加藤康子・内閣官房参与は5月20日(金)、国家基本問題研究所・企画委員会において、櫻井よしこ理事長をはじめ企画委員らに対し、「明治日本の産業革命遺産」と題して、明治期のわが国産業革命に多大な貢献をした各種施設等について語り、その後意見交換した。
加藤氏は、東京出身で慶応大学文学部卒業後、国際会議通訳や米CBSニュース調査員等を経て、ハーバード大学ケネディスクールに留学、一般財団法人産業遺産国民会議専務理事、筑波大学客員教授、2015年から内閣官房参与とマルチに活躍中。
加藤氏は、貴重な写真が掲載された冊子資料を使い、明治日本の産業革命遺産の説明をする中で、ユネスコの世界遺産登録にいたるまでの逸話を紹介した。
明治日本が製鉄・製鋼、造船、石炭産業という重工業分野で急速に近代化し発展する様は、世界史におけるたぐい稀な遺産群であるという。また、これを世界遺産申請する手法としてシリアルノミネーションを採用し、全国8箇所、23の資産で構成し、全体で普遍的価値を有するとしたことを説明。
最後にユネスコの世界遺産登録に際して、いわれなき反論に接し大変な苦労をしたことにも言及。国と民間が一体となって、根拠のない批判を断固として跳ね返すべきと述べた。
(文責 国基研)