公益財団法人 国家基本問題研究所
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役員論文

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2012年10月の記事一覧

 私がインターネットテレビで週1回のニュース配信を始める理由  櫻井よしこ             この10月26日、金曜日から週1回のインターネットテレビを始める。現在も原稿はすべて手書きの私がなぜそんなことに挑戦するのか。 私はかつて、日本テレビで「きょうの出来事」という夜のニュース番組のキャスターを務めていた。キャスターがアンカーパーソンと呼ばれていた草分けの時代にテレビ報道の第一...

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 許せぬ拉致担当相「猫の目人事」 東京基督教大学教授・西岡力      拉致問題担当相を兼務し、命をかけてこの問題に取り組むと公言した田中慶秋法相が、就任1カ月足らずで辞任に追い込まれた。外国系企業から献金を受け、暴力団との交際があったうえ、国会出席を逃げたのだから当然とはいえ、このあっけなさ、言葉の軽さは何なのか。しかも、今年1月に担当相に就いて以来、精力的に動いてきた松原仁氏を突然...

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 いまこそ直視せよ、人民解放軍の光と影  櫻井よしこ        10月14日、海上自衛隊の観艦式で野田佳彦首相が行った訓示には勢いがある。首相は「海洋国家・日本の『礎』である海。我が国最大のフロンティアである海。我が国の海を守るという諸君の職責は日本人の存在の基盤そのものを守ることに他なりません」と語り、「我が国をめぐる安全保障環境はかつてなく厳しさを増している」と強調、海自の隊員に...

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 解散延ばしに国民は爆発寸前だ 評論家・屋山太郎     解散に至る段取りを決めるために、民主、自民、公明の3党の党首会談が開かれたと思ったら、会談は決裂し、国会は29日に約1カ月の会期で開会されるという。そこで一票の格差を是正する「0増5減」の法案が可決されても、選挙区画定後の周知期間が必要だから、年内解散は不可能になる。決められない政治に対する国民の不満は爆発寸前に達している。  ≪...

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 エリート作る「教育の新幹線」を 比較文化史家、東京大学名誉教授・平川祐弘    ■エリート作る「教育の新幹線」を  戦後最初期のパリ留学生だった者が集(つど)った。サロンの中心は1950年代半ばに日銀パリ代表の夫人だった星野敦子さんで、当時、私は家庭教師で令嬢に数学を教えた。分母をデノミナトールとフランス語で教えたその直子さんも今や70過ぎである。  ≪渡航途中で既に広まった見聞≫ ...

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 有事の真っ只中のいま なぜ防衛予算の削減か  櫻井よしこ      野田佳彦首相の頬がぷっくり膨らんでいる。元々丸い体形ではあったが、他の国家指導者の就任1年或いは2年後の体形や外見と比べると、そこには大きな違いがある。小泉純一郎氏は就任1年もすると髪の白さが目立ち始めた。痩せ型の人がさらに痩せたことは、頬の肉がこそげ落ち、頬骨がさらに高くなったことからも見て取れた。宰相の日々は激務な...

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 尖閣の危機、防衛予算を大幅増額せよ  櫻井よしこ      野田佳彦首相は尖閣諸島の「平穏かつ安定的な維持管理を継続する」ために国有化に踏み切った。それから約ひと月、目的はどれだけ達成されたか。状況はむしろ後退し、9月11日の国有化以降、中国公船の領海侵犯が日常化しつつある。 まず、9月14日朝には中国国家海洋局所属の海洋監視船「海監」6隻が領海に侵入、午後1時20分頃まで居坐った。...

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 終戦67年 単身世帯の急増は亡国への道だ 拓殖大学総長・学長 渡辺利夫     1979年のイラン革命の最中、追放されたパーレビ国王の入国を米国が認めたことに激怒した革命派学生が、テヘランの米大使館を占拠、米外交官を含む53人を人質に取り、444日後に解放に至った事件のことが思い起こされる。当時、私はイスラム研究に携わる親友から、人質たちはこの間、憔悴(しょうすい)することなく、むし...

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 矛盾だらけのエネルギー政策 野田民主党政権の責任は重い  櫻井よしこ     野田民主党政権の下で日本のエネルギー政策が漂流中だ。 1956年1月の創設以来、わが国の原子力政策を推進してきた「原子力委員会」が2日、原子力政策大綱の策定を中止し、有識者による策定会議も廃止した。正力松太郎氏が初代委員長を務め、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹氏も委員となった原子力委員会は、日本の原子力政...

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防衛予算、二桁伸ばせ  櫻井よしこ    残り任期を意味あるものにするために、野田佳彦首相は今こそ、信念に忠実であれ。党派を超えて志を同じくする人々と連携し、己の志を妨げる勢力に訣別(けつべつ)して日本立て直しに集中してみせよ。  尖閣諸島国有化以降、島周辺海域で中国の公船がわが物顔に航行する。彼らは10月1日以降、本稿執筆の10日まで連日接続水域に入り、しばしば領海を侵犯する。海保は彼...

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 野田政権、女性宮家問題で暴走の予兆   櫻井よしこ   社会保障と税の一体改革と称した消費税増税法を成立させた後の野田佳彦首相は、もはや首相の任に耐え得ないと思えてならない。その8月以降、野田政権が手がけた事案のおよそすべてで論理の整合性と国益擁護にかける決意が欠落していないか。 たとえば尖閣諸島の国有化である。国有化の意義は、政府が船だまりや灯台を設置し、海上保安庁の職員や漁民らが...

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 中国問題を乗り越えるための米韓豪印、東南アジア諸国との連携  櫻井よしこ   9月25日、40隻の台湾漁船団が8隻の巡視船に守られながら尖閣諸島の日本の領海を侵犯した。日本政府の手抜かりが招いた結果であり、ここから先の日本政府の対策が問われている。 漁船団に尖閣行きの資金、500万台湾元(約1,350万円)を提供したのは旺旺グループの蔡衍明会長だが、彼は江沢民元中華人民共和国国家主席...

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 韓国の危機は反日よりも反韓感情だ  櫻井よしこ   韓国政治の迷走が続いている。韓国にとっていま最重要の課題は北朝鮮と中国の脅威に如何に向き合うかである。韓国の国家戦略上、北朝鮮緊急事態と中国の動きに備えて、日米両国と揺るぎのない協力関係を築き、経済は無論、軍事的連携体制を整えることこそ、最優先事項だ。 にも拘わらず、韓国は竹島問題と慰安婦問題を突然持ち出し、自ら反日感情の渦...

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