公益財団法人 国家基本問題研究所
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国基研ろんだん

2014.03.24 (月) 印刷する

外務省が米有力紙の反日論説を生む構図 島田洋一(福井県立大学教授)

 かつて「日本の外務省管轄下の日本国際問題研究所で英文発信を任じられ」ていた玉本偉(まさる)氏が、その経歴も大きな箔付けとなってニューヨーク・タイムズの社説執筆委員に雇われ、「安倍政権は危険な修正主義」といった趣旨の論説を書き連ねているという。古森義久氏が産経新聞2014年3月22日付で詳述している。
 玉本氏は以前、北朝鮮による日本人拉致は「もう解決済みなのに日本側は対外強硬策の口実に使っている」と発信したり、安倍首相的な政策・言動(日本国民の多数が支持するところでもある)を「愚かで挑発的」「軍国主義的なタカ派」「靖国カルト」などと断じる発言もしてきた。
 そうした人物がアメリカの、堕ちたりとはいえ、伝統ある日刊紙の論説委員として日本への中傷を世界に流すに至る手助けを、日本の外務省が、外郭団体の人事を通じてしていたことになる。
 官邸は勿論、心あるメディアも、こうした官庁が関わる「反日的人事」に鋭く目を光らせていかねばならない。