【意見広告】 憲法改正 国会議員よ、責任を果たせ
憲法改正をめぐるこの停滞は、一体どうしたことか。
自民党内では、三月末まで改憲案作りであれだけ議論が盛り上がった。安倍晋三総裁も党大会で「結党以来の党是である憲法改正に取り組むときが来た」と述べたではないか。私たちもいよいよそのときが来たと期待した。
ところが、その後改憲論議はすっかり鳴りを潜めてしまった。国会の憲法審査会は機能不全に陥っているが、原因の一つは、「憲法審査会が動かなければ、改正原案の国会提出さえできない」との誤解にある。野党はそれに乗じ、審査会の活動をやめ、憲法改正を阻止しようとしてきた。
憲法改正のカギは、一人ひとりの国会議員が握っている。改正案の上程は、政府ではなく国会議員の役割である。衆議院で百人以上、参議院で五十人以上の賛成で提出できるのだ(国会法68条の2)。いったん、改正案が国会に提出されれば、憲法審査会には審査の責務がある(国会法102条の6)。
憲法施行後七十一年、内外の情勢はかつてなく厳しい。国難に直面する今、憲法を改正せずして私たちは生き残れるのか。国民投票の機会を奪い続けるのは、国民主権と国家の安寧を否定するものである。
今こそ国会議員は改憲案を作成し、速やかに上程せよ。
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6月28日(木) 産経新聞(大阪版)、読売新聞に掲載
6月29日(金) 産経新聞(東京版)に掲載
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