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2023.11.10 (金) 印刷する

『チベットのことはチベット人が決める』 ケドループ・トンドゥップ氏

11月10日、ダライ・ラマ法王の甥で私設補佐官を務めたケドループ・トンドゥップ氏が亡命先の台湾から来日し、国基研企画委員会にてゲストスピーカーとしてチベットの現状について講話し、櫻井よしこ理事長をはじめ企画委員らと意見交換をした。講話の概要は以下の通り。

チベット仏教最高位の指導者であるダライ・ラマ14世が1959年、中共の迫害に反抗したチベット動乱をきっかけとしてインドに亡命。爾来、10万人のチベット人が難民として国外に流出した。

現在、チベットでは中国との同化政策が大々的に実行されている。中国共産党はチベットの伝統、文化、言語、宗教を奪い、自治区へ漢民族を強制移住させて中国化を推し進めている。現地では中国語教育が進み、チベット語が話せない若い世代が急増。また最近ではチベットの英語表記を「シーザン(Xizang)」に変更させる動きを活発化し、チベット人のアイデンティーを打ち砕こうとしている現状を嘆いた。

ダライ・ラマ14世は88歳で、そろそろ後継者を選ぶ必要がある。チベット仏教では「輪廻転生」の考えのもと、生まれ変わりを探し出す「Reincarnation」の伝統がある。これに対し、中国は後継者選定に共産党の承認を要求するが、チベット人は明確にこれを拒否している。チベット人の精神的な支柱はダライ・ラマ法王であり、その後継者はチベット人が決めること。決して中国の介入は許されない。

トンドゥップ氏は、チベットに対する日本の深い理解に感謝するとともに、これまで以上の支援を求めた。

【略歴】
ダライ・ラマ法王の兄ギャロ・トンドゥップ氏の子息。ダライ・ラマ法王の私設補佐官を務め、1980年から1993年まで、ダライ・ラマ法王によって北京に派遣され、対話会談に参加し習仲勲氏(習近平氏の父)や胡錦涛氏と交流。現在、台湾の台北市に在住。 (文責:国基研)