはじめ中東情勢にも造詣の深い日本エネルギー経済研究所参与の十市勉氏は、12月22日、国家基本問題研究所の定例の企画委員会におけるゲストスピーカーとして、「米トランプ政権と中東情勢の行方」について語った。氏は、先般トランプ大統領がイスラエルの首都をエルサレムとした報道を受けたことなど、様々な要因が複雑に絡まる中東情勢がまさに混沌とする中で、イランとサウジアラビアの対立を含めた中東情勢の今後の見通しなどについて、櫻井よしこ理事長をはじめ企画委員らと意見を交わした。
 氏は、ドバイ原油価格の変化を示し、米国がシェールオイル革命で大産油国となって以来、下落し続けた価格がようやく回復基調にあるものの、低迷する傾向は続くとした。このようにエネルギー供給が潤沢で原油価格が低迷する中、トランプ政権が打ち出す米国の政策が内向きになることで、中東のパワーバランスにも影響が出る可能性があるとのこと。
 具体的には、中東情勢の不安定要素の一つ、イエメンでは内戦が絶えないことをあげ、これをサウジとイランの代理戦争と表現。また、カタールとサウジの断交は、カタールが原理主義者を支援したことが原因で、イランと接近する原因ともなったと指摘。サウジ国内では、現サルマン国王の子息、ムハンマド皇太子(MbS)による大規模な政敵粛清が波紋を呼び、大きな転機を迎えている最中であるとのこと。加えて、米国がイスラエルの首都をエルサレムと認定したことが、アラブ全体に影響するかは不明だが、西欧社会に亀裂を生じさせるかもしれないという。
 上記のように今後、米国のイランとの核合意が破棄される可能性をはじめ、注目すべき点は多いと述べた。 (文責・国基研)

17.12.22