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2020.02.04 (火) 印刷する

湯浅主任研究員が名古屋で講演 「国難来たる-令和の決意-」

 節分の2月3日、国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)は、通算8回目となる名古屋での講演会を、名鉄グランドホテルにて開催した。
 今回の講師は国基研主任研究員の湯浅博氏、司会は黒澤事務局長が務め、約1時間半の講話に続き30分の質疑応答という時程で進行した。湯浅氏は昨年3月に続く登壇で、前回よりも進化した自作のスライドを駆使し、視覚にも訴えることを意識したという。「国難来たる-令和の決意-」と題する講話内容は、まさにタイムリーな話題が豊富で、充実の2時間となった。
 冒頭、およそ100年前の日本近代化に尽力した後藤新平の著書『国難来』を例に、まさに、わが国にひそかに忍び寄る危機、内憂外患の存在を指摘した。
 外にあっては、中国とロシアという全体主義国家が、南シナ海の軍事要塞化、クリミアの侵略など、その領土的野心を隠さない。またオマーン湾では中露イランが、日本海では中露が、合同軍事演習を実施し、いわゆる枢軸国同士の緩やかな協力関係が構築されつつあるなど、外患渦巻く状況にある。
 内にあっては、憲法改正は遅々として進まず、香港やウイグルで弾圧があってもこれに声を上げず、国会は櫻ばかりで機能せず、内憂は募るばかりだ。
 就中、喫緊の課題の一つは、中国武漢発の新型コロナウイルスだろう。自国のみならず被害が世界中に拡大する中にあっても、力で世界保健機関(WHO)から台湾を排除し、情報を共有させない。日本からの援助を受けながらも、尖閣周辺海域に公船を送り続ける。そんな一党独裁国家には決して気を許してはならない。
 それでも、わが国は習近平主席を国賓として招こうとしている。かつて天皇訪中により天安門事件への国際包囲網をわが国が崩してしまった。まさに同様の愚行を繰り返すのではないかと大いに危惧する。
 さて米中2大国は、現在経済戦争の渦中にあり、世界経済に及ぼす影響は計り知れないものがある。その結果、製品供給網であるサプライチェインが分断されるデカップリングの危機も囁かれる中、中国経済の成長率は6.1%だという。この数字が嘘でなければ、近いうちに米中経済力が逆転することになる。と同時に、軍事力も中国が米国を追い抜くことになり、世界を制する「中国の夢」が実現するが、果たしてそうなるのか。
 いまの中国は、米ソ冷戦構造が崩壊する直前のソ連の状態だとも噂される中、令和のわが国にはいかなる対応策が必要か。「適者生存」というダーウィンの言葉を想起したい。変化する環境に柔軟に適応できるものが生き残るということ。国際情勢は激変の最中である。そのためわが国は、急ぎ憲法を改正し、日米安保条約をNATO並みの相互防衛条約にするとともに、多国間枠組みを強化して、生存を図るべきだと強調した。
 月曜の夜にもかかわらず、約100名の会員および一般の参加者が、真剣な面持ちで講話を聞いた後、活発な質疑を行った。国基研は、今後もこのような機会を設け、活動の範囲を広げていく所存である。(く)

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